クレジットカードの作り方は?流れや注意点を簡単に解説
- 2020年5月30日
- 2023年11月30日
大学生や社会人になり、初めて自分名義のクレジットカードを作るとき、どこでどうやってクレジットカードを作ればいいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
クレジットカードを作るためには、必要な書類を準備して、申し込み手続きを行う必要があります。このとき、自分に合ったクレジットカードを選ぶことも大切になります。
今回はファイナンシャルプランナーが、クレジットカードを作る手順とクレジットカードを選ぶときのポイントを紹介します。
これから自分のクレジットカードを作ろうと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
クレジットカードとは「後払いで買い物ができるカード」
クレジットカードとは、買い物の際に手持ちの現金がなくても支払いできるカードです。
その場の支払いは一旦クレジットカード会社に立て替えてもらい、後日、決められた期間に利用した分がまとめてクレジットカード会社から請求されます。
支払方法にも種類があり、一括払い、2回払い、分割払い、ボーナス払い、リボルビング払い等、自分のライフスタイルにあった方法が選べるのも魅力的です。
その他にも手持ちの現金がなくても支払いができるカードには、クレジットカード以外にも、前払いの「プリペイドカード」、銀行口座即時引き落としの「デビットカード」があります。
プリペイドカードとは、事前にチャージした金額のみ支払いに使えるカードです。チャージした金額以上の支払いには使えません。
デビットカードとは、銀行口座から即時に引き落とし、銀行口座残高を上限に使えるカードです。銀行口座に入っている金額以上のお買い物はできません。
自分の口座にあるお金の範囲で使えるカードが「プリペイドカード」「デビットカード」であるのに対して、今、手元にお金がなくても後払いにできるのが「クレジットカード」になります。
クレジットカードを持つ3つのメリット
普段利用するコンビニやスーパーでも、タッチ決済等のキャッシュレス決済を使える場所が増えており、必要以上に現金を持ち歩かない「キャッシュレス派」の人が増加しているようです。
キャッシュレス派とは? |
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キャッシュレス決済はあたり前になってきました。その代表ともいえるクレジットカードを使うことにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
クレジットカードのおもなメリットを3つ挙げてみました。
1.キャッシュレスで買い物ができる
クレジットカードはキャッシュレス決済の1つで、手元に現金を持っていなくてもすぐに支払いができます。わざわざ財布から小銭を探す手間やお釣りを気にすることもありません。さらに、分割払いやリボ払いなど様々な支払方法を選べるのが特長です。
また、カードリーダーに読み込ませるのではなく、タッチ決済ができるクレジットカードも増えてきており、よりスピーディーに支払いできる場合もあります。
2.ポイント還元
多くのクレジットカードでは、利用金額に応じてポイントが貯まります。このポイントは、買い物にも使えますし、商品と交換や各種支払いにも活用できます。
公共料金の支払い等、定期的な支払いをクレジットカードにしておけば、毎月支払う生活費で効率よくポイントを貯められるでしょう。
3.世界で利用可能
海外旅行に行くときに外貨に両替する必要もなくなります。このようにクレジットカードは現金支払いにない、お得で便利な機能を持っています。
クレジットカードを作る際に必要なもの
クレジットカードを作るときに必要なものは、それほど多くありません。1つずつ確認していきましょう。
本人確認書類
申し込みをする場合、本人確認が必要です。詳細な手続きはカード会社によって異なりますが、インターネットで申し込む場合なら、会社の申し込みページで必要情報・本人確認資料の情報を入力し、支払口座に設定する銀行のインターネットバンキングで本人確認を行うことができます。支払口座の登録手続きをオンラインで設定することにより、原則として本人確認書類の提出が不要となります。上記の方法が取れない場合や、紙で申し込む場合等では本人確認書類をWEBサイトへのアップロードやカード会社へコピーを郵送することで本人確認を行います。
本人確認書類は、本人の氏名や現住所が確認できるものが当てはまります。以下が本人確認書類として使用できるものの例です。
- 写真付き書類の場合
- 運転免許証、運転経歴証明書
- マイナンバーカード
- 旅券(パスポート)等
- 写真なし書類の場合
- 各種健康保険証
- 住民票の写し
- 印鑑登録証明書 等
- 各種健康保険証
- キャッシング機能を付ける場合
- 源泉徴収票
- 確定申告書等の収入がわかるもの
- 源泉徴収票
