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住宅ローンの変動金利と固定金利の仕組みとは?メリット・デメリットと選び方を解説!

住宅ローンの変動金利と固定金利の仕組みとは?メリット・デメリットと選び方を解説!
公開日:2022年5月16日
更新日:2023年2月13日
住宅ローンの金利には、変動金利型、当初固定期間選択型、全期間固定金利型の3種類の金利タイプがあります。
同時期で適用金利を比較すると変動金利が低く設定されているケースが多いのですが、単純に適用金利で選ぶのではなく、それぞれの金利タイプのメリット・デメリットを理解のうえ選択しましょう。

目次

住宅ローンの金利3種類の違い

  • 変動金利型
  • 当初固定期間選択型
  • 全期間固定金利型

変動金利型は決められた基準日で金利が見直される

変動金利型は、住宅ローンに適用される金利が変動するタイプの金利です。金利の見直しは融資元の銀行が定めた基準日に行われており、一般的には6ヵ月ごとの年2回ですが、毎月見直しを行う銀行もあります。
住宅ローン金利タイプの中では返済期間中に、最も政策金利の影響を受けやすい特徴がありますが、ほかの金利タイプとの比較の中では最も適用金利が低くなる傾向があります。

当初固定期間選択型は一定期間金利が固定

当初固定期間選択型は、一定期間金利が固定できる金利タイプです。一定期間のみ固定金利が適用されますが、その期間が終了すると、そのときの金利水準での固定金利または変動金利を選択できます。
変動金利を選択した場合は、変動金利型と同様に銀行が定めた基準日に金利が見直されます。

全期間固定金利型は返済総額に変更なし

全期間固定金利型は、住宅ローンを借り始めた時点で決定された金利から適用金利が変わらず、完済まで毎月一定額を返済する金利タイプです。
3種類の金利タイプの中では最も金利が高くなりますが、返済額が変わらないため返済計画を立てやすくなります。

住宅ローンの各金利タイプのメリット・デメリットは?

  メリット デメリット
変動金利型
  • 同時期で一番適用金利が低い
  • 金利が上昇すると、返済額がふえる
当初固定期間選択型
  • 全期間固定金利型より金利は低い
  • 固定期間の間は金利が上昇しても返済額が変わらない
  • 固定期間終了時に金利が上昇していると、返済額がふえる
  • 金利上昇リスクがあるのに、変動金利型より適用金利は高い
全期間固定金利型
  • 金利が上昇しても返済額は変わらない
  • 返済計画が立てやすい
  • 同時期で一番適用金利が高い
変動金利型のメリットには、同時期の住宅ローンの中で一番金利が低いことが挙げられます。
2023年1月現在においては、1%を下回る水準で借りることができる場合も多いです。しかしながら、将来金利が上がれば返済額がふえる可能性があります。
変動金利で元利均等返済の場合には、金利が急上昇しても借入開始から5年間は毎月の返済額が変わらないというルールがあります。
また6年目以降の見直しで返済額が増えたとしても、最大で1.25倍までしか引き上げられません。しかし、実際に1.25倍に返済額がふえると、多くの住宅ローン利用者は返済が苦しくなるのではないのでしょうか。1.25倍を超えた分は返済が免除されるわけではなく、その後に金利が下落した際に調整され返済額に上乗せするか、返済最終日にまとめて返済しなければなりません。また、毎月の返済額は変わらなくても、金利が変わることにより、返済額のうちの元金と利息の内訳は変わるので、返済総額が変わります。
したがって、金利が上昇すると、利息の支払いが増えることになります。
2018年以降は一貫して低金利が続いている変動金利ですが、将来的には金利が上昇するリスクを理解のうえ選択する必要があります。
そんな中、2022年12月、日本銀行は長期金利の上限を0.25%から0.5%へ引き上げる発表を行いました。直接的な市場では事実上の長期金利引き上げと受け止められており、長期金利に連動する住宅ローンの固定金利は翌月1月には引き上げられました。
一方で変動金利は短期金利に連動するため、現時点では変動金利に対する影響はありませんが、今後は今まで以上に日銀の動きを注視するべきと考えられるでしょう。さらに、金利動向を6ヵ月ごとに適用金利などで確認し、将来大きな金利上昇が見込まれるときは早めに固定型に変更するなど、金利動向のチェックはしておく必要があるでしょう。
当初固定期間選択型は、適用金利が変動金利と全期間固定金利型との中間の水準となることが多く、一定期間は固定金利であり、その間は金利上昇しても返済額は変わりません。しかし、短期金利の上昇中に固定期間が終了すると、その後に適用される変動金利が上昇し、返済額がふえるリスクは変動金利と同様です。
一方、全期間固定金利型は、変動金利より借入時点では適用金利が高くなってしまいますが、借入時の金利が返済終了まで適用されるため、借入時に返済総額と毎月の返済額が決まり、そのあと変わることがありません。
毎月の返済額を余裕もって設定すれば将来収入減少があった場合にもそなえられますし、金利が上昇しても返済額の増加を防げるというメリットがあります。

住宅ローンを借り入れする人の7割以上は変動金利型を選択

住宅ローンを借り入れする人の7割以上は変動金利型を選択
住宅金融支援機構が2022年4月に行なった調査によれば、2021年10月~2022年3月に住宅ローン(フラット35含む)を利用した人が選んだ金利タイプは、以下の割合となっています。

  • 変動金利型:73.9%
  • 当初固定期間選択型:17.3%
  • 全期間固定金利型:8.9%

前回調査対象である2021年10月調査(2021年4月~9月)に比べると、当初固定期間選択型および全期間固定金利型の割合は減少し、変動金利型の割合は上昇し7割以上の人が選択しているという結果となりました。

