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iDeCo(イデコ)とは?仕組みや特長をわかりやすく解説!

iDeCo(イデコ)とは?仕組みや特長をわかりやすく解説!
公開日:2022年3月31日

iDeCoとは、個人で加入できる年金制度です。個人が将来にそなえて老後の資金を作りやすいよう、国が用意した制度で、掛金が全額所得控除になるなど税制優遇メリットがあるのが特長です。

60歳未満(*)の国民年金被保険者であれば、原則誰でも加入することができますが、掛金は原則60歳になるまで引き出せず、自分で運用する必要があるなど制度上のルールがあります。ポイントを確認しておきましょう。

(*)法改正により2022年5月以降は、加入年齢が60歳未満から65歳未満までに拡大されます。従前よりも、より税制優遇メリットを長い期間受けられるようになるので、加入要件を確認しておくと良いでしょう。また、国民年金に任意加入していれば海外居住者でも加入できるようになります。

くわしくは、本記事の後半に記載していますので、ご確認ください。

iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)とは

iDeCoは個人が任意で加入する、私的年金制度です。より多くの国民が老後を豊かに過ごせる準備ができるようにと国が後押ししており、加入者には多くの税制優遇メリットが用意されています。

老後の資産形成に、ぜひ検討したい制度です。

老後資金づくりを目的とした制度

iDeCoの主な特長や仕組みは次のとおりです。

長期でコツコツ積み立て、60歳以降に受け取る

iDeCoでは、資産をコツコツと長期で積み立て、60歳以降に受け取ります。これは、iDeCoが老後の資産形成を目的としているためで、原則として途中での引き出しはできません。

積み立てた資産は、60歳〜70歳になるまで(*)の間に、自分が希望するタイミングで受け取ることができます。受取方法は、一括でも年金(あるいはその併用)でも可能です。公的年金や退職金、預貯金など、ほかの資産を考慮して、自分に合う受け取り方を決めることができます。

(*)法改正により2022年4月以降は、「60歳~70歳まで」から「60歳~75歳になるまで」に延長されます。受け取るタイミングの幅が広がるだけではなく、受け取りをしなければ非課税で運用できる期間を延ばすことができるので、より自分のライフスタイルに合う運用ができるようになるでしょう。

税金面で優遇がある

iDeCoは、個人が後の資産を貯めやすいように、税制上の優遇措置が設けられているのが大きな特長です。

まず、積立中は掛金が全額所得控除となり、申告すれば毎年の所得税と住民税が軽減されます。会社員の場合、年末調整で申告できるので手続きもカンタンです。拠出した分だけ税制メリットが高まるので、早く始めるほど恩恵が大きくなります。

また、運用で得た利益には通常20.315%の税金が課されますが、iDeCoでは非課税です。築いた資産を税金で減らさずにすむ、という点で有利です。将来受け取る際も、「退職所得控除」や「公的年金等控除」が適用されるので、一定額を非課税で受け取れます。

掛金を運用する

iDeCoの加入申し込みは、銀行や証券会社などの金融機関でおこないます。申請すると加入審査後は、指定した口座から掛金を拠出し、自分で選んだ運用商品で運用していく仕組みです。

一般的には、資産の残高や運用状況は電話やインターネットからアクセスでき、自分の資産状況をいつでも確認することができます。運用商品の変更は何回でも可能です。

公的年金との違い

iDeCoは個人で加入する年金制度のため、「国民年金」や「厚生年金」といった公的年金とは、仕組みや受け取り方が異なります。

運用は自己責任で行う

iDeCoに加入すると、掛金を拠出(積み立て)し、あらかじめ用意されている定期預金や投資信託などのなかから、自分で選んだ金融商品で運用します。

公的年金や企業年金は、国や企業が運用を指示しますが、iDeCoの運用は自己責任なので注意が必要です。

受取額は運用成績によって変化する

将来受け取る金額は、積み立てた掛金と、その運用成績によって変わってきます。公的年金や企業年金は、運用結果が悪ければ国や企業が補てんしますが、前述のとおりiDeCoの運用は自己責任ですので、万一元本割れしても補てんはありません。

また、受け取れるのはあくまで運用で得た資産となり、公的年金のように一生涯の受給が保障されているわけではない点にも理解が必要です。

iDeCo(イデコ)の仕組み

iDeCo(イデコ)の仕組み

iDeCoには、「積み立てる」「運用する」「受け取る」の3つのステップがあります。それぞれ、ポイントを見ていきましょう。

ステップ1:掛金を決めて積み立てる

iDeCoの掛金は最低5,000円から、1,000円単位で設定することができます。金額は、年に1回変更することができるので、家計の状況に応じて調整することが可能です。

納付方法は、口座引落、もしくは給与天引きが選べます。基本的には毎月定額を積み立てますが、たとえばボーナス月は多くしたいなど、月ごとの設定にも対応しています。なお、口座残高が足りず掛金を引き落としできなかった場合、その月は未納となり、追納はできません。

