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【初心者向け】100万円からはじめる資産運用!成功させるためのポイント

【初心者向け】100万円からはじめる資産運用!成功させるためのポイント
  • 2022年6月30日
  • 2024年1月17日
100万円あったらどのように資産運用しますか?
100万円を1商品に1回で投資する方法もあれば、毎月10万円ずつ異なる商品に分散させる方法もあります。
投資はリスクがつきものですので、これから投資を始める方は、どのような商品を選び、どれくらいの期間で運用すればよいのか、しっかり考えておくことが大切です。
この記事では、100万円から資産運用をはじめたい方向けに、資産運用の基礎的な知識や100万円でできる資産運用方法をファイナンシャルプランナーが解説します。資産運用をはじめようとしている方は、ぜひ参考にしてください。

100万円あると戦略的な資産運用がしやすい理由

100万円あると戦略的な資産運用がしやすい理由
100万円あるとさまざまな方法で投資できます。この章では、なぜ100万円あると戦略的な投資がしやすいか解説していきます。
なお、資産運用はあくまで生活に支障をきたさない範囲で、余剰資金を使って行うのが基本です。
もし余剰資金がない場合は、まずは余剰資金を貯めるところからはじめ、資金に余裕ができてから資産運用に挑戦しましょう。

理由①資産の分散をしやすいから

一口に資産運用といっても、債券、外貨預金、株式投資、投資信託等、投資先はさまざまです。少額から購入できるものや、ある程度まとまった金額から購入できるもの等、投資に必要な金額も金融商品によって異なります。100万円あれば、幅広い金融商品を投資対象にできるため、投資の自由度も高くなるでしょう
債券・外貨預金・株式・投資信託へ25万円ずつ均等に投資する、株式投資や投資信託の配分を多くする等、考えられる戦略はさまざまです。工夫して投資できるからこそ、楽しいと感じる方もいるかもしれません。

理由②時間の分散をしやすいから

前述したように100万円があれば、100万円を10回に分け、10万円ずつゆっくりと運用する選択肢もできます。
仮に100万円を一括で投資し、投資後に相場が下落した場合、損失が大きくなり収益を得られません。タイミングをずらして複数回投資することで、価格下落のリスクを減らせます。
相場下落時は分散投資にして相場上昇時は一括投資にする等、自分なりに考えて投資できるのも、100万円で行う投資の魅力の一つです

資産運用をはじめる前に覚えておきたい基礎知識

資産運用をはじめる前に覚えておきたい基礎知識
資産運用には金融に関するある程度の知識が必要です。覚えておきたい3つの基礎知識をご紹介します。

単利・複利

金融商品には「単利」と「複利」の2種類があり、資産運用では「複利」の考え方が重要です。
単利 当初の元本に対する利益を毎回受け取り、元本のままで運用する
複利 運用で得た利益を当初の元本にプラスして、再び投資する
利息の計算元となる金額が徐々に増えていく複利のほうが、長期間の運用になればなるほど、利息の総額は大きくなります
例えば、元本100万円を年利5%で5年間運用した場合の5年後の利息は、単利だと25万円、複利だと約28万円です。※税金は考慮していません。
円預金には複利型も存在しますが、現在では利息がほとんどつきません。株式投資や投資信託は、企業の株式や債券等に投資するため、預金よりも高い利回りを期待できます。
また、得られた利益をもとに当初の元本にプラスしてさらに投資(再投資)すれば、より、利息が利息を生む複利効果が期待できます。長期で運用して資産を増やしたい方は、複利を検討しましょう。

リターンとリスク

投資には、リターンとリスクがあります。リターンとは投資によって得られる収益のことを指し、リスクは損失そのものだけではなくリターンの振れ幅も指す点に注意しましょう。
リスクが大きいということは、大きな収益が得られる可能性があると同時に、大きな損失がでる可能性もあるということを表します。投資をする際は、どれだけの振れ幅を許容できるか把握しておくことが大切です。
また、リターンとリスクは比例する傾向にあり、リスクが多いほどリターンも大きく、リスクが少ないほどリターンも小さくなると考えておきましょう。
リスクには信用リスク、価格変動リスク、為替変動リスク、カントリーリスク等があり、金融商品によって種類が異なります。
信用リスク 株式や債券等の発行体である企業や国の状況が悪化し、債務不履行が発生する可能性。これにより株価や債券等の価値が下がる場合がある。
価格変動リスク 国内外の政治、経済状況や金利の変動により、金融商品の価値が変動するリスク。
為替変動リスク 為替レートの変動により、外貨建資産の価値が変動し、金融商品の価値が変動するリスク。
カントリーリスク 投資対象となっている国や地域で政治状況が変化し、金融資産の価値が変動するリスク。
金融商品ごとのリターンとリスクを知り、自身のリスク許容度の範囲内で投資をしましょう。商品の概要にはリスクの説明があるので、必ず確認しましょう。リスクの数が多いほど、値動きが大きくなる傾向にあります。

