将来的なリスクヘッジに!外貨投資の基本を解説
外貨で投資する意味は?
外貨投資で分散投資
おもな外貨投資の種類
外貨預金
・利益の出し方1.金利差
「日本は低金利」と聞いたことがあるかもしれません。銀行の普通預金に預けている場合、金利は0.001%などとわずかで、「お金が増える」という感覚はほとんどないに等しいでしょう。でも、海外を見渡すと日本よりも高い預金金利でお金を預けられる国はたくさんあります。預金金利が高ければ、それだけお金も増えやすくなります。
・利益の出し方2.為替の値動き
通貨同士をどんなレートで交換するか(為替)は常に変動していますので、その交換のタイミングによって利益や損失が出ます。たとえば日本円を外貨として預けたときより、その外貨を日本円として引き出すときの方が円安になっていれば「為替差益」が出ます。
・預金できる通貨の例
米ドル、ユーロ、英ポンド、豪ドル、NZドルなど、銀行によって扱っている通貨が異なりますが、5~20種類ほど用意しているところが多いです。
・メリットとデメリット
金利差と為替、2つの面から利益を狙えるのがメリットです。銀行で取引できること、仕組みがそこまで複雑ではないことから、投資初心者でも比較的始めやすいのもポイントです。ただ、「預金」という名前ですが日本円の普通預金のように元本保証ではありません。金利が高くても為替の変動によっては最終的にマイナスが出てしまうこともあります。また、外貨投資全般に言えますが、通貨の両替に手数料がかかることも知っておきましょう。
・取引方法
銀行の窓口で、外貨預金用の口座を開設します。今はインターネットバンキングやスマホアプリだけでできる銀行もあるので、平日の日中に時間が取れない方でも始めやすくなっています。「外貨普通預金」や「外貨定期預金」といった種類があるので、希望する預金種類と通貨を選んで手続きしましょう。
・向いている人
外貨預金は、投資初心者や海外に行く機会が多い(外貨を利用する機会が多い)方に特に向いている方法と言えるでしょう。
FX
・取引できる通貨の例
外貨預金同様、米ドル、ユーロ、英ポンド、豪ドル、NZドルなどがあります。金融機関にもよりますが、外貨預金よりも選べる通貨の種類が豊富なことが多いです。
・メリットとデメリット
メリットは、元手資金が少なくても大きな金額を動かしてハイリターンを狙えることです。ただ、「ハイリターン=ハイリスク」が投資の原則です。
・取引方法
証券会社もしくはFX取引の専業会社でFX用の口座を開設するところからスタートします。口座ができたら証拠金を預け入れて、通貨を選び、今後の値動きを予想して売買の注文手続きを済ませます。
・向いている人
短期間で高いリターンを得たい方向きの投資方法です。マイナスが出ても生活に支障をきたさないくらいの少額(余裕資金)で取り組みたいところです。
外国株
・投資できる国の例
アメリカや中国を中心に、シンガポール、インド、ブラジルなど。金融機関ごとに投資できる国に違いがあります。
・メリットとデメリット
国によっては経済成長にともなって企業もどんどん大きくなっている=値上がり益を狙いやすかったり、日本よりも配当金が多い傾向であったり、大きな利益も目指せるのがメリットです。
・取引方法
外国株式の取り扱いがある証券会社で、投資用の口座を開設しましょう。投資先の企業(銘柄)を選び、購入の手続きを済ませます。スマホアプリや取引ツールなどを使って手軽に取引できるようにしている証券会社もありますよ。
・向いている人
投資先の企業を分析するための時間や知識が必要です。積極的に投資に取り組みたい方、日本株の投資経験がある方に向いているでしょう。
外国債券
・投資できる国の例
アメリカ、ユーロ圏、オセアニア、新興国など世界各国。国が発行する「国債」、企業が発行する「社債」、世界銀行など公的機関が発行する「国際機関債」などの種類があります。
・メリットとデメリット
国が発行する「国債」は基本的に国が破綻しない限り返済されるため、基本的に株式投資よりもリスクが低いとされています。
・取引方法
証券会社で口座を開設しましょう。口座に投資用の資金を入金したら、どの国のどの債券に投資するのかを選んで購入手続きをします。
・向いている人
外国株投資よりリスクを抑えて投資したい方や、日本国債より高い利回りで国債に投資したい方などにとっては検討しがいのある選択肢となるでしょう。
その他の外貨投資
・外貨建て投資信託
投資信託とは、多数の投資家からお金を集めて1ヵ所にまとめたものを、運用のプロが株式・債券・不動産などの資産に分散させて投資する金融商品です。おおまかな投資方針だけ決めておけば、自分で個別の銘柄を選ばなくてもプロにお任せできるため、投資初心者にも人気があります。
・外貨建て保険
保険の中には「貯蓄型」と呼ばれるタイプがあり、万が一の備えとしてだけでなく、資産運用にも利用されています。外貨建て保険は外貨で保険料を支払っていき、解約時や満期時にはまとまったお金が受け取れる仕組みになっています。
・海外不動産投資
海外の不動産(住宅やビルなど)に投資するという方法もあります。ただ、多額の元手資金や現地の情報、不動産の知識などが必要になるため、かなり難易度が高いと言えます。海外不動産に興味があるなら、海外不動産に投資する投資信託を利用するのも1つです。
外貨投資のメリットはお金だけではない
外貨投資でグローバル経済を肌で感じよう
執筆者:馬場愛梨
ばばえりFP事務所 代表
AFP、証券外務員一種、秘書検定1級
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あわせて読みたい
外貨預金をお申し込みの際は、次の点にご注意ください。
- 外貨預金は預金保険制度の対象ではありません。
- 為替相場の変動により、円貨を外貨にする際(預入時)の為替相場に比べ、外貨を円貨にする際(引出時)の相場が円高になると引出円貨額が預入円貨額を下回る場合があります。
- 円貨を外貨にする際および外貨を円貨にする際に手数料がかかるため、為替相場に変動がない場合でも、引出円貨額が預入円貨額を下回る場合があります。
- 新興国通貨は先進国通貨に比べて大きなリスク(カントリーリスク等)があります。流動性や市場機能の低下、および大幅な為替変動により、場合によってはお取引を即時停止することがあります。
- お申込前に必ず最新の契約締結前交付書面・説明書をご確認ください。