また、掛金には上限があり、金額は働き方や勤め先の年金の状況によって変わってくるため、くわしくは後半で解説します。

ステップ2:運用する

iDeCoで運用できる商品には、主に「定期預金」「投資信託」「保険」があり、自分の運用方針に沿って決められます。

商品の選択は、単品でも、複数の商品を組み合わせても良く、途中で変更することも自由です。商品の購入は毎月自動でおこなわれ、毎月指示する必要はありません。

たとえば、商品Aに2,000円、商品Bに3,000円、商品Cに5,000円と決めた場合、毎月その配分で指定した商品を積み立てていきます。

iDeCoで運用する商品について

iDeCoで運用できる商品は、大きく分けて元本保証があるものと、ないものがあります。元本保障がある商品の代表が「定期預金」で、元本保障がない商品は「投資信託」です。最も豊富に揃っているのは投資信託ですが、すべて選べるわけではなく、金融機関によって選択できる商品は異なります。
定期預金は元本保証がありますが、金利が低く、長く積み立ててもほとんど資産を増やせません。投資信託は元本保証がありませんが、長期で積み立てることでリスクを分散でき、資産を増やせる可能性は高まります。

運用する商品は、自分のリスク許容度に合わせて選ぶことが大切ですが、前述のとおり、組み合わせや配分は自由に決められ、さらに変更もできます。

「投資は気になるけれどリスクが怖い」という場合、たとえば、掛金の一部だけ投資信託を積み立て、様子を見て運用を判断することも可能です。

ステップ3:受け取る

コツコツ積み立てた資産は、60歳以降で「老齢給付金」として受け取ります。受取方法は、次の3つです。

  • 一時金として一括で受け取る
  • 年金として分割で受け取る
  • 一時金と年金を併用する

受け取る時期は、これまで60歳から70歳になるまでの間で指定する必要がありましたが、先に述べた通り、2022年4月以降は最終年齢が75歳までに拡大され、より選択の幅が広がります。

なお、次のようなケースの場合は、老齢給付金以外の形でも受け取れます。

障害給付金

加入者が60歳になる前に高度障害者となった場合は、運営管理機関に請求することにより、年金資産を非課税で受け取ることができます。受け取り方は、前述した3つから選択可能です。

死亡一時金

万一、加入者などが死亡した場合は、遺族が請求することにより資産を受け取ることが可能です。受け取りは非課税ですが、一時金のみとなり、相続税の課税対象となります。

iDeCo(イデコ)の加入資格と掛金は?年齢制限や上限金額はあるの?

iDeCoは加入している年金や働き方によって、掛金の上限が変わります。また、加入できる年齢も2022年から緩和され、それに伴い積立・運用可能期間もより長くなります。

iDeCoの加入資格

iDeCoは60歳未満の国民年金被保険者であれば原則加入資格があります。ただし、国民年金の保険料を免除されている人は加入することはできません。

法改正により2022年5月からは60歳までの年齢制限が緩和され、65歳未満まで引き上げられます。50歳から加入しても、国民年金の被保険者であれば15年間掛金の拠出が可能になり、老後資金をより育てやすい環境が整います。

また、海外居住者についても国民年金に任意加入していれば加入可能になり、従前よりも加入資格の幅が広がります。

iDeCoで拠出できる上限金額は、人により異なる

iDeCoで毎月積み立てる金額は、最低5,000円から1,000円単位で設定が可能です。ただし、上限金額があり、働き方などで次のようになります。
対象 企業年金 企業型DC 月額 / 年額の上限
会社員 なし なし 23,000円 / 276,000円
なし あり 20,000円 / 240,000円
あり なし 12,000円 / 144,000円
あり あり 12,000円 / 144,000円
公務員 - - 12,000円 / 144,000円
自営業者等 - - 68,000円 / 816,000円

 

(国民年金基金の掛金との合算で)
専業主婦(夫) - - 23,000円 / 276,000円

2022年10月から、企業型DC加入者のiDeCo加入要件が緩和に

これまで、企業型DC(企業型確定拠出年金)の加入者もiDeCoに加入できるとはいえ、実際には、会社の規約で加入を認めている場合に限られていました。

ですが、法改正により2022年10月より、この要件が緩和され、本人の希望があれば原則iDeCoの加入ができるようになります。

iDeCo(イデコ)を始めるときの注意点

税制優遇があり、老後の資産づくりに有利なiDeCoですが、注意したい点もあります。押さえておきたいポイントをまとめました。

60歳まで資産を受け取ることができない

繰り返しになりますが、iDeCoは老後の資産づくりを目的としているため、原則60歳まで受け取りができません。途中で解約して引き出すことは原則としてできず、掛金の拠出は中止しても、運用指図者として、受け取り開始まで運用を継続する必要があります。

老後資金という目的を考えると、引き出せないのはメリットでもあるのですが、掛金は無理のない金額に設定するなど、今使う資産とのバランスを考えて利用することが大切です。