運用利回り

投資金額に対する収益の割合を運用利回りといい、運用利回りは金融商品を選ぶうえでの重要な指標の一つとなります。
運用利回りは以下の計算式で算出できるので、金融商品を選ぶ際の参考にしてください。
運用利回り(%)=1年間の利益額÷投資額×100
運用利回りが1%違うと、トータルリターンは大きく変わります。例えば、毎月3万円を積み立てた場合の5年後と10年後の最終積立金額は、以下のようになります。
毎月3万円を積み立てた場合の最終積立金額(手数料や税金は考慮していません)
運用利回り3%の場合 5年後 193.9万円 10年後 419.2万円
運用利回り4%の場合 5年後 198.9万円 10年後 441.7万円
運用期間が長ければ長いほど、運用利回りの影響は大きくなるため、長期の運用を考えている場合は特に、運用利回りに注意しましょう。

100万円でできるおすすめ資産運用5選

100万円でできるおすすめ資産運用5選
100万円でできる資産運用方法にはどのようなものがあるのでしょうか。数万円から数十万円で購入でき、「一括」「積立」どちらの方法でも購入しやすい金融商品を、5つ紹介します。

外貨預金

外貨預金とは、日本円ではなく米ドルやユーロ等、外国のお金で預金する方法です。外貨預金の魅力の一つが、日本にはない金利の高さです。
低金利が続いている日本円で預金しているより、相対的に金利が高い外貨で預金している方が、利息を多く得られます。
購入時と売却時の為替レートの変動次第で、為替差益や為替差損が発生する可能性があるため、金利だけでなく為替の変動にも注意して運用しましょう。
例えば、1ドルを100円で購入し、その後にレートが1ドル110円になった場合、円に戻す際に、10円の為替差益を得られます。逆に、1ドル100円で購入し、売却時のレートが1ドル90円になると、10円の為替差損が発生するのです。
一般的に、外貨購入時よりも売却時のほうが円高なら損失、円安なら利益が出やすくなるため、交換時の為替レートや手数料に注意して取引してください。
なお、外貨預金は円預金と違って、預金保護制度の対象外となり、万が一金融機関が破綻した場合に預金の補償を受けられませんので注意しましょう。

投資信託

投資信託とは、投資家から集めた資金を専門家が運用し、運用によって得られた利益が投資家へ還元される金融商品です。
投資先は、債券、株式、不動産等さまざまあり、国内だけでなく海外の金融商品も投資の対象となります。上場しており株式と同じような性質を持つETFや、不動産のみを投資対象としているREIT等もあるため、運用方針に適した商品を選びましょう。
投資信託では、専門家が投資家から預かったお金で、分散投資をしてくれます。また、少額からはじめられるため、投資信託は投資初心者に向いている金融商品だといえます。
ただし、商品の購入時、運用時、売却時に手数料がかかる、短期間での資産増加は難しいといったデメリットもある商品です。商品の特性を理解したうえで、長期間での運用を心がけましょう。
また、投資信託ではNISA制度を利用できます。NISAは一般NISA、つみたてNISA、ジュニアNISAの3種類あり、それぞれの特徴は以下のとおりです。
  1. ここでは分かりやすさのため、NISAを一般NISAと表記します。
  一般NISA つみたてNISA ジュニアNISA
非課税保有期間 5年間 20年間 5年間 ※
年間非課税枠 120万円 40万円 80万円
投資可能対象 上場株式、公募株式投信、ETF、REIT等 長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託 一般NISAと同じ
買付方法 通常の買いつけ
積立投資
積立投資(累積投資契約に基づく買いつけ)のみ 一般NISAと同じ
備考 一般とつみたてNISAは年単位で選択制 2023年末で終了
  1. 2023年末以降に非課税期間が終了するジュニアNISAは、非課税で子供が18歳まで継続保有可能
出典:金融庁「NISAとは?」
NISAは2024年に制度変更を予定しているため、これから制度を利用する方は最新の情報に注意しましょう。

