住宅ローンの5年ルール・125%ルールとは?変動金利の仕組みや注意点を解説
- 2026年7月3日
住宅ローンの変動金利には「5年ルール」「125%ルール」といった仕組みがありますが、内容を正しく理解していない方も多いのではないでしょうか。本記事では、変動金利の特徴や「5年ルール」「125%ルール」の仕組み、変動金利の注意点について解説します。
目次
住宅ローンの変動金利の特徴
住宅ローンの変動金利は、市場金利の動向に応じて適用金利が変動します。たとえば、日本銀行が政策金利の引き上げを行った場合、指標となる短期プライムレートが見直され、その後、一定のタイムラグを経て住宅ローンの変動金利の基準金利に反映されます。
変動金利の特徴として、他の金利タイプに比べ、借入時の金利が低く設定される傾向があり、借入当初の返済負担を抑えやすい点が挙げられます。
一方で、将来金利が上昇した場合には返済負担が増える可能性もあります。
将来の金利動向を正確に予測することは難しいため、低金利のメリットだけでなく、金利上昇リスクも踏まえて検討することが重要です。
一方で、将来金利が上昇した場合には返済負担が増える可能性もあります。
将来の金利動向を正確に予測することは難しいため、低金利のメリットだけでなく、金利上昇リスクも踏まえて検討することが重要です。
5年ルール・125%ルールとは
変動金利を選択した場合でも、5年ルール・125%ルールの適用は返済方法によって異なります。
元利均等返済の場合
元利均等返済とは、一定の金額(元金と利息の合計)が毎月の返済額となる返済方法です。金融機関によって異なりますが、多くの金融機関では、元利均等返済で変動金利を利用する場合は「5年ルール」「125%ルール」が設けられています。
【5年ルール】
返済額は5年ごとに見直しが行われます。金利が変更になっても、次回の見直しまで返済額は変わりません(元金と利息の内訳は変わります)。
【125%ルール】
返済額は5年ごとに見直しが行われますが、金利上昇により返済額が大きくなる場合でも、新たな返済額は、見直し前の返済額の125%を上限とします。
- 10月1日を1回経過するごとに1年経過したものとみなします。
- 適用利率が急上昇して利息分だけで返済額を超えてしまった場合、超過分は未払利息として翌月以降に繰り延べします。
- 三菱UFJ銀行公式ウェブサイト
5年ルールが適用されると、金利が上昇した場合でも、次回の見直しタイミングまでは現在の返済額は変わりません。また、125%ルールは、返済額見直しのタイミングでも現在の125%以上の返済額にはなりません。
これらのルールは、金利上昇時に返済額が急激に増えることを防ぐための「緩和措置」であり、返済額を段階的に引き上げることで家計への急激な影響を抑える仕組みです。ただし、注意すべきは、「元利均等返済方式は利息を優先して支払う」という特徴です。金利が上昇しているにもかかわらず、5年ルールや125%ルールで毎月の返済額が据え置かれている間は、返済額に占める利息の割合が増え、元金の返済が進みにくくなります。その結果、本来支払うべき利息との差額が「未払利息」として蓄積されることがあります。
未払利息は後日支払う必要があり、最終的には総返済額が増加する可能性があるため注意が必要です。なお、未払利息の支払いタイミングは金融機関によって異なり、最終返済日に精算されるケースもあります。
\返済方法の違いはこちら/
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元金均等返済の場合
元金均等返済とは、月々決まった元金に、利息を加えた金額が毎月の返済額となる返済方法です。元金均等返済の場合は、変動金利を利用していても5年ルールや125%ルールは適用されません。
元金を毎回一定額ずつ返済し、そこに利息を加えた金額を毎月支払う仕組みのため、金利が変動すると利息分も増減し、そのまま毎月の返済額に反映されます。そのため、金利が上昇した場合には返済額の増加に上限が設けられておらず、毎月の返済額が変動する点に注意が必要です。
\返済方法の違いはこちら/
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変動金利の注意すべき点
変動金利は、他の金利タイプに比べて借入時の金利が低く、当初の返済負担を抑えやすい点が大きなメリットです。また、5年ルールが適用される場合には、金利が上昇しても毎月の返済額がただちに増えるわけではありません。
一方で、次のような点に注意が必要です。
- 将来の金利上昇により返済負担が増加する可能性がある
- 5年ルールや125%ルールの適用により返済額が据え置かれている間は、元金の返済が進みにくくなることがある
- 未払利息が発生することで、総返済額が当初の想定より増える可能性がある
特に、元利均等返済の場合は、5年ルールや125%ルールにより毎月の返済額の急激な増加は抑えられますが、負担そのものが軽減されるわけではなく、将来に先送りされている点に注意が必要です。
元金均等返済の場合は、金利の変動はそのまま毎月の返済額に反映されるため、返済額の変動に備えた資金計画が重要になります。
元金均等返済の場合は、金利の変動はそのまま毎月の返済額に反映されるため、返済額の変動に備えた資金計画が重要になります。
変動金利が向いている人
変動金利は、低金利のメリットを活かしながら、将来の金利変動に対応できる方に向いている金利タイプです。
例えば、次のような方は変動金利が向いているといえるでしょう。
例えば、次のような方は変動金利が向いているといえるでしょう。
- 金利上昇に備えた資金計画を立てられる方
- 返済期間が比較的短く、金利上昇の影響を受けにくい方
- 借入金額が比較的少なく、金利上昇時の負担増に対応しやすい方
- 低金利のうちに貯蓄や繰上返済を進めたい方
特に、変動金利は低金利環境ではメリットが大きく、繰上返済と組み合わせることで総返済額の抑制につながる可能性があります。一方で、金利上昇が続いた場合には、当初から固定金利を選択した方が結果的に総返済額が少なくなるケースもあります。このように、住宅ローンの金利タイプは金利水準だけで判断するのではなく、返済期間や借入金額、将来の収支を踏まえて検討することが重要です。
まとめ
変動金利を選ぶ際は、金利上昇リスクを考慮しておく必要があります。5年ルールや125%ルールの仕組みを理解し、家計や将来設計に合った無理のない借入を検討することが重要です。
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執筆者:菊原浩司
2級FP技能士、一種証券外務員資格保有、管理業務主任者
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