外貨預金を考えている初心者へ各通貨を解説!
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2021.2.3
長らく金利の低い状態が続いている日本で、円預金と比べ高い金利などが注目の外貨預金。その一方で「外貨の選び方がわからない」など、なかなか始められない人も多いのではないでしょうか。この記事では、投資初心者に向けて、外貨預金の仕組みと通貨の種類、外貨預金で資産運用を成功させるポイントを解説します。
外貨預金で資産運用しよう
外貨預金とは、日本の通貨(円)を外国の通貨に換えて預金することです。お金は銀行などに預けると(預金)預け入れの元本に対し、預けた期間に準じて、あらかじめ定められた金利(利息)を受け取ることができます。
現在、日本では金利政策によって金利がとても低く抑えられています。そのため、外国の通貨には日本円で預金するよりも、高い金利(利息)を期待できるものがあります。
こうした「金利」や、あとに説明する「為替差益」を見込めることから、外貨預金は手持ちの資産を増やす運用方法の1つとして知られています。
外国通貨のそれぞれの特徴
外貨預金を始めるにあたって、代表的な外貨の種類をチェックしていきましょう。
米ドル
米ドルは世界中の取引で利用される基軸通貨です。流通量はトップを誇り、信頼性の高い通貨と言えます。米雇用統計の発表などにより、為替相場に大きな影響が出ることもあります。
ユーロ
EU(欧州連合)の単一通貨で、ヨーロッパ圏で広く利用されているユーロ。米ドルに次ぐ取引量を持ち、第2の基軸通貨とも言われています。ドイツやフランスの経済指標に影響を受けやすいのが特徴です。
豪ドル
石炭など鉱物資源が豊富なオーストラリアで使われる通貨。資源の商品市況に影響を受けやすいと言われています。先進国の中でも金利が高いのが特徴です。
ニュージーランドドル
ニュージーランドドルも、先進国の通貨の中では、金利が高めです。豪ドルと似た値動きをする傾向にあり、乳製品などの農産物市況から影響を受けやすいのが特徴です。
スイスフラン
永世中立国のスイス連邦で使われている通貨。世界情勢の影響を受けにくく、安定した国際通貨と言えます。戦争などの有事の際に、為替相場が上昇する傾向があります。
英ポンド
イギリスで使われる英ポンド。ユーロの登場で、世界全体での取引量が減少しつつあります。米ドルやユーロと比較すると、値動きが大きいことで知られています。
カナダドル
天然資源が豊富なカナダの通貨で、資源通貨とも言われています。米国の政治・経済に影響を受けることがあります。
香港ドル
米ドルとの固定相場制を採用している香港ドル。そのため、米国の経済動向に大きく左右される傾向があります。
南アフリカランド
比較的高金利のため、外貨預金で高い人気を誇ります。中国の経済動向に影響を受けやすく、値動きが大きいのが特徴です。ただし、財政リスクによって下落するリスクがあります。
初心者はどれを選べばいい?
金融機関によって、外貨預金で取り扱っている通貨は異なります。初心者の場合は、比較的安定している通貨や、ニュースなどで為替の動向がチェックしやすい通貨を検討してみるといいでしょう。
米ドル
米ドルは「有事のドル買い」という言葉もあるほど、信頼性の高い通貨です。流通量が多いため、値動きも小さく安定しています。
アメリカの政治・経済に関する情報は日本でも入手しやすく、初心者にとっても安心と言えるでしょう。また、海外旅行のときに預金している外貨を使うことができます。
ユーロ
ユーロ経済圏は規模も大きく、為替の変動が安定していることから、初心者に向いている通貨と言えます。
投資先は複数に分散した方が、リスクを抑えられます。分散投資をしたいと考えているなら、米ドルとあわせてユーロも検討してみるといいかもしれません。
初心者が外貨預金を成功させるポイント
通貨の種類や特徴がわかったところで、初心者が外貨預金を成功させるには、どんな点に注意するといいでしょうか?ポイントはいくつかありますが、基本的な2点についてチェックしておきましょう。
為替リスクに注意する
外貨預金の魅力は、外国通貨で期待できる金利のほかに「為替差益」が挙げられます。これは日本円を外貨に換える場合(外貨を日本円に換える場合)に、為替レートの影響を受けて得られる利益のことです。
たとえば、「1ドル=100円」の時に、10万円を1,000ドルに換えたとしましょう。
その後、「1ドル=110円」になった時に1,000ドルを日本円に換えると、受け取れるのは11万円です(手数料、税など除く)。1万円得をすることになり、これを為替差益と言います。
一方で、「1ドル=90円」の時に、1,000ドルを日本円に換えるとどうでしょうか。受け取れるのは9万円。1万円損をしてしまうのです。これは、為替差損と言われます。
為替差益を期待できることは同時に、為替差損のリスクを伴うことでもあります。この為替リスクと仕組みをきちんと理解することが大切です。
長期間に亘って運用する
外貨預金は、長期間にわたる資産運用に適しているとも言われています。長期になるほど為替相場の変動は平準化され、利益や損失の幅も比較的小さくなる傾向にあるので、安定した運用を期待できるでしょう。
例えば1年後に日本円に換えるとすると、円高か円安かはそのときになってみないと分かりません。一方で、10年、20年、30年と余裕をもった期間設定をしておけば、有利なタイミングを見極めて日本円に換えられるでしょう。
初心者にぴったりの外貨預金を始めてみよう
日本で暮らす人にとっては当然ながら日本の通貨(円)に馴染みがあり、「日本円で預金していれば安心」と思いがちです。「預金は増えもしないけれど減りもしないだろう」と考えている人もいるかもしれませんね。
では、もし将来日本でインフレが起きたとしたらどうでしょうか。物価が2倍になれば、日本円の預金の価値は2分の1になるということです。そのようなときに外貨があれば、大切な資産が目減りするのを防げるでしょう。
もちろん、どの国の通貨でもインフレの影響を受けない保証はありません。大切なのは、複数の資産を分散して持ち、さまざまなリスクに備えることです。思い込みを捨て、視野を広げて資産形成に取り組んでいきましょう。
執筆者:株式会社ZUU
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外貨預金をお申し込みの際は、次の点にご注意ください。
- 外貨預金は預金保険制度の対象ではありません。
- 為替相場の変動により、円貨を外貨にする際(預入時)の為替相場に比べ、外貨を円貨にする際(引出時)の相場が円高になると引出円貨額が預入円貨額を下回る場合があります。
- 円貨を外貨にする際および外貨を円貨にする際に手数料がかかるため、為替相場に変動がない場合でも、引出円貨額が預入円貨額を下回る場合があります。
- 新興国通貨は先進国通貨に比べて大きなリスク(カントリーリスク等)があります。流動性や市場機能の低下、および大幅な為替変動により、場合によってはお取引を即時停止することがあります。
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(2022年3月28日現在)