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iDeCo(イデコ)のデメリットとは?加入時の注意点を徹底解説!

iDeCo(イデコ)のデメリットとは?加入時の注意点を徹底解説!
公開日:2022年4月20日
iDeCoとは、個人で加入できる年金制度です。個人が老後の資金を作りやすいよう、国が用意した制度で、掛金が全額所得控除になるなど税制優遇メリットがあるのが特長です。その一方、利用には手数料がかかり、原則として解約はできないなど注意点もあります。制度を賢く老後資金づくりに活かすために、加入時に確認しておきたいポイントをまとめました。

iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)とはどんな制度?

iDeCoは個人が任意で加入する私的な年金制度です。老後を豊かに過ごせる準備ができるようにと国が後押ししており、加入者には多くの税制優遇メリットが用意されています。まずは制度の概要をカンタンに押さえておきましょう。

60歳未満の国民年金被保険者であれば、原則誰でも加入できる

iDeCoに加入できるのは、国民年金の保険料を納めている60歳未満(*)の人です。細かい条件はありますが、基本的には誰でも加入できます。

(*)法改正により2022年5月からは60歳までから65歳未満までに拡大されます。従前までは50代でiDeCoに加入した場合、通算加入者等期間が確保できず、掛金の所得税控除が受けられないまま、手数料を支払い、運用を続ける必要がありました。しかしこの法改正より、所得税控除を受けられる期間が延び、より手厚く老後資金の準備ができるようになりました。

掛金を拠出し、自分で運用する

申し込みは銀行や証券会社などの金融機関でおこないます。加入後に拠出する掛金は、個人の資産として管理されます。一般的にはコールセンターやWebから、いつでも資産状況の確認が可能です。

加入中は、毎月掛金を拠出します。毎月コツコツ、資産を積み立てていくイメージです。積み立てた資産は、自分が選んだ商品で運用し、その運用結果によって将来受け取る金額が変わってきます。

積立金の受け取りは60歳以降

コツコツ積み立てた資産は、60歳~70歳になるまで(*)の好きなタイミングで受取開始できます。受け取り方は一括、年金、またはその併用から選択が可能です。

(*)法改正により2022年4月以降は、「60歳~70歳まで」から「60歳~75歳になるまで」に拡大されます。受け取るタイミングの幅が広がるだけではなく、受け取りをしなければ非課税で運用できる期間を延ばすことができるので、より自分のライフスタイルに合う運用ができるようになるでしょう。

税制優遇が受けられる

iDeCo最大のメリットといえるのが、税制優遇が受けられることです。次の3つがあります。

掛金が全額所得控除になる

iDeCoに積み立てる掛金は、全額所得控除の対象です。年末調整や確定申告で申請すれば、その年の所得税と住民税の負担を減らすことができます。たとえば、所得税10%、住民税10%の人の場合、月1万円の掛金で年間約2.4万円の税金が軽減となります。

運用益が非課税になる

iDeCoの運用益には税金がかかりません。通常、運用益から20.315%の税金が引かれることを考えると、おトクといえるでしょう。

受け取る時も控除がある

将来受け取る際も、非課税枠が用意されており、一括で受け取る際は「退職所得控除」、年金として受け取る場合は「公的年金等控除」の対象となります。

iDeCo(イデコ)のデメリット

iDeCoには、税制優遇という大きなメリットがありますが、気をつけるべきポイントがあります。ひとつずつ見ていきましょう。

原則60歳まで資産は引き出せない

iDeCoは老後のための資産づくりを目的としているため、原則60歳まで資産を引き出すことができません。つまり、加入すると途中での解約は基本的にできないということです。そのため、60歳までは「まとまったお金がほしい」と思っても、iDeCoの積立金はあてにすることができません。手元資金とのバランスを考え、無理のない掛金に設定することが大切です。

