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ドル建て保険のメリット・デメリット!どんな人が向いている?

ドル建て保険のメリット・デメリット!どんな人が向いている?
2021.4.27
保険には、いざというときに保険金が支払われる保障機能だけでなく、貯蓄機能を兼ね備えた商品もありますので、資産運用の一環として保険商品を利用する人もいます。この記事では、外貨建て保険の中でも代表的な通貨であるドル建て保険について、商品性やメリット・デメリットなどについて解説します。

低金利で外貨建て保険の注目が高まる!

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(画像提供:juliasudnitskaya/stock.adobe.com)
日本では、低金利の経済状態が長く続いていますので、円建て保険より予定利率の高い外貨建て保険が注目を集めています。一方で、「預金しても全然増えないけれど投資をするのは不安…。でも保険なら安心」と、リスクについてよく理解しないまま加入する方が多いのか、「こんなはずじゃなかった」というトラブルも増えています。
国民生活センターの発表によりますと、全国の消費者センターに寄せられた外貨建て生命保険の相談件数は2018年度に538件あり、2014年度の3倍に増加しているということです。外貨建て保険は、満期金受取時や解約時の為替相場の影響を大きく受ける商品です。内容をよく確認しないまま加入するのではなく、商品性や、自分に合っているかどうかをよく考えて加入するようにしましょう。

外貨建て(ドル建て)保険はどんなもの?

保険,ドル建て
(画像提供:tamayura39/stock.adobe.com)
日本で販売されている外貨建て保険の通貨の種類は、ドル、豪ドル、ユーロなどが一般的です。中でも、通貨としてのなじみがあるドル建て商品を選ぶ方が多いと思われますので、ここではドル建て保険商品について商品概要を説明します。

そもそも外貨建て保険とは

外貨建て保険とは、保険料の支払いをはじめ、保険金や解約返戻金の受け取りが外貨建ての保険商品のことです。また、運用も外貨で行います。外貨建て保険の種類としては、終身保険、個人年金保険、養老保険などがあります。

・終身保険

終身保険は、死亡時や高度障害状態になったときに保険金が受け取れる商品です。一般的には、万一の死亡リスクに備えて加入しますが、解約返戻金を老後資金や教育資金に使うこともできるでしょう。

保険料はドルで決められていますので、月払いや年払いといった平準払いの保険料は、為替レートによって円換算の保険料が変わることになります。たとえば毎月払いで保険料を払っていく場合、保険料が月額100ドルでも、1ドル=100円の月なら1万円、1ドル=120円の月なら1万2,000円払う(手数料は考慮しない)という具合です。
また、最初に保険料をまとめて払う一時払い終身保険は、より効率的に資産運用したい方や、まとまった資産を相続対策に利用するため加入する方も多い商品です。

・個人年金保険

個人年金保険は老後の公的年金に上乗せするため加入する商品です。こちらも平準払いでコツコツと支払う方法と一時払いでまとめて支払う方法があり、受け取り開始までに一定期間運用した後、年金として受け取ることができます。また、一括受け取りができる商品もあります。

・養老保険

養老保険は、保険期間中に死亡したときには死亡保険金が、満期まで生存したら死亡保険金と同額の満期保険金が受け取れる商品です。

このように、外貨建て保険も円建ての保険商品と商品性は変わらず、豊富な種類があります。

金利は高いが、為替リスクを考慮する必要がある

外貨建て保険と円建て保険の一番の違いは、為替リスクがある点です。保険料を支払うときにも為替レートの影響を受けますが、保険金や年金を受け取るときの為替レートによる影響も大きいでしょう。為替相場によっては、受け取る保険金が支払った保険料総額よりも少なくなってしまう場合もあるからです。
円建て保険だと、受け取る保険金の額と支払う保険料総額を比較すれば、元本割れしないかどうかは契約時にわかります。これに対しドル建て保険の場合は、受け取る保険金が円に換算するといくらになるのかは、受け取り時の為替レートに関係します。つまり、高い予定利率で増えたとしても、為替レートしだいで帳消しになってしまったり、元本割れしてしまったりする可能性もあるということです。

外貨建て(ドル建て)保険のメリットとデメリット

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(画像提供:Worawut/stock.adobe.com)
次に、外貨建て保険のメリットとデメリットについて見てみましょう。

