マンション購入前に知っておきたい!「管理費・修繕積立金」を徹底解説
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2020.11.20
マンションの購入を検討するとき、物件価格や立地、間取りに注目する人は多いですが、購入後も支払い続ける管理費・修繕積立金も購入前にしっかりとチェックしておきたいポイントです。どのような点に気を付けて確認すればいいのか、どのくらいが適正な金額なのか解説します。
家の購入、何歳で決める人が多い?
マンションを買う前に管理費・修繕積立金を確認しておかないと、住み始めてから後悔してしまうかもしれません。その理由は次のとおりです。
マンション購入後も支払い続ける費用
はじめに管理費とは、共有部分の清掃や設備点検など住みやすいマンションを維持していくために使われるお金です。また修繕積立金とは、将来マンションが古くなって修繕が必要になったときに備えてお金を積み立てておくものです。
ともに、そのマンションを所有して住んでいる限りずっと支払い続けていくことになる費用です。通常、これらの費用と住宅ローンの返済を加えた金額が毎月の住宅費になります。
管理費と修繕積立金は、マンションによっても築年数によっても変わります。2つあわせて月に数万円の負担になりますので、事前に確認しておかないと家計に響いてしまいます。
安ければ良いというものではない!
今後数十年に渡って支払い続けていく可能性がある費用なら、できるだけ安いところを選びたいと思うかもしれません。ただ、これらは「安いから良い」とも言い切れないのが難しいところです。
住民から集める管理費が少なければ、マンションの維持管理にお金をかけることができません。いつまでも清掃されないままの場所があったり、共有施設がボロボロに荒れてしまったり、住みにくさや資産価値の下落にもつながってしまいます。
また、修繕積立金は前述のとおり将来への備えです。もし、これが少なすぎたら、長年住んだマンションの傷みを修復するための費用が「足りない」という事態もありえます。
足りない場合どうなるかというと、マンション各戸の住民が追加でお金を支払って何とかするしかありません。一気に数十万円の支払いを要求されることもあり、大きな負担になってしまいます。
管理費・修繕積立金はどれくらいが適性なの?
それでは管理費・修繕積立金はいくらくらいに設定されていれば「適正」と判断できるのか、具体的に見ていきましょう。
管理費・修繕積立金の平均はどれくらい?
国土交通省「マンション総合調査(2018年度)」によると、平均値は次のとおりです(単位:「円)。
管理費は戸数が少ないマンションほど高く、修繕積立金は築年数が古くなるほど高くなっていく傾向があります。両方合わせて月2万~3万円程度の負担になっていることが多いです。
修繕積立金の適正水準は?
国土交通省は、修繕積立金の目安額の計算方法を公表しています。
右の「事例の3分の2が包含される幅」は、そのあいだにおさまっていれば適正と言える範囲のことです。たとえば、10階建てで建築延床面積が8,000平方メートルのマンションの、専有床面積80平方メートルの住戸を購入する場合は、修繕積立金が月1万1,200円から2万1,200円のあいだであれば適正な金額ということになります。
さらに、機械式駐車場があるマンションの場合は下の金額分を足します。
修繕積立金の積立額は、どうやって確認すればいいの?
管理費や修繕積立金については管理規約で定められています。具体的な金額は管理規約もしくはその別添資料などで確認できます。新築マンションの場合は物件資料や営業担当者に質問すれば確認できます。
中古マンションを買う場合は、仲介業者に依頼して「重要事項に関わる調査報告書」を取り寄せてもらうようにしましょう。その書類には、現在積み立てられている修繕積立金の総額や、滞納額、値上げ予定、管理組合の借入金の有無、修繕工事の過去履歴と将来の予定など重要な情報が記載されています。
毎月かかる管理費や修繕積立金の金額だけでなく、こうしたデータを見ることで長期的な視点で将来を見通しておくのも大切です。
管理費・修繕積立金の金額に不満があるときにできること
管理費や修繕積立金の金額が「高すぎる」「安すぎる」という場合には、管理組合の集会で区分所有者の決議を経れば変更することも可能です。
ただし管理規約の内容にもよりますが、過半数もしくは4分の3以上の賛成など一定数以上の票が必要になります。管理組合や区分所有者の割合などの情報についても購入前に確認しておくとよいでしょう。
管理費・修繕積立金は長期的な視点でチェック!
管理費も修繕積立金も、マンションを購入したらその後ずっと付き合っていくことになる費用です。マンションによっては、積立金不足による修繕費の追加徴収や値上げなどもあります。「こんなはずではなかった!」とならないよう、きちんと確認してから購入するようにしましょう。
執筆者:株式会社ZUU
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