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外貨預金で円安になったら、円高になったら、どうなる?

外貨預金は、米ドル・オーストラリアドル(豪ドル)などの外貨建てで預け入れる預金のことで、手持ちの円を外貨に交換して預け入れることです。外貨預金に預け入れた外貨額自体(100米ドルなど)は、利息を別とすると引き出さない限り、原則預け入れ当初から変わることはありません。しかし、円に交換したときの価値は変動します。異なる通貨が交換される際の交換比率のことを為替レートと呼びますが、この為替レートは常に変動しています。そして外貨に対する相対的な円の価値は、円安、円高といった言葉で示されます。

日本の円預金金利は、もう何年も低いままで、利息があまりつかずになかなかお金が増えません。外貨預金にすれば、もっとお金が増えるかもしれないと、外貨預金に興味を持っている方もいるでしょう。しかし外貨預金を始めるにあたっては、為替レートが変動すれば(円安や円高になったら)どんな影響を受けるのか、知っておく必要があります。本記事では、円安になったらどうなるか、円高になったらどうなるかについてご紹介します。

円安になったらどうなる? 

円安は、外国の通貨に対して円が安くなる、つまり円の価値が下がることです。為替レートを例にしてみましょう。
米ドルと日本円の為替レートの場合、1米ドル=100円から1米ドル=105円になったら、円安(ドル高)になったということです。1米ドルと交換するために、より多く円が必要になったので、円の価値が下がっているといえるのです。

それでは、円安になったら具体的に何が起こるのか。「外貨預金への影響」「私たちの生活への影響」「国内企業への影響」に分けてご紹介しましょう。
影響の範囲 円安になったらどうなる?
外貨預金への影響 円で引き出すと「為替差益」が得られます

1米ドル=100円のときに円を米ドルに替えて外貨預金に預け入れ、1米ドル=105円のときに円に戻して引き出すと、お金が1米ドルあたり5円増えます。このように、為替レートの変動で増えたお金を為替差益といいます(ただし、換金する際は為替手数料・税金を考慮する必要があります)。
私たちの生活への影響 輸入商品の価格が上がったり、海外旅行は不利になったりするかもしれません

輸入企業が海外から1米ドルの商品を仕入れるのに100円あれば良かったものが、円安で105円必要になったら、その分、お店で売る際の値段も上がるかもしれません。そうなると、家計の負担も増えることになります。
私たちが海外旅行でお買い物をする場合も、1米ドルあたりの金額が100円から105円になるので、円をたくさん払わないと、欲しいものが買えなくなります。
国内企業への影響

メリットとデメリットの両方があります

一般的に円安は、輸出企業にとって有利です。
商品を販売すると代金を外貨で受け取るため、円安になると円換算での売上高が増えるからです。
反対に、輸入企業にとっては不利です。円安になると商品を仕入れる際に、費用が増えて利益が減るからです。
企業によって、メリットとデメリットは異なり、そのバランスにより影響の受け方も違ってきます。

外貨預金における円安時の対応方法

外貨預金をすると、外貨で利息がつきます。円で引き出すときは、預け入れた元本と利息を合わせた金額(外貨建て)を、引き出す時の為替レートで計算(換算)します。「円安になったらどうなる?」で説明した通り、元本部分では為替差益が得られます。ついた利息は、引き出し時の為替レートで円に換算して受け取ることができます。預入期間が決まっていない外貨普通預金なら、外貨のままでもうしばらく様子を見てもいいし、これ以上の円安にはならないと予想するなら、円で引き出して、利益を確定してもいいでしょう。

預入期間が決まっている外貨定期預金なら、原則中途解約はできないため、満期日まで利益確定はできませんが、保有期間中に円安になれば、含み益があるということです。満期時のタイミングで改めて為替レートを確認し、円に戻すか判断しましょう。

円高になったらどうなる?

