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カードローンの繰り上げ返済とは?利息はどうなる?メリットや留意点をわかりやすく解説!

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カードローンの繰り上げ返済とは?利息はどうなる?メリットや留意点をわかりやすく解説!
公開日:2022年7月8日
更新日:2023年1月31日
カードローンは、お金に余裕があるときに追加で返済する「繰り上げ返済」ができます。約定返済といわれる毎月の定期的な返済とは別に行う返済方法です。
繰り上げ返済には返済負担を軽減できる効果がありますので、注意点に気をつけながら、うまく利用していきましょう。

目次

カードローンの繰り上げ返済とは?

カードローンの返済方法には、「約定返済」と「繰り上げ返済」があります。

  • 約定返済:毎月必ず支払いが必要な返済。
  • 繰り上げ返済:臨時返済とも呼ぶ。任意のタイミングで任意の金額を返済する。

カードローンで基本になる返済方法は、毎月決まった日に決まった金額を返済する「約定返済」です。たとえば、毎月20日が返済日で返済金額が10,000円なら、20日までに10,000円を支払うことが約定返済にあたります。

それに対して、任意のタイミングで任意の金額を返済することを「繰り上げ返済」と呼びます。先ほどの例のように、10,000円を約定返済したあと、同じ月に30,000円を返済すれば、その30,000円は繰り上げ返済として扱われます。

繰り上げ返済は、返済総額を抑えられるため、余裕のあるときに活用すると良いでしょう。

繰り上げ返済のメリット

  • 返済総額が少なくなる
  • 借入期間を短縮できる

繰り上げ返済の特長は、返済額の全額を元金に充てられることです。カードローンの返済の内訳は、元金と利息に分かれています。繰り上げ返済で元金を先に返済していくことで借入残高を減らすことが可能です。借入残高が減少するメリットは次の2つです。

返済総額が少なくなる

繰り上げ返済は、返済額のすべてが元金の返済に充てられます。5万円を繰り上げ返済すれば、その分の元金を返済したことになります。
カードローンの利息は元金をもとに計算されますので、元金を減らせば利息も減り、最終的な返済総額も抑えられます。返済額が利息にも充てられる約定返済より借入残高を減らす効果が高いため、少しでも返済総額を抑えたい人は繰り上げ返済を検討しましょう。

借入期間を短縮できる

カードローンの借入残高が多いと、返済期間が長引いてしまうことがあります。約定返済のみだと返済期間は短縮されません。早く返済を終わらせたい場合は、繰り上げ返済もうまく組み合わせるとよいでしょう。

返済期間を短縮するために毎月の約定返済額を増やせば、家計の負担は増加します。繰り上げ返済なら好きなタイミングで任意の金額を返済できますので、余裕のあるときに活用してみましょう。

返済額は全額が元金に充てられるため、返済した元金の分だけ返済期間の短縮につながります。余裕のある月だけ返済額をふやすことができ、無理なく借入残高を減らせるのが繰り上げ返済です。

繰り上げ返済を検討したいタイミングは?

カードローンの繰り上げ返済は、余裕のあるときに検討したいものです。
たとえば、ボーナスなどの臨時収入が入ったときや毎月の返済額が減ったときは考えどきといえます。

ボーナスなどの臨時収入が入ったとき

ボーナスなどの臨時収入があったときは、繰り上げ返済を一番行いやすいタイミングでしょう。もちろん、ボーナスを繰り上げ返済に回さず、約定返済のみでも問題ありません。

しかし、カードローンの金利は、一般的に住宅ローンやマイカーローンなどより高い場合が多いので、繰り上げ返済で早く残高を減らすと利息を抑えられ、家計にはプラスに働きます。

ただし、近い将来に使うお金まで繰り上げ返済に回すと、大事なときにお金が足りず困る可能性もあります。ボーナスでまとまったお金が入っても、無理をせず計画的に繰り上げ返済を検討しましょう。

カードローンの返済が進んで毎月の返済金額が減ったとき

カードローンの返済が進み、毎月の約定返済額が減ったときも、繰り上げ返済を検討するタイミングです。カードローンの返済方式は金融機関によって異なります。

「残高スライド元利定額返済」という方式が採用されている場合は、借入残高に応じて約定返済額が変動します。返済を進めて残高が減れば毎月の返済額も減るため、その分を繰り上げ返済に充てることを検討しましょう。

たとえば、毎月15,000円の約定返済額が12,000円になった場合、支出が3,000円減ったことになります。この3,000円を毎月繰り上げ返済に充てれば、家計負担を変えずに元金を減らしていけます。

少額でもこまめに返済していくと、利息の削減効果が大きくなっていくため、効率的な返済につながります。

繰り上げ返済した場合の利息はどうなるのか?

