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住宅ローンの選び方のポイントとは?変動金利型と当初固定期間選択型、全期間固定型の金利についても解説!

住宅ローンの選び方のポイントとは?変動金利型と当初固定期間選択型、全期間固定型の金利についても解説!
公開日:2022年6月9日
住宅ローンは、20~30年と長きにわたって返済をするため、将来のライフプランに大きな影響を与えます。
借入金額をどのぐらいにするかは最も重要ですが、そのほかにも金利のタイプをどうするか、返済方法、保険など考慮しなければならないポイントがたくさんあります。
今回は住宅ローンを選ぶときに気を付けたいポイントを中心に、購入後にかかる費用、購入後の返済についても、くわしく解説していきます。

住宅ローンを選ぶ際の6つのポイント

人生設計に大きな影響を与える住宅ローンは慎重に選びたいものです。
自分に適した住宅ローンを選ぶために、まずは気を付けたい6つのポイントを紹介していきます。

【ポイント1】金利

住宅ローンの金利は、以下のように3種類あります。
  • 変動金利型
  • 当初固定期間選択型
  • 全期間固定型

変動金利型

変動金利型とは、適用金利が借入期間中、短期プライムレートなどに合わせて変動する金利タイプです。
実際の適用金利は6ヵ月ごとに見直しされ、毎月返済額は5年ごとに見直しされます(元利均等返済の場合)。
適用金利が変動することから、将来金利が上昇した場合には、借入時の想定返済金額より増えるリスクがあります。
ただ、急激な返済金額の上昇を防ぐために、5年ごとの見直しでは、その前の返済金額の1.25倍を超えないように調整されます(元利均等返済の場合)。
この場合、調整され返済しなかった分はその後、金利が低下した調整時に返済金額にあてられるか、そのまま返済できなかった場合には最後の返済時に一括返済することになります。

当初固定期間選択型

当初固定期間選択型は、借入時から一定期間固定金利で、一定期間終了後、そのときの金利情勢で適用される変動金利または、固定金利を選択する金利タイプです。
一定期間までは返済金額が一定で変わりませんが、固定期間終了後に金利が上昇していれば返済金額が増えるリスクがあります。

全期間固定型

全期間固定型は、借入時に決定した適用金利が最終返済まで続く金利タイプです。
借入時に返済総額が決定するため、将来の返済計画を立てやすいのがメリットですが、一方で25~35年のような長期間の固定金利は適用金利が高くなる傾向にあります。

【ポイント2】住宅ローンの種類

住宅ローンには金利タイプの違いだけではなく、さまざまな種類があるため、それぞれを比較して自分に適した住宅ローンを借りるのがおススメです。

公的ローン

公的ローンは公的機関が行うローンで、「財形住宅融資」や「自治体融資」などの種類があります。
2007年までは政府系金融機関である住宅金融公庫が公的ローンの代表的なものでしたが行政改革で廃止となり、一定の業務を引き継ぐ形で「住宅金融支援機構」が誕生しました。
ただし、住宅金融支援機構は一部を除いて個人に対する直接融資は行っておらず、住宅ローンは民間ローンを借り入れするのが一般的です。
財形住宅融資
  • 財形貯蓄を1年以上継続し、かつ貯蓄の残高が50万円以上ある人が受けられる融資
  • 融資額:財形貯蓄の残高の10倍の額以内で、最高4,000万円まで
  • 金利:5年ごとに適用金利を見直す5年固定金利型
自治体融資
  • 全国の都道府県や市町村などの地方自治体が行う融資
※全国すべての自治体が実施しているわけではなく、融資内容や融資条件も自治体によって異なる

民間ローン

民間ローンは銀行や生命保険会社、ノンバンクなどの民間の金融機関が行うローンで、提携ローンと非提携ローンの2つに大きく分けられます。
提携ローン
  • 金融機関と不動産会社、または金融機関とローン申込者の勤務先が提携している住宅ローン
  • 金利優遇が適用されるなどのメリットがある
非提携ローン
  • 提携ローン以外のもの
  • 自分の好きな金融機関で申し込みできる
  • 金融機関によっては住宅ローンに対して特典を設けている