変動金利が選ばれている理由

同調査において、今後1年間の住宅ローン金利の見通しについて「現状よりも上昇する」とした人は39.2%、「ほとんど変わらない」とした人が46.1%となりました。
これは2021年10月調査の「現状よりも上昇する」23.1%、ほとんど変わらない」63.1%に比べ、金利上昇を見込む人が増加していることを示しています。
住宅ローンの金利タイプは所定の手続きにより変更が可能です。現在の変動金利は過去最低クラスであるため、固定金利を上回るほどに金利が上昇すると見込まれるまでは変動金利で借り続けたいと考えているものと思われます。

自分にぴったりの金利タイプの選び方

住宅ローンは一般的に10年から35年と長期間利用するものです。
経済の変化などにより金利の先行きを見通すのは難しいものですが、今後の返済計画に対する考え方や金利見通しの立て方によって、以下のように金利タイプを選ぶのがおススメです。

変動金利型:今後金利はあまり上がらないと考えている方

過去の動向を踏まえて今後金利はあまり上がらないと考えている方や、経済に興味があり日常的に金利動向をチェックしている人には変動金利型がおススメです。
特に現在の日本のようにマイナス金利政策をとっている間は変動金利も低水準で推移するため、比較的低金利で住宅ローンを利用できます。

当初固定期間選択型:一定期間までは返済額を固定したいと考える方

一定期間までは返済額を固定したいと考える方には、当初固定期間選択型がおススメです。
当初固定期間選択型は全期間固定金利型よりも金利が低く、変動金利型よりも金利上昇リスクにそなえやすいのがメリットです。
また、銀行によっては、当初固定期間選択型の金利固定期間を3年・5年・10年などの期間の中から選ぶことができます。多くの銀行では固定期間を3年や5年など短期に設定すると、長期に比べ低い金利が適用されます。銀行によっては変動金利よりも低い金利が適用される場合もありますので、子どもの教育費用などをつみたてやすくなるのは大きなメリットです。

全期間固定金利型:金利は上がるかもしれないと考えている方

今後金利が上がっていくと考えている方は、全期間固定金利型を選ぶと良いでしょう。
3つの金利タイプのうち最も高い金利が適用されますが、契約時点の金利を基準に返済総額が確定するため、金利が上昇する局面にあっても適用金利は変わらず、毎月の返済額がふえることはありません。
全期間固定金利型には長期固定金利が適用される「フラット35」が含まれます。

フラット35とは
保証人不要で15年以上35年以下の住宅ローンを借りられる制度。
融資対象は1億円以下かつ一定以上の床面積をもつ物件に限られる。
金利は借入期間が「20年以下」「21年以上」、融資率が「9割以下」「9割超」のそれぞれどちらにあてはまるかで条件が異なり、借入期間が短く融資率が低いほど金利が引き下げられます。
なお、三菱UFJ銀行ではフラット35の取り扱いはありません。

住宅ローンは借り換えも可能

住宅ローンは、一度借りた後も「借り換え」により契約条件を変えることができます。
借り換えは、現在借りている住宅ローンを、別の銀行の異なる条件で借りた住宅ローンで返済する手続きです。
借り換えを行う大きな理由のひとつが支払利息負担の軽減です。また、借り換えに合わせておこなったリフォーム費用を住宅ローンに組み入れられる場合もあります。
ただし、借り換えは必ずしもメリットだけとは限りません。
金利の動向を読み違えてしまえば、借り換え前よりも返済総額が上がるおそれがあります。
また借り換えの手続きには住宅ローンを一度完済するための費用、住宅ローンを組み直すための費用がかかりますので、仮に従来の住宅ローンよりも低金利の住宅ローンを組めたとしても、費用総額は増えてしまうことも考えられるでしょう。
借り換えを行う際には、金利の動向を見極めたうえで費用総額を計算することが重要です。

これまでの金利の推移と今後の見通しは?

民間金融機関の住宅ローン金利推移(変動金利等)
住宅ローンの店頭金利は、変動金利型においては2010年以降変動がありません。一方で全期間固定金利型および当初固定期間選択型は一定の変動があり、2022年に入って以降は若干の上昇傾向が見られます。
この変動の背景には長期金利の上昇があり、2019年にはマイナスまで割り込んでいた長期金利が0.2%台まで回復を見せています。
住宅ローンの固定金利は長期金利と密接な関係があり、2022年12月の日銀による長期金利上限の引き上げにより、2023年初頭には固定金利が上昇する傾向が出てきました。一方で明確に景気が回復している傾向が見られない現在において、変動金利の上昇は住宅購入の冷え込みに直結するおそれがあります。また、物価の上昇に比べて賃金が上がらないといわれている中で変動金利を上げてしまうと、住宅ローンの返済が滞る人が続出しかねません。
これまで政策金利の変更はしないと明言してきた日銀の動きが出てきた現状を鑑みると、マイナス金利の影響が長らく続いてきた変動金利においても今後の動向に注視する必要があるでしょう。

まとめ

住宅ローンには3つの金利タイプがあり、それぞれ特徴が異なります。住宅ローンを組む際には、各金利タイプのメリット・デメリットを比較したうえで自分に合ったものを選ぶことが大切です。
また、金利の動向も重要なポイントとなります。
初めて住宅ローンを借りるときだけでなく、借り換えの際にも住宅ローンのサービス内容を吟味し、自分の返済計画に合った住宅ローンを選びましょう。ただし借り換え時には手数料なども発生するため、費用総額で考慮しないと返済総額が増えてしまう場合もあります。
総合的なシミュレーションを行い、無理のない住宅ローンを組むことが大切です。
執筆者:手塚 裕之(てづか ひろゆき)
監修者保有資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士
※記事内の情報は更新時点のものです。最新情報は別途ホームページ等でご確認ください。
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