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住宅ローンの繰上返済で失敗しないためのコツとは?仕組みとあわせて紹介

住宅ローンの繰上返済で失敗しないためのコツとは?

住宅ローンを利用すると、毎月1回定額を返済することになります。住宅ローン契約の内容によっては、ボーナスの際にもボーナス支払額として設定した金額を返済することになります。この2つが通常の住宅ローンの返済ですが、これらに加えて「繰上返済」をすることも可能です。

 

繰上返済はどのような仕組みの返済方法なのか、そして、繰上返済によって以後の住宅ローンの返済がどう変わるのかについて解説します。また、総返済額を減らすために実施されることが多い繰上返済ですが、必ずしも繰上返済をすることがお得とはいえません。どのような点に注意する必要があるのかについても説明するので、ぜひ参考にしてください。

住宅ローンの繰上返済の基礎知識

住宅ローンの繰上返済とは、毎月の返済やボーナス払いなどの契約時に定めた返済に加えて、臨時で返済することを指します。

 

繰上返済には、毎月の返済とは別に借入金額の一部を前倒しで返済する「一部繰上返済」と、全額を前倒しで返済する「期限前完済」があります。
一部繰上返済を実施した場合には、繰上返済後も住宅ローンの返済は続きます。

しかし、繰上返済によって以後の返済額や返済期間が変わり、新たな返済プランに基づいて住宅ローンを返済していくことになります。


一般的に返済期間短縮型、返済額軽減型と呼ばれる2つの方式があり、三菱UFJ銀行では、最終返済期限繰上方式、返済額再計算方式と呼んでいます。


それぞれの繰上返済の仕組みについて見ていきます。

最終返済期限繰上方式の仕組み

「最終返済期限繰上方式」とは、繰上返済後も毎月の返済額は変えずに返済期間を短縮する仕組みです。毎月の返済額が変わらないため、今までと同じペースで住宅ローンの返済をしていくことができます。また、最終返済期限繰上方式は「返済額再計算方式」に比べて、トータルで支払う利息が少なく済むという特徴もあります。
ただし、最終返済期限繰上方式を選んだ後は、住宅ローンの返済期間を延長することができません。また、返済期限が短縮されて最終返済期限が当初の借入日より10年未満となった場合には、住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)の適用が受けられなくなるという点にも注意が必要です。

返済額再計算方式の仕組み

「返済額再計算方式」とは、繰上返済後の毎月の返済額を減らして、返済期間は当初の予定と変えない仕組みです。毎月の返済負担が小さくなるため、貯金をする余裕が生まれ、将来の出費に備えることができます。
ただし、総返済額は、一部繰上返済する前よりは減るものの、「最終返済期限繰上方式」の方が少なくなります。 また、年間の返済額が減るため、住宅ローン控除の適用額が減ることにも注意が必要です。

繰上返済手続きの流れ

三菱UFJ銀行ではインターネットとテレビ窓口 、窓口で繰上返済の申し込みができます。それぞれの手続きの方法は以下の通りです。

  手続きの方法
インターネット
  • パソコンやスマホから申し込む
  • 三菱UFJダイレクトの契約番号、もしくは返済口座のキャッシュカードを用意する
テレビ窓口
  • 店頭のテレビ窓口でオペレーターと話しながら申し込む
  • キャッシュカードか返済用預金口座の届出印が必要
店頭窓口
  • 取引店の窓口に直接行く
  • 返済用預金口座の届出印が必要

住宅ローンの契約によっては、選択できる繰上返済の方法が限られます。また、手数料も以下の通り、申し込みの方法によって異なりますのでご注意ください。

  一部繰上返済 期限前完済
インターネット 無料 16,500円
テレビ窓口 5,500円 22,000円
店頭窓口 16,500円 33,000円
  • インターネットで一部繰上返済をする場合以外は、保証会社事務手数料として11,000円が別途必要です。
  • 記載の手数料は税込表記です。

繰上返済の申込方法によって、期限も異なります。繰上返済の予定を決めたら、余裕を持って手続きを開始しましょう。  

  一部繰上返済 期限前完済
インターネット 返済希望日の2窓口営業日前の24時まで 返済希望日の10窓口営業日前の24時まで
テレビ窓口 返済希望日の3窓口営業日前まで
店頭窓口 返済希望日の10窓口営業日前まで

繰上返済で失敗しないためのコツ

繰上返済で失敗しないためのコツ
繰上返済をすれば、いつでもトータルでの支出を抑えられるわけではありません。住宅ローンの繰上返済に失敗しないために、ぜひ知っておきたいことを紹介します。

住宅ローン控除によるメリットのほうが大きいことがある

住宅ローンの契約後10年以内に期限前完済に申し込む場合、もしくは一部繰上返済に申し込み、最終返済期限繰上方式を選択して返済期間が10年未満になった場合は、住宅ローン控除が適用されなくなることがあります。

住宅ローン控除によって節税できる金額と、繰上返済によって節約できる利息を比較し、前者のほうが多い場合には、繰上返済によって損失が生じることになってしまうので注意が必要です。

また、一部繰上返済後に返済額再計算方式を選択した場合でも、年間の返済額が減るために住宅ローン控除によって節税できる金額が減ることがあります。住宅ローン控除でどの程度所得税額が減るのか計算し、繰上返済をすることで減る利息よりも多い場合は、繰上返済の金額や時期を検討し直すことができます。

