クレジットカードの利用限度額とは?限度額を超えても使える?仕組みを徹底解説
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- 2021年5月13日
- 2023年11月30日
利用限度額を超えてクレジットカードを使用すると、引き落としが済むまでカードが使えなくなってしまいます。その間、カードが使えなくなると困りますよね。限度額について知り、計画的にクレジットカードを利用することが大切です。この記事では、利用限度額の仕組みと限度額を超えた場合の対処法を解説します。
クレジットカードの利用限度額ってなに?
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クレジットカードの利用限度額とは、使用者がクレジットカードで利用できる上限金額のことです。クレジットカードを作ると、ショッピング枠、キャッシング枠などサービスごとに上限額が設定されます。
クレジットカードの利用限度額は、カード利用者の職業や年収、信用情報をもとに決定されます。支払い能力が高いと判断される人ほど、利用限度額も高くなる傾向があります。
利用限度額からすでに利用した金額を差し引いた金額がクレジットカードの利用可能額です。利用限度額を超えてクレジットカードで支払いすることはできません。
自分のクレジットカードの利用限度額は、請求書や会員ページで確認できます。利用限度額を超えてカードが使えなくならないように、あといくら使えるのか、利用限度額をしっかりとチェックしておきましょう。
クレジットカード利用限度額の仕組み・内訳
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ショッピングやキャッシングで利用するなど、クレジットカードにはさまざまな使い方があります。
続いては、クレジットカードの利用限度額がサービス内容別にどのように決められているか、わかりやすく解説していきます。
限度額の内訳
クレジットカードの利用限度額は、おおまかに「ショッピング枠」「割賦(かっぷ)枠」「キャッシング枠」で構成されています。
ショッピング枠とは、一括払いでの通常の買い物や各種支払いに使える利用枠のことです。
割賦枠とは、ボーナス払いや分割払い、リボ払いに使える利用枠のことで、基本的にショッピング枠の内に含まれます。つまり、ショッピング枠を使い切ったからといって、リボ払いや分割払いなら可能というわけではありません。
キャッシング枠は、クレジットカードを利用した現金借り入れの利用枠のことです。キャッシングの利用枠は、ショッピング枠や割賦枠とは別に設定されていることが多いです。
クレジットカード自体にも利用限度額が設定されています。例として、ショッピング枠100万円(うち割賦枠80万円)、キャッシング枠60万円、クレジットカード自体の利用限度額が100万円のケースをイメージしてみてください。
このケースでは、ショッピング枠とキャッシング枠をあわせた利用限度額は160万円と誤解されがちですが、実際に使えるのはクレジットカード自体の利用限度額である100万円までです。つまり、もしショッピング枠で満額100万円を使ったとすると、キャッシングに使える限度額は0円です。
利用限度額の仕組みは、カード会社やカードの種類によって異なります。また、各サービスの利用限度額の配分は、クレジットカードを利用する人によって変わります。
リセット(限度額を戻す)方法
クレジットカードの利用限度額は、引き落とし日にそれまでの利用分を清算することでリセットされます。月替わりや締め日で利用限度額がリセットされると誤解している人も多いので、注意しましょう。
例として、利用限度額が30万円のクレジットカードの場合、毎月30万円ずつ使えるというわけではありません。仮に1月の利用額が20万円で、まだ1月分が口座から引き落とされていないとすると、その時点での利用可能額は10万円です。
利用限度額はどうやって決まる?
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クレジットカードの利用限度額は、基本的にクレジットカード会社の審査により、利用者が無理なく返済できる範囲内で設定されます。利用限度額は、次のような情報を参考に総合的に判断されることが一般的です。
- 信用情報
- 職業
- 年収
また、クレジットカードのショッピング枠(割賦枠)は「割賦販売法」、キャッシング枠は「貸金業法」という法律によって利用できる金額に制限が設けられています。
たとえば、キャッシング枠の制限は「総量規制」によって行われています。総量規制を簡単に説明すると、貸金業者からの貸付総額が年収の3分の1を超えることは貸金業法で原則禁止されています。そのため、年収が600万円の人であればすべての借り入れ合計額が最大200万円までとなります。なお、銀行や信用金庫、信用組合、労働金庫などは貸金業者ではないため、銀行からのローン(住宅ローン、自動車ローン、カードローンなど)は対象外です。
限度額を超えてしまったらどうすればいい?