フラット35

フラット35は住宅金融支援機構が運営する住宅ローンで、15~35年の長期の固定金利が比較的低金利で借りることができるのが魅力です。
住宅金融支援機構とは、広く国民に住宅取得に必要な資金を低金利で融資するために設立された独立行政法人ですが、実際にフラット35を利用する場合には、提携する民間の金融機関で申し込みます。
このほかに会社から借りたり、財形貯蓄制度を利用して借りたりする方法もあります。

【ポイント3】返済方法

元金の返済方法は、元利均等返済と元金均等返済の2種類あります。

元利均等返済

元利均等返済は、毎月返済する利息と元金の合計額が一定金額です。
毎月の支払利息を調整して、毎月の返済金額を一定にするため、返済期間の最初のうちは支払利息の割合が高くなり、元金の割合が低くなります。

元金均等返済

元金均等返済は、毎月返済する元金が一定金額となる返済方法です。
支払利息は借入残高に対してかかるため、その支払利息と元金を返済していきます。最初のうちは毎月の返済金額が高くなりますが、元金は最初から大きく返済していき、その分の借入残高が減りやすくなります。
その結果、借入残高に対してかかる利息も減り、返済総額は元利均等返済よりも少なくなっていきます。
ただし、変動金利でこの返済方法を選択した場合には注意が必要です。金利上昇時に元利均等返済方法を選択した場合、5年間は支払利息の割合調整が行われますが、5年ごとの見直しで返済金額を前の1.25倍までにする調整は行われません。
変動金利では元金均等返済を選ぶと毎月の返済金額が急に大きく増えてしまうリスクがあります。

【ポイント4】諸費用

住宅ローンを借りる際には、融資事務手数料をはじめ、建物土地を担保に入れるための抵当権設定費用などがかかります。
諸費用は新築の場合3~7%(中古物件の場合には6~10%)かかり、借入先によってもさまざまです。金利だけではなく、この諸費用を含めた返済総額で住宅ローンを選ぶのが重要です。
融資事務手数料
  • 借入金額の2%程度
  • 定額の場合もある
保証料
  • 借り入れに対する保証会社による保証にかかる費用
  • 銀行が保証会社を通しているとかかる費用
  • 保証会社を通さない借り入れの場合はかからない
印紙税
  • 契約書に貼付けする印紙にかかる費用
  • 借入金額1,000万円超5,000万円以下の場合は2万円
  • 電子契約する場合には不要
抵当権設定費用
  • 土地建物を担保にする抵当権を銀行が設定するため、その登記費用としてかかる費用
  • 抵当権登記時にかかる登録免許税に加えて、司法書士への報酬などで10~20万円かかる
団体信用生命保険
  • 住宅ローン返済中に契約者が死亡または高度障害時にローン残高がゼロになる保険
  • 通常加入義務があるため、すでに金利に含まれていることから別途保険料はかからない
  • フラット35では団体信用保険を付加しないプランがあり、加入しない場合は金利が低くなる

  • 金利上乗せまたは、保険料を支払うことで入院や三大疾病などになったときローン残高がゼロになるなど疾病保障を別途付加することも可能

【ポイント5】団体信用生命保険の保障内容

団体信用生命保険(通称「団信(だんしん)」)は住宅ローンの返済中に契約者に死亡、または高度障害等の万が一のことが起こったときに住宅ローン残高を0円にしてくれる保険です。
フラット35以外の住宅ローンは加入が原則であり、一般的に住宅ローンの借入後に加入はできません。
なお、団信の保険料は金利に含まれており、万が一のことが起きて契約者が返済できなくなった場合は生命保険会社が住宅ローン残高に相当する保険金を銀行に支払うことで、債務の返済に充てる仕組みです。

