住宅ローンの返済比率(返済負担率)とは?無理のない返済比率の目安や頭金との関係を解説
更新日:2026年5月20日
住宅ローンの審査でよく使われるのが返済比率(返済負担率)です。返済比率は審査に通るかどうかだけでなく、返し続けられるかどうかを考えるための物差しとして捉えることが大切です。
本記事では、住宅ローンの返済比率の考え方や計算方法、目安の考え方、さらに頭金との関係までをわかりやすく解説します。
本記事では、住宅ローンの返済比率の考え方や計算方法、目安の考え方、さらに頭金との関係までをわかりやすく解説します。
目次
住宅ローンの返済比率とは?計算方法を解説
住宅ローンの返済比率とは「年収に占める年間返済額の割合」のことです。返済比率が低いほど、生活費や将来の支出にゆとりを持った返済計画を立てやすいとされています。
返済比率は、以下の計算式で求められます。
返済比率は、以下の計算式で求められます。
返済比率(%)= 年間のすべてのローン返済額 ÷ 年収 × 100
ただし、年間返済額は借入対象の住宅ローンだけではなく、マイカーローンやクレジットカードの分割払い、教育ローン、奨学金など、すべての借り入れの年間返済額が含まれる点に注意が必要です。住宅ローンを検討する際は、現在の借入状況を整理したうえで返済比率を確認することが重要です。
「審査での返済比率」と「安心できる返済比率」は異なる
住宅ローンの返済比率には、「金融機関の審査上での返済比率」と、「実際に安心して返済を続けられる返済比率」の2つの考え方があります。
では、それぞれの違いについて解説します。
では、それぞれの違いについて解説します。
住宅ローン審査の返済比率の目安は税込年収の35%以内
住宅ローンの審査では、税込年収を基準とした返済比率が35%以内であるかどうかが重視されることが一般的です。審査は、実際の借入利率より高く設定された「審査金利」で計算されるため、審査上の返済比率は高くなることがあります。また審査における税込年収の考え方は、給与所得者と個人事業主で異なります。
審査金利は金融機関ごとに異なり、利率は開示されていないものの、各金融機関のウェブサイトで借入可能額の目安をシミュレーションできるので確認してみましょう。
審査金利は金融機関ごとに異なり、利率は開示されていないものの、各金融機関のウェブサイトで借入可能額の目安をシミュレーションできるので確認してみましょう。
\借入可能額の目安を試算/
【給与所得者の税込年収の考え方】
給与所得者の場合、前年度の税込年収が審査基準となるケースが一般的です。
税込年収は、額面金額ともいわれ、社会保険料や税金を差し引く前の1年間に支給された給与総額のことを指します。税込年収は、源泉徴収票の「支払金額」の項目で確認できます。
税込年収は、額面金額ともいわれ、社会保険料や税金を差し引く前の1年間に支給された給与総額のことを指します。税込年収は、源泉徴収票の「支払金額」の項目で確認できます。
【個人事業主の税込年収の考え方】
個人事業主の場合、確定申告書の「所得金額」が審査で判断されるケースが多いです。所得とは年間の売り上げから経費を差し引いた利益部分のことを指します。そのため、個人事業主は売上があっても、それに伴って所得が多いとは限りません。経費を多く計上した年など、赤字の年があると、住宅ローンの審査では不利になるケースもある点には注意しましょう。
無理のない返済比率の目安は手取り年収の25%以内
教育費や生活費、将来のライフイベントを見据えると、借入上限の返済比率ではなく、「無理なく返せる返済比率」を基準に返済計画を立てることが大切です。無理のない返済比率として、手取り年収(総支給額から税金や社会保険料を差し引いた実際の受取額)の25%以内が実際に安心して返済を続ける目安といわれています。
住宅ローンの借入額は、今の収入を基準とした返済比率における「最大借入できる金額」ではなく「毎月返済できる金額」を検討し、家族構成や将来の家計変化も見据えた余裕のある返済計画を立てることが、安心につながります。
\毎月の返済額の試算はこちら/
頭金と返済比率の関係とは
頭金の有無や金額は、住宅ローンの返済比率に大きく影響します。
頭金を多く用意できれば借入額を抑えられるため、毎月の返済額が下がり、結果として返済比率も低くなります。一方、頭金が少ない(またはゼロ)の場合は借入額が増え、返済比率が高くなりやすいため、家計に与える影響をより慎重に確認する必要があります。
頭金を多く用意できれば借入額を抑えられるため、毎月の返済額が下がり、結果として返済比率も低くなります。一方、頭金が少ない(またはゼロ)の場合は借入額が増え、返済比率が高くなりやすいため、家計に与える影響をより慎重に確認する必要があります。
頭金を入れると返済比率はどう変わる?
たとえば、同じ年収の人が同じ物件を購入する場合でも、頭金の金額によって住宅ローンの借入額や返済比率は大きく変わります。
- 頭金あり:借入額が減る→ 毎月返済額が下がる→ 返済比率が低くなり、家計に余裕が生まれやすい
- 頭金なし:借入額が増える→ 毎月返済額が上がる→ 返済比率が高くなりやすい
返済比率を安心できる水準に抑えるためには、可能な範囲で頭金を用意することが有効な手段の一つです。ただし、頭金を多く入れることは返済比率の低下につながるからといって、手元資金をすべて頭金に充ててしまうのは注意が必要です。住宅購入後には、以下のような支出も発生します。
- 引っ越し費用
- 家具・家電の購入
- 修繕費や予備費
- 教育費や将来のライフイベント資金
頭金の金額だけにとらわれず、「無理のない返済比率=手取り年収の25%以内」を維持できるかを基準に、頭金と借入額のバランスを考えましょう。
まとめ
住宅ローンの返済比率は、「いくらまで借りられるか」ではなく、「将来にわたって返し続けられるか」を考えるための指標です。返済比率に加えて、借入期間、金利タイプ、もしもの際の保障なども含めて、住宅ローンを選びましょう。
\くわしくはこちら/
執筆者:筒井 永英(つつい のりえ)
執筆者保有資格:2級ファイナンシャルプランニング技能士
※記事内の情報は更新時点のものです。最新情報は別途ホームページ等でご確認ください。
執筆者保有資格:2級ファイナンシャルプランニング技能士
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