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20代から知っておきたい住宅ローン!「借りられる金額」と「借りる金額」の違いとは?

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20代から知っておきたい住宅ローン!「借りられる金額」と「借りる金額」の違いとは?
2020.6.12
銀行に提示された住宅ローンの上限額をもとに、マイホームの予算を決める……一見、一般的なことのように思えますが、その前に考えたいことがあります。「借りられる金額」と「無理なく返済できる金額」は異なるため、上限額で住宅ローンを組むと後々苦労する可能性も……。今回は、住宅ローンを借りてマイホームの予算を決める際のポイントを解説します。

住宅ローンの上限額で、マイホームの予算を決めるのは危険?

マイホームの予算を決めるうえでカギとなるのが「どのくらい住宅ローンを借りられるか」ではないでしょうか。
しかし、実際に銀行から提示された住宅ローンの上限額を見て「この範囲内で家を建てればいいのか」と判断する前に考えるべきことがあります。
住宅ローンの上限額は、あくまで「借りられる金額」の上限です。当然ながら借りた以上、数十年に渡って返済する必要があります。
銀行は年収をもとに審査しますが、生活費は、家族構成や住んでいる地域、生活水準によって大きく変わってきます。住宅ローンの上限額はあくまで参考として頭に入れつつ、マイホームの予算は慎重に決める必要があるでしょう。

住宅ローンで「借りられる金額」とは?

住宅ローンの上限額は、何によって決まるのでしょうか?
お金を貸す側である銀行は「住宅ローンの借り主に十分な返済能力があるかどうか」を審査でチェックします。審査内容は公表されていませんが、一般的に、年収・職業・勤続年数・勤め先などが影響します。また、過去に税金や社会保険料の滞納があった場合や、クレジットカードの支払いの遅延があった場合、健康状態に問題がある場合などは、審査に通りにくくなる可能性があります。
銀行はさまざまな観点から、その人に「今後数十年、問題なく返済を続ける能力があるかどうか」を審査しているのです。

住宅ローンで「借りる金額」は無理なく返済できる金額に

ここまで、住宅ローンで「借りられる金額」が決まる仕組みを解説しましたが、これはあくまで上限額であって、めいっぱい借りなければならないというわけでもありません。
実際に住宅ローンで「借りる金額」は、無理なく返済できるかどうかという視点で決めることが大切です。
万一、返済が滞ってしまった場合、最初は督促状や催告書が届きます。それを無視していると、最終的には一括返済を求められ、自宅が競売にかけられることに。自宅を売却し、売却益をローン返済にあてても全額返済できなかった場合、残りのローンを返済し続けなければなりません。
住宅ローンというと、多くの人が借りていることから安心感を持つ人が多いですが、あくまで借り入れだということを理解しておく必要があります。返済リスクを踏まえ、十分なシミュレーションのもと、無理なく返済できる範囲で住宅ローンを組みましょう。

住宅ローンを組む前に『ライフプラン』を作成しよう

無理のない返済をしていくためには、住宅ローンを借りる前に『ライフプラン』を作ってみましょう。
ライフプランの作成は、ファイナンシャルプランナーなどプロに依頼するのも1つの手です。また、ハウスメーカーの担当者や設計事務所の営業担当者が、お金のアドバイスをしてくれるケースもあります。
とはいえ、プロに頼むほどのことではないと感じる人も多いでしょう。ここでは、エクセルなどの表計算ソフトを用いて自分で『ライフプラン』を作る方法をご紹介します。

1 生活費を把握する

ライフプランを作るにあたり、まずは現状の生活費を把握しましょう。家計簿をつけている場合は見返せばすぐにわかりますが、家計簿をつけていない場合、1ヵ月から3ヵ月程度でいいので、おおよその生活費を把握してみてください。また生活費以外に、帰省代や医療費などは別途、特別費用として計上しておきましょう。

2 ライフイベントで発生する費用を見積もる

続いては、数年単位で必要なライフイベントにかかるお金を算出します。子どもの教育費、両親の介護費用、自分たちの老後資金の準備などが考えられます。家電の買い替え費用や、マイホームの修繕費用、車検費用、冠婚葬祭費用なども見積もっておきましょう。

3 年収に昇給率をかけ、生活費・特別費用などを差し引く

次に、年収に一定の昇給率をかけ、この先数十年間の年収・生活費・特別費用を一覧にしましょう。そのうえで、ライフイベントが想定されるタイミングに、それにかかる費用を入力し、すべて年収から差し引きます。このとき、年収は手取り額を用いることに注意しましょう。
ここまですれば、いつまでにどのくらいのお金が必要なのか、どのくらい資金に余裕があるのか、一目でわかるはずです。

シンプルな計算表でも、住宅ローンの返済をイメージ可能

最後に住宅ローンの返済額の欄を作り金額を入力すれば、「この金額なら、けっこう余裕があるな」「この金額だと、何かあったとき、お金が足りなくなるかもしれない」など具体的なイメージがわきます。
ライフプランを作成するメリットは、住宅ローンの「無理なく返済できる金額」がわかることにとどまりません。ライフプランを見ながらパートナーと一緒に話し合うことで、お互いの価値観をすり合わせることもできるでしょう。
「教育にはこのくらいお金をかけたい」「実は資産運用にも興味がある」「将来、親と同居するとしたら……」など、普段なかなか会話しづらいことも、ライフプランを前にするとすんなり進むかもしれません。マイホームの購入という大きなライフイベントを前に、パートナーと共通認識を持つきっかけになるでしょう。

ライフプランを立てて理想の暮らしを叶えよう

銀行に提示された住宅ローンの上限額を参考にするのは手軽ですが、それをそのままマイホームの予算にしてしまうのは注意が必要です。ライフプランを立て、無理なく返済できる金額を見積もったうえで、マイホームの予算を決定しましょう。

執筆者:株式会社ZUU

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