【ポイント6】疾病保障

諸経費で紹介した団体信用生命保険の保険料は加入義務があることから、すでに金利に含まれており、別途費用がかかることはありません。
団体信用生命保険では基本的に、契約者が死亡時または高度障害時にローン残高がゼロになるという保障になります。
しかし、実際には住宅ローンの返済が困難となるケースとしては、長期にわたって入院することになった、病気で今までどおりの働き方ができなくなったなど、死亡以外でも考えらえます。
このように病気などになっても返済が困難となり大切な住宅を手放すことがないよう、追加の保険料(金利上乗せまたは一定金額)を支払うことにより、団信に保障を付加することができます。

3大疾病保障

3大疾病保障は、「がん」、「脳卒中」、「急性心筋梗塞」の3大疾病にかかったときに、治療期間中の毎月の返済を保障またはローン残高全額を保障するものです。

がん保障

がん保障は3大疾病のなかでもがんに限定した保障となるもので、その分保険料を抑えることができます。

全疾病保障

全疾病保障は、3大疾病だけでない疾病も保障するものです。
全疾病保障は保障される疾病は広範囲となりますが、入院期間中のみの場合や入院日数が条件となっている場合があるため、病気になったらすぐ保障されるわけでないことがあり注意が必要です。

家や土地代だけじゃない?家を購入すると発生するお金とは?

家を購入するとその購入した不動産の登記にともなうさまざまな費用が発生しますが、さらに購入後にも不動産取得税、固定資産税、都市計画税がかかります。
返済を考えると、住宅ローンはできるだけ少ない金額で借りることが大切ではありますが、購入時さらに購入後1~3年後にかかる費用も含めて、ゆとりをもった資金計画となるような借入金額にしましょう。

家の購入時に発生する税金3つ

不動産取得税

不動産取得税とは家や土地などの不動産を取得したときのみにかかる税金で、取得後6ヵ月~1年半後に届く「納税通知書」を持って金融機関で納税手続きをします。
なお、居住として使用する不動産の取得にはさまざまな軽減措置があり、相続によって取得した不動産は居住用に使用するなどの一定条件を満たせば非課税となるのが特長です。

登録免許税

登録免許税は土地建物を取得した場合に所有権を設定するための登記手続きにかかる税金のことで、「所有権保存登記」と「所有権移転登記」の2つです。
登録免許税は登記の種類ごとに税率が決まっており、基本的に家を取得した時に納税が発生します。
所有権保存登記
  • 所有権が設定されていない新築の家を購入したとき
  • 基本税率2%
※2021(令和3)年3月31日までは軽減税率が適用されており、土地に関しては1.5%、建物については0.3%で計算される
所有権移転登記
  • 所有権が設定されている家を購入または相続したとき
  • 本則(正規の)税率は0.4%
※新築建物の所有権保存登記については0.15%で計算される

印紙税

不動産の売買契約書、建築請負契約書など書面の契約書に貼付けする必要がある印紙費用です。
契約の対象となる金額により異なりますが、1,000万円超5,000万円以下で2万円です(2024年3月31日まで軽減税率が適用され1万円)。
ただし、電子契約の場合、印紙税は不要となります。
契約金額 本則税率 軽減税率
1千万円を超え5千万円以下のもの 2万円 1万5千円
5千万円を超え1億円以下のもの 6万円 4万5千円
1億円を超え5億円以下のもの 10万円 8万円
5億円を超え10億円以下のもの 20万円 18万円
10億円を超え50億円以下のもの 40万円 36万円
50億円を超えるもの 60万円 54万円

家の購入後に発生する税金

固定資産税

固定資産税は毎年1月1日時点に、土地や家屋、田んぼ、畑、山林などの不動産を所有する不動産所有者に対してかかる税金です。
各市区町村(東京23区の場合は東京都)が決めている土地と建物の「固定資産税評価額」をベースに税額が決められており、一括だけでなく、分割して支払うこともできます。

都市計画税

都市計画区域のうち市街化区域内にある土地建物にかかる税金で、固定資産税とともに納税します。
マンションの場合には、毎月の管理費、修繕積立金、駐車場代もかかるため、購入後の支払費用を考慮したうえで、住宅ローンの返済ができるように計画的に借りることが必要です。

1度契約した住宅ローンを見直すことも重要!

