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外貨の普通預金、定期預金、つみたての違いと選び方

外貨預金には、どのような商品があり、どのような仕組みになっているのでしょうか。例えば円預金と同じように、外貨預金でも定期預金が選べます。外貨預金を始める際に知っておきたい、商品ごとの違いや選び方を紹介します。

外貨預金にも普通預金と定期預金、つみたてがあります

外貨預金も、為替リスクがあることを除けば基本的な仕組み(口座に預け入れ、利息がつくなど)は円預金と同じです。代表的な商品として普通預金と定期預金がありますが、貯蓄預金、つみたてもできます。順に確認しましょう。
  1. 預入期間や金額などの条件は、三菱UFJ銀行の場合を例にしています。

外貨普通預金の概要

外貨普通預金は、いつでも預け入れ、引き出すことができます。預入期間の定めはありません。預入単位は、1補助通貨単位です(インターネットバンキングの場合預け入れ金額は1通貨単位以上からです)。

金利は通貨により異なります。変動金利の為、適用される金利は常に変動しています。年に2回、適用金利を基に計算した利息を受け取れます。

外貨定期預金の概要

外貨定期預金は、満期まで原則中途解約できません。「ホット定期」の場合の各種取り扱いは以下の通りです。金利は通貨により異なります。さらに同じ通貨でも預入額により金利が3段階に設定されています(その時の金融情勢等によって、金利差がないこともあります)。
商品名 ホット定期
取扱チャネル

窓口

インターネットバンキング

テレフォンバンキング(オペレーター対応)

預入期間 1ヵ月・3ヵ月・6ヵ月・1年
預入単位 100,000円相当額~

満期後の選択肢

利息を元金に上乗せして同じ期間で自動継続する

外貨普通預金に入れる

利息を受けとって同じ期間で自動継続する(*)

  • 定期作成後、インターネットバンキングでの満期日取扱条件変更でのみ選択可能です
なお、三菱UFJ銀行では「ホット定期」の他に、各種条件の異なる「中長期外貨定期預金」「外貨定期預金」という商品もあります。ご自身の希望にあった預入期間や金利の外貨定期預金を探してみると良いでしょう。

外貨貯蓄預金の概要

外貨貯蓄預金は、預入残高に応じて利率がステップアップするのが特徴です(その時の金融情勢によって、金利差がないこともあります)。預入日から1ヵ月後の応当日の前平日窓口営業日までは据置期間となっており、引き出しができませんが、その後は、いつでも引き出しが可能です。
毎月一定の金額を自動的に外貨貯蓄預金に預け入れる「外貨つみたて」も利用できます(外貨貯蓄預金「継続預入プラン」)。毎月の振替額は日本円で設定する仕組みで、1,000円(*)から始められ、ボ―ナス月には増額もできます。
  • Eco通知(インターネット通知)をご利用のお客さまがインターネットバンキングからお申し込みの場合。

外貨の普通預金と定期預金、外貨貯蓄預金(外貨つみたて)の違いを比べてみると

外貨普通預金、外貨定期預金、外貨貯蓄預金(外貨つみたて)、それぞれの詳細について、もう少しくわしく見てみましょう。

外貨普通預金の場合

種類 特徴
為替変動の影響

為替変動の影響を受けます。インターネットバンキングでは、「取引レート予約サービス」を利用できるので、自分が希望する為替レートで取引できる可能性が高くなります。

「取引レート予約サービス」は、あらかじめ希望する取引条件を予約しておき、希望の取引レートに到達した際に自動で預け入れや引き出しを実行するサービスです。対象通貨は、米ドル、ユーロ、英ポンド、豪ドル、ニュージーランドドル、スイスフラン、人民元、南アフリカランド、トルコリラの9通貨。最低予約金額は10,000円相当額以上です。申込時点における為替レートから10銭~5円99銭の範囲内で円高・円安のレートを指定することができ、最大30日間有効です。条件に到達しなければ取引は行われないので、希望の為替レートでの預け入れ・引き出しができます。

金利

通貨ごとに異なります。

通常、同じ通貨なら、定期預金よりも普通預金の方が金利は低くなります(金融情勢等により、金利差がつかないこともあります)。

利率は金融情勢等に応じて随時変動します。

対象通貨

インターネットバンキングでは、米ドル、ユーロ、英ポンド、豪ドル、ニュージーランドドル、スイスフラン、人民元、南アフリカランド、トルコリラの9通貨が対象で、すべての通貨で「為替レート予約サービス」を利用できます。

窓口では、上記9通貨のほか、全25通貨の取り扱いがあります。

外貨定期預金の場合

種類 特徴
為替変動の影響

為替変動の影響を受けます。満期まで原則中途解約不可ですが、満期時、同じ通貨の普通預金に入金することで、その後にタイミングを見て円に戻すことができます。

定期の種類によっては、満期日の為替相場を決めて、満期日における円での受取額を事前に確定できる為替予約を利用することができます。

金利

通貨ごとに異なります。

預け入れる金額に応じて3段階あり、同じ預入期間の外貨定期預金なら、金額が多いほど金利は高くなります。ただし、金融情勢等により、金利差がつかないこともあります。

対象通貨

インターネットバンキングでの取り扱いが可能で、自動継続を前提とした「ホット定期」は、先進国6通貨(外貨普通預金の、為替変動の影響の欄に記載)になります。

2年、3年、5年の中長期を預入期間とする「中長期外貨定期預金」は米ドルのみ(窓口限定)。

窓口限定の外貨定期預金は、人民元等の通貨での取引も可能です。

外貨貯蓄預金(外貨つみたて)の場合

種類 特徴
為替変動への影響

為替変動の影響を受けます。ただし外貨つみたては、ドル・コスト平均法の効果により、預入時の為替レートを平準化することができ、為替変動のリスクを抑えることを目指せます。