カードローンの返済は、繰り上げ返済も活用することで、返済総額の削減や借入期間を短縮できるメリットがあります。繰り上げ返済することで、約定返済のみの場合と比べて、実際にどれくらい違いが出るのかシミュレーションしてみましょう。条件は以下のとおりとします。

<シミュレーション条件>

  • 借入金額:300,000円
  • 借入期間:3年
  • 金利  :年14.6%
  • 返済方法:元利均等返済
  • 1年後に100,000円を繰り上げ返済

  約定返済のみの場合 繰り上げ返済を併用する場合
約定返済 10,340円 10,340円
臨時返済 1年後に100,000円
利息総額 72,240円 48,746円
返済総額 372,240円 348,746円
返済期間 3年 2年1ヵ月
参考:金融広報中央委員会「知るぽると」のシミュレーション

繰り上げ返済を併用した場合、返済総額に23,494円の差がでました。返済期間は、11ヵ月短縮されています。繰り上げ返済を行うことで支払利息が少なくなり、返済が早く進むため、余裕があれば積極的に検討しましょう。

シミュレーション結果は、あくまで条件次第ですが、目安として参考にしてください。

繰り上げ返済時のデメリットと留意点

繰り上げ返済を活用することで返済負担を軽減できますが、次の3つには注意しましょう。

  • 繰り上げ返済しても約定返済は必要
  • 返済手段によっては手数料がかかる場合がある
  • 無理な繰り上げ返済は家計に負担がかかる

繰り上げ返済しても約定返済は必要

繰り上げ返済が任意の返済であるのに対し、約定返済は毎月必ず支払わなければならない返済です。繰り上げ返済とは別に、期日までに決まった金額を返済する必要があります。

今月は繰り上げ返済をしたから約定返済はしなくていいと勘違いすると、延滞の原因にもなりかねません。

繰り上げ返済をしても約定返済が必要であることは、覚えておきましょう。
ただし、約定返済の対象となる期間内に返済する場合や、約定返済可能な期間が定められていないカードローンで繰り上げ返済する場合、返済金額が約定返済に充当される場合があります。くわしい返済の仕組みは、金融機関のホームページなどで確認するようにしてください。

返済手段によっては手数料がかかる場合がある

返済手段によっては、繰り上げ返済をする際に手数料がかかる場合があります。少し余裕があるからと細かく繰り上げ返済し、その都度手数料をかけていては、無駄に支払う金額が多くなってしまいます。

繰り上げ返済は利息を減らすためにするものなので、なるべく手数料はかけずに返済したいものです。手数料のかからない返済手段は、金融機関ごとに異なります。なお、三菱UFJ銀行のカードローンは手数料無料で繰り上げ返済が可能です。

繰り上げ返済する際の手数料の有無は、事前に確認しておきましょう。

無理な繰り上げ返済は家計に負担がかかる

繰り上げ返済には返済総額を削減したり、完済を早めたりする効果があります。しかし、無理に行うと家計の負担が大きくなります。

約定返済は必ず必要であるため、繰り上げ返済に力を入れ過ぎて、毎月の返済が滞ってしまえば、元も子もありません。引っ越しや冠婚葬祭が続いたときなど、まとまった資金が必要になったときのために、ある程度の手元資金も残しておきましょう。

繰り上げ返済でライフプランに無理なくカードローンを活用しよう

繰り上げ返済でライフプランに無理なくカードローンを活用しよう

カードローンは一時的な出費の補填に使うことがほとんどではないでしょうか。「ちょっと足りない」ときカードローンはとても心強い存在です。

しかし、一般的に他のローンと比べると利息が高いローンでもありますので、無理のない範囲で借入金額を決めることが大切です。急な出費などでいざお金が必要になったときに借りられる場所があることは心の余裕にもつながります。

繰り上げ返済を上手に活用しつつ、カードローンを使いこなしていきましょう。繰り上げ返済できるときに返済を進めると利息を抑えられ、そして利用限度額に余裕を持たせることが可能です。

まとめ

カードローンは約定返済だけでも完済できますが、繰り上げ返済を併用すると、返済総額を減らせたり、返済期間を短縮できたりします。結果的に返済負担を軽減できるため、余裕があるときは活用したいものです。

ただし、繰り上げ返済をしても約定返済は必要なので、定期的な返済に影響がないようにしましょう。手数料をかけずに返済することや、家計負担が大きくなりすぎないように返済することもポイントです。

執筆者:國村 功志(くにむら こうじ)
執筆者保有資格:日本ファイナンシャル・プランナーズ協会認定 CFP®認定者、一種外務員資格
※記事内の情報は更新時点のものです。最新情報は別途ホームページ等でご確認ください。
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