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利用限度額を超えたクレジットカードは、原則として次の引き落とし日まで利用できません。このとき、クレジットカード会社に利用限度額の引き上げを申請すれば、利用限度額を増やしてもらえる可能性があります。
ただし、利用限度額の引き上げには審査があり、必ず希望が通るわけではないことに留意しましょう。また、クレジットカードを複数枚持っている場合は、それぞれのカードが利用限度額を超えないよう、上手に利用金額を振り分けるのも1つのやり方です。
また、リボ払いの残高がある場合、引き落とし日前に繰り上げ返済することで利用限度額は回復します。手間にはなりますが、引き続きクレジットカードを利用したい場合は繰り上げ返済することも検討してみるといいかもしれません。
自分のカードの利用限度額を確認しよう
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自分のクレジットカードの利用限度額は、クレジットカード送付時の台紙や利用明細書、会員ページやアプリで確認できます。会員ページやアプリを活用すれば、残りの利用可能枠もチェックできて便利です。
また、台紙や利用明細書が手元になく、会員ページにもログインできない場合は、コールセンターに電話で問い合わせることで、利用限度額がわかることがあります。
クレジットカードの利用限度額は、多ければ多いほど使いやすくなると思われがちです。しかし利用限度額が多いと、クレジットカードで気軽に買い物がしやすくなる分、無駄な出費が増えたり家計を圧迫したりするリスクもあります。
クレジットカードの利用限度額は、増額の申請も可能ですが、無理なく支払える範囲にとどめ、利用限度額を超えないよう計画的に使うことを意識しましょう。
利用限度額を増やす方法
クレジットカードの利用限度額を増やすには「継続的な増額を申請する」「一時的な増額を申請する」「クレジットカードのグレードを上げる」という3つの方法が考えられます。
利用限度額の継続的な増額を申請すると審査後に回答がきます。引き上げが認められれば、それ以降は増額後の利用限度額の範囲内で利用できます。
一方、旅行代金や結婚式費用などの支払いで一時的に大金を使用する場合は、事前に申請すれば利用限度額を一時的に増やしてもらうこともできます。一時的な増額は、継続的な増額よりも審査結果が早く出やすいというメリットがあります。
クレジットカード会社にもよりますが、利用限度額の引き上げは、Webの会員ページや電話から申請できます。
また、クレジットカードのグレードを上げることで、利用限度額を増やすことも可能です。たとえば、一般カードをゴールドカードに切り替えれば、その分限度額は上がります。ただし、カードのグレードを上げることで一般カードより高額の年会費が発生することもあるので、慎重に検討しましょう。
利用限度額を減らす場合
あえて利用限度額を減らすのも選択肢の1つです。利用限度額を引き下げれば、使い過ぎや不正利用のリスクを減らせます。
利用限度額の引き下げは、電話を通じて申し込めます。相談できる時間帯や引き下げる単位に制限がある場合もあるため、注意しましょう。
また、一度下げた利用限度額を改めて引き上げたくなった時は、再度審査が必要となることが一般的です。その際に年収や信用力が下がっていた場合、もとの利用限度額まで戻らない可能性もあります。そのため、利用限度額の減額は、今後の利用に不都合がないかどうかをよく確認した上で行いましょう。
利用限度額について知り、賢くクレジットカードを使おう
クレジットカードには、利用者ごとに利用限度額が定められています。利用限度額を超えたクレジットカードは、原則として次回の引き落とし日まで使えません。そのため、できるだけ限度額を超えないよう、計画的に使いましょう。
また、クレジットカードの利用限度額は、場合により増額や減額も可能です。利用限度額について正しい知識を持ち、よりスマートにクレジットカードを活用したいものです。
執筆者:水瀬理子
ファイナンシャル・プランナー
※記事内の情報は更新時点のものです。最新情報は別途ホームページ等でご確認ください。
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