- キャッシング機能とは、クレジットカードの追加機能の1つで、ATMや銀行振込等でお金を借りる機能のことです。キャッシングには、「貸金業法」という制度が適用され、収入証明書類の提出が必要になる場合があります。
引き落とし用の銀行口座
クレジットカードは利用代金を銀行口座から引き落としするのが一般的です。口座情報がわかる通帳や銀行の届出印を準備しましょう。
また、クレジットカード会社によっては、引き落としに対応する金融機関を制限していることもあるので、申し込み前に確認が必要です。その他にも、口座情報をもとに本人確認が行われる場合もあります。
クレジットカードを作るまでの大まかな流れ
実際にクレジットカードを申し込む一般的な流れを確認していきましょう。
大まかに流れをまとめると以下になります。
ステップ1.クレジットカードを選ぶ
ステップ2.申し込み
ステップ3.審査
ステップ4.カードの受け取り
ステップ1.クレジットカードを選ぶ
まずは申し込むクレジットカードを選びます。いくつかのクレジットカードの特徴を比較しながら、自分のライフスタイルや利用目的に沿ったカードを選びましょう。
クレジットカードを選ぶ際にチェックするポイントは、次章で解説します。
ステップ2.申し込み
申し込むクレジットカードが決まったら、申し込み手続きをしていきましょう。
おもな申し込み手続きには以下の3つがあります。
- インターネット
- 郵送
- 銀行窓口
どの申し込み手続きを選んでも、「属性情報の記入」と「本人確認書類の提出」は共通です。属性情報とは、クレジットカードを申し込む人の個人情報のことです。一般的に入力を求められる個人情報には以下が挙げられます。
- 基本情報
氏名、生年月日、性別、住所、電話番号、メールアドレス、支払口座 等 - 収入情報
職業、勤務先、勤続年数、年収、家族構成、住宅ローンの有無、借り入れの有無 等 - キャッシングについて
利用目的、希望利用額 等
インターネット
インターネットでの申し込みのメリットは、届出印が不要でスマートフォンやパソコンから24時間申し込み可能なことです。
今では、インターネットでの申し込みができるクレジットカードが多くあります。発行スピードが窓口や郵送申し込みよりも早い場合もあるので、急いでいるとき等は、インターネットからの申し込みを検討するとよいでしょう。
インターネットで申し込みをする場合は、カード会社のWebサイトの申し込みページから手続きします。
- 利用規約や個人情報取扱い等の確認
一般的にまずクレジットカードの利用規約や個人情報の取扱い等が表示されます。用意するべき必要書類についても表示されていることもあるので、確認しておきましょう。
- 属性情報の入力
次に、属性情報を入力します。表示される案内のとおりに入力すればいいので、さほど難しくはありません。
- 本人確認書類の提出
続いて、本人確認書類を提出します。カード会社によって異なりますが、前述の通り、インターネットで申し込む場合なら、支払口座の登録手続きをオンラインで設定することにより、原則として本人確認書類の提出が不要となります。
提出が必要となる場合は、スマートフォンで撮影した写真データのアップロードや、カード会社へコピーを郵送することで本人確認を行います。
郵送
スマートフォンやパソコンが得意でない方は、郵送での申し込みがおすすめです。
クレジットカード会社に申し込み資料を請求し、必要事項を記入し返送します。
インターネットでの申し込みに比べると、郵送の時間等、若干時間がかかります。
銀行窓口
銀行窓口でクレジットカードを申し込む方法もあります。
クレジットカード担当の銀行員がサポートしてくれるので、わからないことは質問しながら手続きをすることができます。
店舗が開いている時間に行く必要があるのと、インターネットでの申し込みに比べ、時間がかかる可能性がありますが、対面で相談しながら申し込みしたい人にはおすすめです。
銀行窓口のほかにも、デパートやショッピングセンター等でカード会社の窓口がある場合、対面での申し込みができます。
ステップ3.審査
本人確認書類を提出したら、カード会社の審査が始まります。審査から発行までの時間はカードが会社によって違いがありますが、一般的に1~2週間程度かかります。
この審査を通過できない場合は、クレジットカードが発行されません。
クレジットカードの審査内容は?
カード会社の審査基準については、詳細に公表されていません。
ですが、一般的に申し込みで入力した「属性情報」と「信用情報」をもとに審査が行われているといわれています。
- 属性情報:職業、勤務先、年収、勤続年数、家族構成 等
- 信用情報:クレジットカードの利用履歴、ローン等の借り入れ有無 等
信用情報では、カード会社が信用情報機関に照会し、過去数年にさかのぼってクレジットカードの支払いがしっかりできているか、遅延がないか等がチェックされます。
そのため、たとえ年収が高くても、信用情報に問題があれば審査に通る可能性は低く、一方、収入が低くても、信用情報に問題がなければ審査に通る可能性は高くなるかもしれません。
在籍確認ってなに?