住宅ローンは契約したら終わりではなく、都度見直しすることも重要です。金利タイプを変動金利型にした場合には、6ヵ月ごとに適用金利は変わるため、その都度確認が必要です。
金利上昇時には5年ごとの返済金額増加の準備をしておくと良いでしょう。
一方、固定金利型でも適用金利より大きく金利が低下した場合には借り換えを考えるのがおススメです。
借り換えにも諸費用など手数料がかかり、一般的には30万~100万円ほどと言われています。住宅ローン残高によって金額が大きく異なるため、借り換えで返済総額が大きく減るかどうかシミュレーションをしてみましょう。
また、返済後しばらくして資金に余裕が出てきたら繰り上げ返済を考えるのも良いでしょう。
住宅ローンは借入期間中ずっと借入残高に対して支払利息がかかるため、繰り上げ返済で借入残高を減らせば支払利息を減らすことができ、その結果返済総額を減らすことができます。
また、繰り上げ返済の方法と住宅ローン減税に注意する必要があります。

繰り上げ返済方法

繰り上げ返済には「期間短縮型」と「返済額軽減型」があります。返済総額を減らす効果が高いのは期間短縮型です。
期間短縮型は繰り上げ返済で返済期間を短くすることができるので、その分支払うはずだった支払利息を減らすことができます。
返済額軽減型は、繰り上げ返済することで毎月の返済金額が減らすことができる返済方法です。繰り上げ返済後、毎月の返済に余裕をもってできるようにすることができます。
返済期間中に返済に困ったら、すぐに金融機関に相談しましょう。期日までに返済しないと大切な住宅を失う恐れがあります。

住宅ローン減税

住宅ローン減税(住宅借入金等特別控除)は、住宅借入金の年末残高に対して0.7%(2022年より前は1%)の減税を受けられる制度です。
この住宅ローン減税の適用要件として返済期間が10年以上あることが必要となっています。繰り上げ返済をすることで、住宅ローンの返済期間が当初から10年未満までに短縮してしまうと減税の適用が受けられなくなります。
たとえば、当初の借入期間が10年で、繰り上げ返済で返済期間を1年短縮して当初から借入期間が9年となってしまった場合には適用されません。
また、ローン減税は住宅借入金の年末残高の1%に対して行われるので、繰り上げ返済により年末残高が減少してしまうと、その分減税額も少なくなります。

住宅ローン選びに迷ったら金融機関などに相談しよう!

住宅ローンは前述のとおり、金利、返済方法、付帯保障と内容が複雑です。
また、住宅ローンは一度契約してしまうと、借入時に融資事務手数料など大きな手数料がかかっていることから、コスト面でカンタンには借り換えできず、慎重に住宅ローンを選ぶことが重要です。
したがって、自分だけではわからない場合は専門家に相談することがおススメです。
銀行の窓口、電話やオンライン相談など相談方法はさまざまあります。そのほかにも住宅展示場のFP無料相談やセミナーなど相談しやすい方法で納得できる住宅ローンが見つかるまで相談しましょう。

まとめ

住宅ローンは、金利だけでなくさまざまなポイントがあります。そのなかでも特に金利タイプや保障内容は、その後の返済計画を左右する重要なポイントといえます。
今後の自分の収入状況などを考慮して住宅ローンを選ぶようにしましょう。

執筆者:大堀 貴子(おおほり たかこ)

執筆者保有資格:日本ファイナンシャル・プランナーズ協会認定 CFP®認定者、証券外務員資格Ⅰ種、税理士試験簿記論、財務諸表論合格

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