メリット

外貨建て保険は、円建て保険と比較して予定利率が高いというのがメリットです。つまり、その分保険料が安くすむと言えます。
予定利率を最低保証しながら、経済状況によってはより高い利率で運用可能な商品もありますが、米国債の金利は下がってきていますので、高金利の魅力は以前に比べると若干薄れつつあります。
また、資産を円だけでなく外貨で持つことになりますので保有通貨を分散させることができ、資産のバランスをとれるのもメリットです。なお、外貨建て保険でも、円建ての保険のように生命保険料控除や個人年金保険料控除を受けることが可能です。控除対象になるかどうかの条件は、円建て保険と同じです。

デメリット

一方で外貨建て保険は、円に換算した際の元本保証がないというのがデメリットです。ドル建ての保険ならドルベースでの保険金の元本は保証されていますが、一般的には保険料は円で支払い、保険金も円で受け取るという場合が多いでしょう。
前述の通り、円に換える際には為替レートの影響を受けるので、円で受け取る際の元本保証がないことへの注意が必要です。ただし、ドル建て保険の保険金をそのままドルで受け取って、海外旅行や留学資金として使うという方法もあります。そのままドルで受け取るなら、為替の影響は少ないでしょう。
一般的な外貨建て保険は、受け取るのは円でもドルでも可能という商品が多いのですが、その点は加入時によく確認することが大切です。
また、保険が満期を迎えても、一定期間据え置くことが可能な商品もあります。為替レートが円高のときより、円安のときの方が円で受け取る際には有利ですから、元本割れになりそうな場合には様子を見ることができる商品を選ぶという選択肢もあるでしょう。

外貨建て保険加入時の注意点

保険,ドル建て
(画像提供:tamayura39/stock.adobe.com)
外貨建て保険に加入するときは、為替変動のリスクがあることを十分に理解し、目的に合った保険商品を選ぶことが重要です。また、円とドルの通貨を両替する際の為替レートは保険会社により異なります。一般的には、銀行等での為替レートに保険会社の手数料が上乗せされているという点にも注意しましょう。
また、契約時には保険契約の初期費用がかかりますし、契約中にも毎年の維持・管理手数料がかかるのが一般的です。保険金をドルで受け取る際には、金融機関によっては送金手数料や口座引き出し手数料がかかることもあります。このようなコストも加入時に確認しておきましょう。

ドル建て保険はカントリーリスクが低い

外貨建てで資産を保有する場合、その国の信頼性、つまりカントリーリスクも重要です。新興国は高い成長性が見込める半面、その国の政治・経済等が不安定であることからカントリーリスクは高いといえます。
その点、米国は世界経済のトップに立つ国ですし、ドルは世界の基軸通貨として信頼性の高い通貨でもありますから、カントリーリスクが低く安心感につながります。

外貨建て(ドル建て)保険に向いている人、向かない人は?

このようなドル建て保険の商品性やメリット・デメリットをふまえ、ドル建て保険に向いている人はどんな人かを見てみましょう。

ドル建て保険に向いている人

外貨建て保険は為替リスクやカントリーリスクがあるものの、円建ての保険より高い利率で運用できる保険です。「備え」よりも「運用」に関心が高い人に向いていると言えるでしょう。
つまり、資産運用(投資)の性格が強いため、ある程度資金に余裕があって為替変動リスクをとっても分散投資の一環として米ドルを資産として保有したい人や、将来、海外でドルを使う予定がある人などに向いているでしょう。

ドル建て保険に向かない人

逆に、受け取る保険金が減少するのは絶対に困るという人には、ドル建て保険は向かないでしょう。
たとえば、子どもの教育資金目的に養老保険に加入する人や、老後資金は元本保証が絶対条件という人などです。つまり、受け取る保険金の使い道が明確で、金額を減らせない人です。そのような人は、契約時に決めた保険金を確実に受け取ることができる円建て保険が向いているでしょう。
また、投資の必要性はわかっていても、保険商品で為替変動リスクを取りたくない人にも向いていないでしょう。

外貨建て保険に加入する目的を確認

外貨建て保険は、予定利率が高いというメリットが注目かもしれませんが、保険に加入する目的は円建て保険と変わりません。必要な保障は死亡保障なのか、老後資金なのか、教育資金なのか、まずは保険に加入する目的をよく確認することが重要です。
その上で、外貨建て保険のメリット・デメリットをふまえ、外貨建て保険にするのか、円建て保険にするのかを判断するとよいでしょう。もちろん、加入する際には保険商品が加入目的に合っているかどうか、保険としての保障機能はどのようなものかといった商品内容や、負担する手数料などについてよく確認することも重要です。

執筆者:福島佳奈美

ファイナンシャル・プランナー

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(2022年3月28日現在)