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就活費用はいくらかかる?捻出方法3つと節約方法5つ

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就活費用はいくら掛かる?捻出方法3つと節約方法5つ
2022.1.5
就活を始めるにあたり「どのくらい費用がかかるか」は気になるところです。今回は、アンケート調査をもとに就活費用の総額と内訳、コロナ禍の影響による金額の変化を解説します。また就活費用を捻出するための方法も具体的に紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

就活にかかるかかる費用はどれくらい?

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(画像提供:Spica/stock.adobe.com)
就活を始めるにあたり「就活費用がどのくらいかかるか」について知っておくことはとても重要です。費用が足りないせいで将来の選択肢を狭めてしまう事態は避けたいですよね。まずは、就活費用の総額や内訳、地方別の差を紹介します。

就活費用の総額

株式会社ディスコの「学生モニター調査(2020年)」によると就活費用の総額の推移は、以下のようになっています。

卒業年度

就活費用総額

2017年卒

13万8,763円

2018年卒

14万3,943円

2019年卒

13万5,881円

2020年卒

13万6,867円

2021年卒

9万7,535円

新型コロナウイルスの影響で2021年卒からは、オンライン説明会やオンライン面接などが増加した結果、例年と比べて就活費用の総額は大きく減少しています。同調査より就活費用に関する学生の回答をピックアップしました。
  • 「今年は、選考がほとんど WEB で進んだので、交通費や宿泊費はインターンの分くらいしかかからなかった(九州/総額6万2,000円)」
  • 「オンライン中心の就活になりそうだということでパソコンを新調しました。オンライン面接可能な環境づくりのためにかなりお金を使ったなと感じています(北海道/総額13万2,000円)」
  • 「途中からオンラインとなり、交通費をおさえられた反面、通信費が上がった気がしている(関東/総額14万4,000円)」
出典:キャリタス就活 2021 学生モニター調査結果(2020 年 10 月発行)

就活費用の内訳

また、同調査より就活費用の内訳を紹介します。

就活費用の内訳項目

2021年卒

2020年卒

リクルートスーツ代

2万9,645円

3万6,375円

交通費

3万6,128円

6万2,407円

宿泊費

7,804円

1万1,663円

資料費

5,023円

6,734円

備品代

9,728円

8,848円

有料講座受講費

6,524円

7,117円

その他諸経費

2,683円

3,724円

WEB中心の就活に切り替わったことから特に交通費が2020年と2021年で大きく変化したことが分かります。

地方別の就活費用

就活費用がどのくらいかかるかは、住んでいる場所の影響を受けます。続いて、地方別の就活費用を紹介します。

地域

就活費用

北海道

14万9,089円

東北

9万887円

関東

7万8,356円

中部

10万1,670円

近畿

9万8,958円

中国・四国

15万4,286円

九州・沖縄

11万7,673円

交通費や宿泊費に差が出ることから関東や関西は比較的費用を抑えることができています。一方で北海道や中国・四国、九州・沖縄は費用が高くなる傾向があるようです。自分が住んでいる地域と照らし合わせて考えてみましょう。

就活の費用はどうやって捻出すればいい?

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(画像提供:あんみつ姫/stock.adobe.com)
就活には、スーツ代や交通費、宿泊代の他、写真代、履歴書代、筆記試験対策の参考書代などさまざまな費用がかかります。後悔しない就活を行うためにも事前に費用をどうやって捻出するか戦略を立てておきましょう。ここでは、就活費用を捻出する方法と節約方法を紹介します。

就活費用を捻出する3つの方法

お金を捻出する方法は、主に「稼ぐ」「貯める」「借りる」の3つです。
・稼ぐ
代表的な「稼ぐ」方法は、アルバイトです。就活中でシフトをたくさん入れるのが難しい場合、単発のアルバイトなども検討しましょう。またインターネット上で仕事を受注できるクラウドソーシングサイトを使ったりポイントサイトでポイ活をしたりする方法もあります。
・貯める
稼いだお金や両親からの仕送りを「貯める」ことで就活に備えるのも方法の一つです。生活費を節約したりお金の使い方を見直したりして計画的に就活費用を貯めましょう。
・借りる
どうしても足りないときは、親から「借りる」ことも検討してみてください。「親に言いにくい」と感じる人もいるかもしれませんが、一時のことで将来の選択肢を狭めてしまうことはもったいないことです。「働き始めたら返済する」という意志を両親にしっかり伝えて返済時期や返済金額なども決めておきましょう。