株式投資

株式投資とは、企業が発行する株式を買い、それを売却して利益を得る手法です。株式の種類によっては、売却益だけでなく配当金や株主優待等を得られる場合もあります
ただし、企業の業績悪化により損失が出るおそれがあり、最悪の場合には、企業の倒産で株式の価値がゼロになってしまう事態になりかねません。必ずしも利益が出るわけではないと考え、リスク管理を徹底しましょう。
また、株式の売買は100株単位が主流ですが、1株単位で購入できるミニ株の制度もあります。少額からはじめたい場合は、ミニ株の購入を検討してみてください。

iDeCo

iDeCo(個人型確定拠出年金)は、国民年金の被保険者であれば、原則すべての人が加入できる私的年金制度です。
掛金の拠出や金融商品の選択・運用をすべて自分で行わなければなりませんが、積立時、運用時、受け取り時に税金の優遇措置を受けられるという大きなメリットがあります。
月々5,000円から、1,000円単位で自由に掛金を設定できるため、運用に不安がある方は、まずは少額からはじめてみましょう。
iDeCoで運用できる金融商品は、運営管理機関が用意した定期預金、投資信託等に限られます。掛金には上限があり、自営業者等で月6.8万円、会社員・公務員等で月1.2~2.3万円、専業主婦(夫)で月2.3万円です。また、原則として60歳になるまでは引き出せないため注意しましょう。

ロボアドバイザー

ロボアドバイザーとは、自身に適した金融商品やその運用方法をAIが提案してくれるサービスを指します。
商品の選定や運用をAIが代行してくれるため、手間がかからず、金融知識が少ない投資初心者にもおすすめです。
ただし、ロボアドバイザーの利用には手数料が発生します。手数料や詳しいサービス内容は取扱う金融機関等によって異なるため、いくつかのサービスを比較してから利用を検討してください。

資産運用を成功させるための3つのポイント

資産運用を成功させるための3つのポイント
資産運用を成功させるには、どのような点に注意したらよいのでしょうか。資産運用初心者がまず心がけるべき3つのポイントを解説します。

資産運用の目的と方針を決めておく

投資する金額、運用期間、リスクとリターンのバランスをあらかじめ決めておくと、自分の運営方針等に適した投資先を選べるため、大きな失敗を避けやすくなります。
長期保有なのか短期保有なのか、専門家に運用を任せたいのか自分で運用したいのか、投資の目的をふまえて運用方針を決定しましょう。
また、運用する金額は余剰資金の範囲に収めておき、運用する上限を金額あらかじめ決めておくと、運用に迷った際の判断基準になります。

投資先を分散させる

先述のとおり、投資にはリスクがつきものであり、リスクを完全に避ける方法はありません。そのため、できるだけリスクを抑えられるよう、投資先は分散することが大切です。
互いのリスクを補い合えるように金融商品を選択すれば、一つの投資で損失が出ても、他の投資先が損失をカバーし、結果的に全体の損失を抑えられる可能性があります。
投資対象、投資金額、投資時期を分散させ、リスクの低減に努めましょう。

定期的に内容を見直す

金融商品は、投資先の国・地域の社会や経済の情勢、企業の業績等に大きく影響を受けます。
投資先の状況は常に変化しているため、定期的に投資内容を見直し、問題があれば投資金額や投資先等の修正が必要です。
NISAやiDeCo等、投資に関連する制度も変更される可能性があるため、これらの制度を含めて、投資に関する情報を収集し、臨機応変に対応しましょう。

まとめ

資産運用にはさまざまな手法があり、金融商品によってメリット・デメリットが異なります。資産運用を成功させるためにも、商品性やリスクを知り、自分に合った方法を見つけましょう
100万円の資金があれば、債券や株式、投資信託等、さまざまな金融商品に投資できます。投資のプロに運用を任せられる投資信託なら、少額から投資できるだけでなく、NISAの税制優遇を受けられるため、ぜひ利用してみてください。
一度に大きな金額を投資するのが不安という方は、時間を分散させて少しずつ投資するのもおすすめです。資産運用の知識を身につけ、自分に合った運用手法を検討してみましょう。

執筆者:高橋 光世(たかはし みつよ)

執筆者保有資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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(2024年1月17日現在)