手数料がかかる

iDeCoの利用には、手数料がかかります。具体的には、次の4つです。このうち、2、3、4については運用期間中、ずっと払い続けるコストとなり、最低でも月額171円、年額2,052円かかることになります。加入中は、コストを考えて運用する必要があります。

1. 新規加入時 2,829円 1回のみ・共通
2. 事務数料 月額105円 毎月(加入者のみ)
3. 資産管理数料 月額66円 運用指図者となった場合も必要
4. 運営管理機関手数料 0円~数百円 金融機関によって異なる

運用する商品に、投資信託を選んだ場合は、上記以外に商品ごとに決められた「運用管理費用」というコストもかかります。

運用状況によって元本割れする場合がある

iDeCoで運用できる商品は、「定期預金」と「投資信託」、「保険」があります。

定期預金は、商品自体の元本割れはありませんが、金利が低く、資産の成長は見込めません。前述した通り、iDeCoの利用は手数料がかかるため、資産が増えないと手数料の分がマイナスになります。
投資信託は、定期預金や保険より資産が成長する可能性が高まりますが、元本保証はありません。

運用できる金融商品は金融機関によって異なる

iDeCoで選べる商品は、各金融機関によって異なります。そのため、買いたい投資信託の商品があっても、金融機関のラインアップになければ選ぶことができません。加入時には、その金融機関で運用できる商品をあらかじめ調べ、欲しい商品があるか確認しておくことが必要です。

iDeCoは1つの金融機関でしか開設できず、金融機関の変更はカンタンにできない

iDeCoは1人1口座です。加入する金融機関を変更することはできますが、手続きはネットでカンタン……というわけにはいきません。書面で申請し、手数料も5,000円ほどかかります。

国民年金基金連合会の審査などが入るため、手続きには数ヵ月必要です。また、資産を移す際、一度現金化する必要があるため、時期によっては損をする可能性もあります。

掛金には上限がある

iDeCoで拠出できる掛金は、上限があります。「全額所得控除になるから」と、掛金を増やしたくても、上限金額以上はできません。上限金額は、働き方などによって次のようになります。

対象 企業年金 企業型DC 月額 / 年額の上限
会社員 なし なし 23,000円 / 276,000円
なし あり 20,000円 / 240,000円
あり なし 12,000円 / 144,000円
あり あり 12,000円 / 144,000円
公務員 12,000円 / 144,000円
自営業者など 68,000円 / 816,000円
(国民年金基金の掛金との合算で)
専業主婦(夫) 23,000円 / 276,000円

課税所得がない場合、税制メリットはない

iDeCoは、掛金が全額所得控除になりますが、税負担を減らすことができるのは、税金を納めている人だけになります。専業主婦(夫)など、所得がない場合は税金を納めていないため、このメリットはありません。

iDeCo(イデコ)を始めるときの注意点

iDeCo(イデコ)を始めるときの注意点

iDeCoは金融機関選びや掛金の設定など、始めるときに注意したいことがいくつかあります。そのポイントをまとめました。

加入条件を確認する

iDeCoは、60歳未満(2022年5月からは65歳未満)の国民年金被保険者であれば、基本的に加入できますが、次のケースは加入ができません。念の為、確認しましょう。

  • 国民年金保険料を免除中、未納中の人(障害基礎年金を受給している場合は加入可)
  • 農業年金の被保険者
  • 会社に企業年金や企業型確定拠出年金があり、規約でiDeCoとの併用が認められていない場合(2022年10月以降は緩和)

金融機関を比較する

iDeCoは、金融機関ごとに購入できる商品や手数料が異なります。加入時は、どのような商品を揃えているか、手数料は高すぎないか、十分に検討しましょう。証券会社で申し込む場合は、証券口座を開設する必要があります。一般に、手数料が安いとされるネット証券は、すべて手続きがオンラインとなるので、サポートサービスや、操作画面の分かりやすさなどもチェックしたいものです。