審査の一つとして、「在籍確認」が行われる場合があります。
在籍確認とは、申し込みをした本人の申告している勤務先が正しいかどうか、勤務先に在籍確認をすることです。
一般的に在籍確認は電話で行われることが多く、電話が本人につながれば申し込みの確認が行われます。
勤務先の誰かが電話に出た場合は、申し込み等について触れることはなく、勤務先にクレジットカードの申し込みが知られないようプライバシーには配慮してもらえます。
ステップ4.カードの受け取り
審査が通れば、郵送でクレジットカードが送られてきます。
カードが届いたら、まずクレジットカードに記載されている項目に間違いがないかチェックします。
名前はローマ字表記となっていますので、自分の名前の表記に間違いがないか確認しましょう。
また、忘れがちなのが裏面への署名です。裏面の署名欄に記名がない場合、店舗によっては利用を断られる場合がありますし、万が一、盗難・紛失や不正利用されたときに補償対象外になる場合もあります。
クレジットカードを選ぶ5つのチェックポイント
クレジットカードの種類はさまざまで、機能やサービス、デザイン等多岐にわたります。
たくさんのクレジットカードのなかから、自分のライフスタイルにあったクレジットカードを選ぶにはどこに注目すればいいか、初めはわからないものです。
そこで、クレジットカードを選ぶときに必ず確認しておきたい5つのチェックポイントを紹介します。
1.ポイント還元率
2.年会費
3.国際ブランド
4.付帯保険
5.その他の付帯サービス
1.ポイント還元率
利用した金額に応じポイントが付与されるのもクレジットカードの魅力の一つです。
利用店舗と提携しているクレジットカード会社なら、通常よりさらに還元率が高くなったり、独自のキャンペーンに応募することで数倍のポイントがもらえることもあります。
貯まったポイントは支払いにも利用できるので、ポイントを貯めやすい、使いやすいことも、クレジットカードを選ぶポイントになります。
還元率はクレジットカードによって異なりますので、事前に確認しましょう。
2.年会費
クレジットカードの年会費にはいくつか種類があり、年会費がかかるものと、無料のものがあります。
通常、年会費がかかるクレジットカードでも、利用金額に応じて年会費が無料になる場合もあります。使う頻度や特典を比較しながら、年会費を無理なく払えるかどうかにも注目してみてください。
また、ゴールドカードやプラチナカードといったステータスの高いカードは、年会費がかかる場合が多く、その分、特典や付帯サービスが充実しています。
3.国際ブランド
Visa
知名度・シェアが世界で高い国際ブランドです。使用できる地域や店舗も多く、全世界200以上の国と地域で利用できます。
Mastercard®
JCB
日本生まれの国際ブランドです。
世界シェアは高くありませんが、国内で利用する場合、加盟店が多く様々なお店で利用しやすいことが特徴です。
American Express®
アメリカ生まれの世界シェア第3位の国際ブランドです。ほかの国際ブランドに先駆けて「ステータスカード」であるゴールドカードを発行しました。
特典が充実しており、ホテルやレストラン、ゴルフ場等で使える割引や旅行やエンターテインメントのサービスが充実しています。
基本的に発行時に選ぶ国際ブランドは原則1つです。メインで利用するのが国内か海外か、サービス内容にはどのようなものがあるか確認しましょう。
4.付帯保険
クレジットカードには、旅行傷害保険や個人賠償責任保険等が付帯している場合があります。
旅行傷害保険は、旅行中の不慮な事故で怪我をした場合の治療費を補償します。個人賠償責任保険は、万が一高価なものを破損させ損害賠償責任を負った場合等に補償してもらうことができます。
ただし、付帯保険には、カードを持っているだけで補償が適用される「自動付帯」と、旅費をクレジットカードで決済していないと適用されない「利用付帯」の2種類があります。
クレジットカードによって違いがあるので、付帯保険でクレジットカードを選ぶ際には、「自動付帯」と「利用付帯」のどちらか、確認しましょう。
5.その他の付帯サービス
ほかにも海外旅行先にサポートデスクが設置されている、空港のラウンジが利用できる、旅行・買い物・レジャー施設の利用割引といったサービスも付帯されている場合があります。
特にゴールドカードやプラチナカードといったステータスの高いカードは、サービスが手厚くなっています。
クレジットカードを利用する機会が多い人は、付帯サービスが充実しているカードを選ぶとよいでしょう。
クレジットカードを作るときの注意点
最後にクレジットカードを作る際の注意点を紹介します。以下の点については、しっかりと押さえておきましょう。
情報は正しく申告する
申し込みの際に記入した属性情報等は、カード会社の審査に使用されます。申告内容に疑念があればカード会社から問い合わせがくる場合があり、内容によっては審査結果に影響する場合があるので、申し込み内容は間違いなく記入しましょう。
リボ払いについて把握しておく
リボ払いとは、利用金額でなく毎月一定額で返済を行う方法のことです。利用金額が大きく、一回で払いきれないときに利用すると便利ですが、金利が発生してしまうため、注意が必要です。
クレジットカード会社によっては、申し込み時に「リボ払いの利用申込欄」があり、よく分からないままチェックをしてしまうケースがあるので、よく確認しましょう。
まとめ
キャッシュレス決済の需要は増え、現金を持たない方が増えてきています。クレジットカードがあれば、支払いの手間削減、支出管理が簡単、お得な特典等、現金だけで支払いをするより便利で快適になることでしょう。
クレジットカードの申込手続きも、インターネットを使えば、短時間で手間もかかりません。
種類や特典もクレジットカードによって違いますので、いくつかカードを比較し、自分のライフスタイルに合ったクレジットカードを選びましょう。
記事提供:トランス・コスモス株式会社
執筆者保有資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士
※記事内の情報は更新時点のものです。最新情報は別途ホームページ等でご確認ください。
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(2023年11月30日現在)