 

なお、住宅ローン控除は、住宅ローンの借り方によっては、13年間適用されるケースもあります。借り入れ後13年以内に繰上返済をおこなう場合は、不利にならないよう注意が必要です。

繰上返済手数料がかかる

繰上返済を実施する際には、手数料がかかることがあります。また、銀行に支払う手数料以外に、保証会社に支払う事務手数料がかかることもあります。手数料の金額が繰上返済によって減額される利息よりも少ないことを確認してから、繰上返済を実施した方が良いでしょう。 

三菱UFJ銀行では、申し込みの方法によって手数料が異なります。また、一部繰上返済か期限前完済かによっても手数料が異なります。インターネットで一部繰上返済の申し込みをする場合以外は、手数料が発生するので、手数料も加味して計算しておくことが必要です。

住宅ローンの繰上返済は計画的におこないましょう 

繰上返済をするほうがよいのかは、それぞれの状況によって異なります。繰上返済を実施することで利息が減る場合でも、住宅ローン控除によるメリットが少なくなり、トータルで見れば損をすることもあります。

また、繰上返済の種類や申し込む方法によっては手数料がかかることもあり、繰上返済によるメリットがなくなる可能性もあります。事前に担当者とも相談し、繰上返済によるメリットとデメリットのどちらが大きいのか考慮してから、実施することをおすすめします。

記事提供:株式会社サイバーエージェント

監修者保有資格:日本ファイナンシャル・プランナーズ協会認定 CFP®認定者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士

 

 

  • 本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品等の勧誘目的で作成したものではありません。商品の購入時にはお客さまご自身でご判断ください。本記事の情報は、当行が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その情報源の確実性を保証したものではありません。本記事の記載内容に関するご質問・ご照会等には一切お答えしかねますので予めご了承ください。また、本記事の記載内容は、予告なしに変更することがあります。
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  1. 受付状況等により審査に日数がかかる場合があります

住宅ローン関連情報

住宅ローンに関するよくあるご質問

Q.
ふたりで住宅ローンを申し込めますか?
A.
親子(義理の親子を含む)やご夫婦・婚約者など、おふたりで住宅ローンのお申し込みをする場合、次のような方法があります。
【ペアローン】 
おふたりそれぞれが住宅ローンのお申し込みをする方法です。
この場合、ご契約いただく住宅ローンは2本となります。
【収入合算】 
住宅ローンをお申し込みする方(債務者)の収入に、相手の方(収入合算者)の収入を合算して住宅ローンのお申し込みをする方法です。
この場合、ご契約いただく住宅ローンは1本となり、収入合算者は連帯保証人となります。
くわしくは窓口にお問い合わせください。

Q.
私は住宅ローンをいくら借りられますか?
A.

住宅ローンをお借り入れいただくお客さまによってお借入可能金額は異なりますが、住宅ローンには「収入基準」といわれる条件があり、毎年のローン返済は年収の20%程度が目安になります。この目安をもとに何年のローンにするかを考え、収入から逆算して住宅ローン借入総額の目安を知ることができます。購入予算を決める際の、重要なヒントになるはずです。
また、当行住宅ローンの借入可能金額は500万円以上1億円以内(10万円単位)です。当行の担保評価や同時に利用される公的融資の金額などにより制限される場合があります。

くわしいお借入可能額の目安は、当行ホームページ内のシミュレーションより、返済額を試算いただけます。

Q.
住宅ローンを借りるまでにどんな手続が必要なんだろう?
A.
人生で最も大きな買い物といわれるマイホーム購入。購入から入居までのさまざまなステップを確認しておきましょう。
物件探し インターネット・チラシ、住宅情報し・住宅展示場等から物件を探します。

住宅ローン相談 金融機関への相談やインターネットで情報収集し、資金計画をたてます。

ご購入物件決定 納得できる物件の購入を決定します。

売買契約 不動産業者および売主との間で売買契約を交わします。

住宅ローン申し込み 金融機関に住宅ローンのお申し込みをします。

審査 金融機関および保証会社の審査があります。

ローン契約 金融機関との間でローン契約を結びます。

ローン実行・残金決済 購入代金の残金を支払います(ローンの場合は金融機関が支払います)。

登記 購入した物件の登記を司法書士が行います。

入居 引越し後、ご入居となります。

Q.
住宅ローンの借り換えの場合、いくら借りられますか?
A.

「既存借入金額+諸費用(保証料・登記費用・印紙代・手数料等)」の範囲内でお借り入れいただけます。ただし、当行住宅ローンの借入可能金額は500万円以上1億円以内(10万円単位)です。
また、返済計画に無理のないよう年収による制限があります。担保評価や同時に利用される公的融資の金額などにより制限される場合があります。

くわしいお借入可能額の目安は、当行ホームページ内のシミュレーションより、返済額を試算いただけます。

Q.
住宅ローンの借り換えの場合、借入期間はどのくらいになるんだろう?
A.
原則、お借り換えをされるローンの残存期間の範囲内かつ35年以内(1年単位)です。
また、担保物件等により、お借り入れいただける期間が制限される場合があります。

(2022年4月1日現在)