ネットの操作に不安がある場合は、対面相談窓口やコールセンターのある金融機関も選択肢にすると安心です。

掛金は無理のない金額に設定する

iDeCoは途中で引き出すことができません。掛金は、無理のない範囲で設定しましょう。iDeCoは最低5,000円から1,000円単位で設定できます。

iDeCoは掛金の上限金額がありますが、目一杯使う必要はないので、まずは少額から様子を見てもよいと思います。なお、掛金は、年に1度だけ変更できます。どうしても掛金のつみたてが苦しいときは、掛金の減額、もしくは停止を金融機関に申請しましょう。

掛金の変更は「加入者掛金額変更届」、拠出の停止は「加入者資格喪失届」を提出します。ただし、掛金の変更は年に1度しかできません。また、停止後もお金を引き出すことはできず、それまで積み立ててきた資産の運用を続けることになります。その間、毎月66円の手数料が必要です。停止は、所得控除の恩恵も受けられなくなるので、慎重に判断してください。

例外的に解約できるケースとは

加入者が死亡、もしくは高度障害者となった場合は「死亡一時金」「障害給付金」として積み立てた資産を受け取ることが可能です。それ以外でもいくつかの条件を満たせば解約は可能ですが、条件は非常に厳しいものとなっています。”解約はできないもの”と思っていたほうが良いでしょう。

まとめ

iDeCoで最も注意しなければならないのは、60歳以降しか引き出せないということです。

途中の解約は原則としてできないので、無理な金額でのつみたては禁物です。また、金融機関の変更は簡単にできないので、加入前に手数料やサービス、運用できる商品などをきちんと検討しましょう。

執筆者:大上 ミカ(おおうえ みか)

執筆者保有資格:日本ファイナンシャル・プランナーズ協会認定 AFP®認定者

2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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ご注意事項

iDeCoをお申し込みいただく前に、下記についてご確認ください。

  1. 原則、60歳まで引き出し(中途解約)ができません
    脱退一時金を受け取れるのは一定の要件を満たす方に限られます。
  2. ご本人の判断で商品を選択し運用する自己責任の年金制度です
    • 確定拠出年金制度では、ご加入されるご本人が自らのご判断で、商品を選択し運用を行いますので、運用結果によっては受取額が掛金総額を下回ることがあります。
    • 当行から特定の運用商品の推奨はできません。
  3. 運用商品の主なリスクについて
    • 預金は元本確保型の確定利回り商品です。預金は預金保険制度の対象となります。
    • 当行のiDeCoで取り扱う保険は元本確保型商品です。ただし、運用商品を変更する目的で積立金を取り崩す場合は、市中金利と残存年数等に応じて解約控除が適用されるため、結果として受取金額が元本を下回る場合があります。
    • 投資信託は価格変動商品です。預金ではなく、預金保険制度の対象ではありません。運用実績は市場環境等により変動し、元本保証はありません。また、当行でお取り扱いする投資信託は、投資者保護基金の対象ではありません。
    • 預金、保険および投資信託は異なる商品であり、それぞれリスクの種類や大きさは異なります。
  4. 初回手続き時、運用時、給付時等で、各種手数料がかかります
    • iDeCoには、初回手続き手数料・毎月の事務手数料・資産管理手数料・運営管理機関手数料・給付事務手数料等がかかります。
    • 手数料は、加入者となられる方は毎月の掛金から、運用指図者となられる方は積立金から控除されます。年金でお受け取りになられる方は給付額から控除されます。
  5. 60歳になっても受け取れない場合があります
    • 50歳以上60歳未満で加入した場合等、通算加入者等期間(*)が10年に満たない場合は、受給可能年齢が引き上げられます。
    • 60歳以上で新規加入した場合、加入から5年経過後に受給可能となります。
      • 通算加入者等期間は、iDeCoおよび企業型DCにおける加入者・運用指図者の期間の合算となります。

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(2022年4月20日現在)