円高は、外国の通貨に対して円が高くなる、つまり円の価値が上がることです。先ほどと同様に米ドルと円の為替レートの場合、1米ドル=100円から1米ドル=95円になったら、円高(ドル安)になったということです。1米ドルと交換するための円がより少なくすむので、円の価値は上がっているといえます。つまり、先ほどの円安とは逆になります。

それでは、円高になったら具体的に何が起こるのか。円安の場合と同じく、「外貨預金への影響」「私たちの生活への影響」「国内企業への影響」に分けてご紹介しましょう。
影響の範囲 円高になったらどうなる?
外貨預金への影響 円で引き出すと「為替差損」が発生する可能性があります

1米ドル=100円のときに外貨預金を預け入れ、1米ドル=95円のときに円に戻して引き出すと、お金が1米ドルあたり5円減ります。為替レートの変動で減ったお金を為替差損といいます(換金する際は為替手数料も考慮する必要があります)。
私たちの生活への影響 輸入商品の価格が下がったり、海外旅行は有利になったりするかもしれません

輸入企業が海外から1米ドルの商品を仕入れるのに100円必要だったものが、円高により95円ですめば、その分、お店で売る際の値段も下がるかもしれません。
日本は多くの食糧や原油などの資源を輸入しています。円高でこれらが値下がりすれば日常生活にはメリットです。
私たちが海外旅行でお買い物をする場合も、1米ドルあたりの金額が100円から95円になるので、同じ金額の円でも、より多くの買いものができるようになります。
国内企業への影響

メリットとデメリットの両方があります

一般的に円高は、輸入企業にとって有利です。
また、日本には国境を越えて事業を展開する企業がたくさんありますが、円高になると、より少ない日本円で現地の不動産を購入したり、企業を買収したりすることができます。
一方、輸出企業にとっては不利です。
日本は、自動車や機械類の輸出企業が数多くあり、経済の中で大きな割合を占めていますが、円高になると円換算での売上高が減ってしまう可能性があります。

外貨預金における円高時の対応方法

円高になると、預け入れた元本部分に為替差損が発生します。ただし、あくまで評価額が下がったということです。円に戻して引き出さない限り、この為替差損は現実には確定しません。為替レートは常に変動していますから、短期間に大きく動いた場合も、ニュースなどでその理由を確認し、慌てずに判断しましょう。すでに説明した通り、外貨預金は円預金と同様に利息が付きますので、為替差損の一部や全部を利息で補うことができる場合もあります。長期で預け入れた場合は、利息が積み重なることにより、為替差損の影響をより緩和できる可能性が高くなります。

外貨預金は、預入時と引出時の為替レートの変化、外貨建てでの金利、為替手数料、預入期間により、最終的な損益が決まります。

本記事では主に為替レートの変化、つまり「円安・円高になったらどうなるか」をご紹介しました。外貨預金を運用するにあたって、しっかり理解しておくと良いでしょう。

記事提供:株式会社フルスピード

執筆者:ファイナンシャル・プランナー坂本 綾子
日本ファイナンシャル・プランナーズ協会認定 CFP®認定者
1級ファイナンシャル・プランニング技能士

外貨預金についてもっと知る 

円安、円高になったらどうなるのか、リスクやメリットについてのくわしい情報、預け入れや引き出しのタイミングについてなど、外貨預金についてもっとくわしく知りたい方に向けてのコンテンツをご用意しました。
  1. 本記事は情報提供を目的としており、投資等の勧誘目的で作成したものではありません。商品の購入時にはお客さまご自身でご判断ください。本資料の情報は、当行が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その情報源の確実性を保証したものではありません。本資料の記載内容に関するご質問・ご照会等には一切お答えしかねますので予めご了承ください。また、本資料の記載内容は、予告なしに変更することがあります。

三菱UFJ銀行で外貨預金を始める方法

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外貨預金をお申し込みの際は、次の点にご注意ください。

  • 外貨預金は預金保険制度の対象ではありません。
  • 為替相場の変動により、円貨を外貨にする際(預入時)の為替相場に比べ、外貨を円貨にする際(引出時)の相場が円高になると引出円貨額が預入円貨額を下回る場合があります。
  • 円貨を外貨にする際および外貨を円貨にする際に手数料がかかるため、為替相場に変動がない場合でも、引出円貨額が預入円貨額を下回る場合があります。
  • 新興国通貨は先進国通貨に比べて大きなリスク(カントリーリスク等)があります。流動性や市場機能の低下、および大幅な為替変動により、場合によってはお取引を即時停止することがあります。
  • お申込前に必ず最新の契約締結前交付書面・説明書をご確認ください。

その他にもご留意事項がありますので、くわしくはこちらをお読みください。

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(2021年12月28日現在)