就活費用を節約する5つの方法

事前にしっかりとお金を準備すると同時に就活費用を節約することも重要です。節約方法には、主に「スケジュールの工夫」「宿泊費の節約」「交通費の節約」「食費の節約」「人脈を頼る」という5つの方法があります。
・スケジュールの工夫
最初に考えたいのが「スケジュールの工夫」です。エントリー企業が増えるほどそれだけ多くの説明会や面接に足を運ばなければなりません。エントリー企業を絞りできるだけ同じ日に説明会や面接を入れましょう。スケジュールを工夫するだけで交通費や宿泊費を節約できます。
・宿泊費の節約
宿泊というとホテルを思い浮かべがちですがネットカフェやカプセルホテル、民泊などを上手に活用すれば宿泊費をかなり抑えることができます。
・交通費の節約
宿泊に続いて金額のかさみがちな「交通費の節約」も検討しましょう。例えば飛行機ではなく高速バスやフェリーを活用することで交通費を大幅に節約できる可能性があります。例えば夜行バスであれば宿泊費も浮かせることができるため、一石二鳥です。
・食費の節約
就活中は「食費の節約」にも目を向けましょう。外食したり飲み物を購入したりしていると食費や飲み物代が知らないうちにふくれあがります。例えば「マイボトルを持参する」「お弁当を作る」など食費を安く抑える工夫をしてみてください。
・人脈を頼る
「人脈を頼る」ことも節約になります。自己分析や筆記試験対策の本は、先輩から譲り受けるなど安く抑える工夫をしましょう。宿泊に関しても親戚や友人の家に泊めてもらうことも選択肢の一つです。その際には、簡単なものでも手土産を持参するなど配慮も忘れないようにしましょう。

就活は、プレ社会人生活!

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(画像提供:jyapa/stock.adobe.com)
就活は、プレ社会人生活と言えます。「お金」「時間」「自分自身」をしっかりとマネジメントし後悔のない就活をしましょう。ここでは、プレ社会人生活としての就活でどんなことに気を付けるべきかを解説します。

お金・時間・自分自身のマネジメントが求められる

就活では「お金」「時間」「自分自身」をどのようにマネジメントするか、戦略を持って臨むことが大切です。例えば以下のような内容を掘り下げて考えてみましょう。
  • 現状あるお金をどのように配分するのか
  • もしお金が足りない場合はどうやって工面するのか
  • 学業と両立させつつ企業研究や面接など就活のための時間をどうやって確保するのか
  • 健康を保ちモチベーション高く就活を行うためにどうすればいいのか
プレ社会人である就活生には、このような視点で「お金」「時間」「自分自身」をマネジメントすることが求められています。

事前に計画を立てよう

就活を成功させたいなら事前に計画を立てることが大事です。インターンの募集時期や説明会、面接の時期、内定が出る時期などを踏まえて「どのタイミングで何をするのか」について自分なりの計画を立ててみてください。その中でも自己分析やES(エントリーシート)作成など自分で取り組める部分は、前倒しで取り組むことが大切です。
計画を立てる中で想定できるリスクを洗い出して備えておくことも忘れずに。

節約の視点は社会人生活に役立つ

社会人になると同時に実家を出て一人暮らしを始める人もいるでしょう。また現状一人暮らしの人も就職と同時に親から経済的に独立することも多いはずです。就活費用を節約することは、社会人として自立するための第一歩となります。節約の視点を持ちお金のことを含めて計画を立て実行していくことは、今後の社会人生活にも必ず役立つでしょう。また柔軟な思考を培うことにもつながるはずです。

どうしても必要なら借り入れを検討

就活をするうえで「アルバイトや節約をしてもどうしても資金が足りない」という場合、借り入れを検討することも選択肢の一つです。例えば学生ローンやフリーローン、カードローンなど用途自由のローン商品であれば就活に必要な費用を立て替えることができます。お金を借りるときに大切なのは「いくら借りるか明確にする」「返済計画をしっかりと立てる」といったことです。
「足りないから」と少しずつ慢性的に借り入れをしていると「気がついたときには残高がふくれあがっていた」ということもあります。事前に計画を立てて足りない金額を見積もったうえで借り入れを活用しましょう。また、就活を終えたらアルバイトをして毎月定期的に返済し卒業までに返済を終えるなど具体的な返済計画を立てることも大切です。

就活に向けて就活費用の準備を

新卒で就活をするタイミングは、人生で1度しかありません。後悔しないよう費用も含めてしっかりと計画を立てておくことが大切です。もしお金が足りない場合、アルバイトや節約はもちろん借り入れを活用することも検討してみてください。

執筆者:水瀬理子
ファイナンシャル・プランナー

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