金利

通貨ごとに異なります。

利息は毎月、貯蓄預金口座に入金されるので、実質的な1ヵ月ごとの複利運用となります。

毎日の残高に応じて段階的に5段階の金利が適用されます(金融情勢等により、段階ごとの利率に差がつかない場合があります)。

対象通貨

窓口・インターネットバンキングのいずれも、米ドル、ユーロ、英ポンド、豪ドル、ニュージーランドドル、スイスフランの6通貨の取り扱いとなります。

ご紹介した通り、外貨預金と一口にいっても、預入期間や預け入れる方法により複数の商品があり、金利や特徴、預け入れできる通貨が異なります。

外貨の普通預金と定期預金、外貨貯蓄預金(外貨つみたて)の選び方

外貨普通預金、外貨定期預金、外貨貯蓄預金(外貨つみたて)は、それぞれ、どのような時に利用したらよいのか、選び方を考えてみましょう。

外貨預金の運用方針に合わせて選ぶ

外貨預金の運用方針に合わせて選ぶ方法があります。為替変動を見ながら1年未満の短期で預け入れや引き出しを行いたいなら、外貨普通預金や、預入期間の短い外貨定期預金が候補となります。長期的にコツコツと外貨を買い増していきたいなら、外貨貯蓄預金(外貨つみたて)が適しているでしょう。世界の基軸通貨といわれる米ドルを中長期で持つことで、数年後の米ドル高円安に備えたいなら外貨定期預金が選択肢となります。

運用の経験やリスクを考えて選ぶ

外貨での運用が初めてなら、預け入れのタイミングに悩むことなく、ドル・コスト平均法でつみたてができる、外貨貯蓄預金(外貨つみたて)が適しているでしょう。
こまめに為替の動向をチェックするのが習慣になっている外貨預金の経験者なら、外貨普通預金が使いやすいかもしれません。為替変動のリスクは、外貨つみたてよりも大きくなりますが、為替差益を狙った取引も可能です。

ライフプランに合わせて選ぶ

今後のライフプランに合わせて選ぶなら、年齢と、将来的な使い道がポイントです。年齢が若く、使う時期が先になるほど、長期で外貨預金を保有することができます。保有期間が長くなれば、為替レートの変動により、引き出しに適した円安のタイミングが何度か巡ってくることが期待できるので、為替差益を得られる可能性が高くなります。老後資金の一部を外貨で持つこと目的なら、外貨貯蓄預金(外貨つみたて)が選択肢となるでしょう。
年齢を重ね、すでに一定額の円預金を持ち、余裕資金の運用先として外貨預金を考えているなら、外貨定期預金を検討するのもよいでしょう。
ある程度の余裕資産があり、為替の変動を楽しみながら為替差益を狙って外貨を持ちたいなら、外貨普通預金が向いているかもしれません。

外貨預金は、選択次第で、さまざまな通貨や商品、期間で保有することができます。今回紹介した、外貨普通預金、外貨定期預金、外貨貯蓄預金(外貨つみたて)の違いを理解し、ご自身に合うと思われる商品を選んでみましょう。

記事提供:株式会社フルスピード

執筆者:ファイナンシャル・プランナー坂本 綾子
日本ファイナンシャル・プランナーズ協会認定 CFP®認定者
1級ファイナンシャル・プランニング技能士

三菱UFJ銀行で外貨預金を始める方法

インターネットバンキングからお取引いただくと為替手数料がおトク!

外貨預金についてもっと知る 

円安、円高になったらどうなるのか、リスクやメリットについてのくわしい情報、預け入れや引き出しのタイミングについてなど、外貨預金についてもっとくわしく知りたい方に向けてのコンテンツをご用意しました。
  1. 本記事は情報提供を目的としており、投資等の勧誘目的で作成したものではありません。商品の購入時にはお客さまご自身でご判断ください。本資料の情報は、当行が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その情報源の確実性を保証したものではありません。本資料の記載内容に関するご質問・ご照会等には一切お答えしかねますので予めご了承ください。また、本資料の記載内容は、予告なしに変更することがあります。

外貨預金をお申し込みの際は、次の点にご注意ください。

  • 外貨預金は預金保険制度の対象ではありません。
  • 為替相場の変動により、円貨を外貨にする際(預入時)の為替相場に比べ、外貨を円貨にする際(引出時)の相場が円高になると引出円貨額が預入円貨額を下回る場合があります。
  • 円貨を外貨にする際および外貨を円貨にする際に手数料がかかるため、為替相場に変動がない場合でも、引出円貨額が預入円貨額を下回る場合があります。
  • 新興国通貨は先進国通貨に比べて大きなリスク(カントリーリスク等)があります。流動性や市場機能の低下、および大幅な為替変動により、場合によってはお取引を即時停止することがあります。
  • お申込前に必ず最新の契約締結前交付書面・説明書をご確認ください。

その他にもご留意事項がありますので、くわしくはこちらをお読みください。

株式会社 三菱UFJ銀行

(2023年2月13日現在)