受け取りには加入期間の要件がある

iDeCoの受け取りには、10年以上の加入期間要件があり、足りない場合は60歳から受け取りができません。この要件は「通算加入者等期間」と呼ばれ、次の期間の合算で算定します。

  • 掛金を払った期間(企業型確定拠出年金含む)= 加入者期間
  • 資産の運用のみを行った期間 = 運用指図者期間
たとえば、55歳から加入した場合、60歳から受け取ろうとしても通算加入者等期間の要件を満たせません。こうした場合は、受取開始が60歳からではなく、加入期間に応じて61歳、62歳など、65歳まで引き上がります。

受取開始年齢は、通算加入者等期間によって細かく決められており、拠出期間が終了する60歳(*)以降は、受取開始の年齢になるまで、運用のみをおこなうことになります。

(*)法改正により2022年5月からは60歳までから65歳未満までに延長されます。従前までは50代でiDeCoに加入した場合、60歳以降受取開始年齢に達するまでは手数料を支払い、運用を続ける必要がありました。しかしこの法改正により、国民年金の被保険者であれば税控除を受けられる期間が延び、より手厚く老後資金の準備ができるようになりました。

手数料がかかる

iDeCoの加入には、手数料がかかり、資産から控除されます。具体的には、次の4つです。

1. 新規加入時 2,829円 1回のみ・共通
2. 事務数料 月額105円 毎月(加入者のみ)
3. 資産管理手数料 月額66円 運用指図者となった場合も必要
4. 運営管理機関手数料 0円〜数百円 金融機関によって異なる

運用する商品に、投資信託を選んだ場合は、商品ごとに決められた「運用管理費用」というコストもかかります。

iDeCoには、掛金が全額所得控除になるという大きな税制メリットがありますが、コスト以上の運用成績を出さないと、結果的に積み立てる資産はマイナスになってしまうため、注意が必要です。

iDeCoは1つの金融機関しか開設できない

iDeCoは一人につき一つの金融機関しか開設できません。また一度開設すると、カンタンにはほかの金融機関に変更ができず、手続きには数ヵ月を要します。

iDeCoで扱う金融商品の数や種類、毎月発生する手数料は金融機関ごとに異なるので、最初に選ぶ際にきちんと確認することが重要です。

まとめ

iDeCoは、個人が老後の資金を準備しやすいように、国が後押しする制度です。60歳まで引き出しはできない、運用は自己責任でおこなうなどの制約はありますが、きちんと理解して始めれば、老後の資金を無理なく増やすことができます。

毎年、掛金が全額所得控除になることを考えると、少額ずつでも早く始めるほど有利です。老後の資金をつくりたいと思ったら、ぜひ利用を検討してみましょう。

執筆者:大上 ミカ(おおうえ みか)

執筆者保有資格:日本ファイナンシャル・プランナーズ協会認定 AFP®認定者

2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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ご注意事項

iDeCoをお申し込みいただく前に、下記についてご確認ください。

  1. 原則、60歳まで引き出し(中途解約)ができません
    脱退一時金を受け取れるのは一定の要件を満たす方に限られます。
  2. ご本人の判断で商品を選択し運用する自己責任の年金制度です
    • 確定拠出年金制度では、ご加入されるご本人が自らのご判断で、商品を選択し運用を行いますので、運用結果によっては受取額が掛金総額を下回ることがあります。
    • 当行から特定の運用商品の推奨はできません。
  3. 運用商品の主なリスクについて
    • 預金は元本確保型の確定利回り商品です。預金は預金保険制度の対象となります。
    • 当行のiDeCoで取り扱う保険は元本確保型商品です。ただし、運用商品を変更する目的で積立金を取り崩す場合は、市中金利と残存年数等に応じて解約控除が適用されるため、結果として受取金額が元本を下回る場合があります。
    • 投資信託は価格変動商品です。預金ではなく、預金保険制度の対象ではありません。運用実績は市場環境等により変動し、元本保証はありません。また、当行でお取り扱いする投資信託は、投資者保護基金の対象ではありません。
    • 預金、保険および投資信託は異なる商品であり、それぞれリスクの種類や大きさは異なります。
  4. 初回手続き時、運用時、給付時等で、各種手数料がかかります
    • iDeCoには、初回手続き手数料・毎月の事務手数料・資産管理手数料・運営管理機関手数料・給付事務手数料等がかかります。
    • 手数料は、加入者となられる方は毎月の掛金から、運用指図者となられる方は積立金から控除されます。年金でお受け取りになられる方は給付額から控除されます。
  5. 60歳になっても受け取れない場合があります
    • 50歳以上60歳未満で加入した場合等、60歳時点で通算加入者等期間(*)が10年に満たない場合は、受給可能年齢が引き上げられます。
    • 60歳以上で新規加入した場合、加入から5年経過後に受給可能となります。
      • 通算加入者等期間は、iDeCoおよび企業型DCにおける加入者・運用指図者の期間の合算となります。

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(2022年3月31日現在)