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デビットカードとはどんなカード?メリット・デメリットや補償制度についてわかりやすく解説!

デビットカードとはどんなカード?メリット・デメリットや補償制度についてわかりやすく解説!
公開日:2021年2月26日
更新日:2023年6月27日
近年では決済手段のキャッシュレス化が急速に進行しています。たくさんの決済サービスが登場する中で、どれを利用しようか悩む人も多いでしょう。
そこでこの記事では、口座の残高以上に使いすぎる心配がないデビットカードを紹介します。「どうやって使えばいいの?」「クレジットカードと何が違うの?」といった疑問の解決から、デビットカードならではのメリット・デメリットもご紹介します。
キャッシュレスの決済手段はほしいけど、クレジットカードを作るのは怖いという方におススメです。

目次

デビットカードとは

デビットカードとは、支払いと同時に代金が銀行口座から引き落とされる仕組みのカードです。
利用限度額 = 銀行口座残高であるため、残高を超えた利用はできません。また、口座にひも付いたサービスであることから、カードの発行は銀行でのみ行われます。

デビットカードは2種類ある

デビットカードは、大きく分けて「ブランドデビット」と「J-Debit」の2種類があります。
「ブランドデビット」は、VisaやMasterCard®、JCBといった国際ブランドのクレジットカードと同じように決済ができるデビットカードです。
各ブランドの加盟店で利用できるため、日本国内に限らず海外でのショッピングやサービスの支払いに使えます。
J-Debitは、銀行のキャッシュカードを提示して、お店の端末にキャッシュカードの暗証番号を入力することで決済ができるデビットカードです。
J-Debitの加盟店での支払いに利用できるほか、店舗レジでの現金引き出しや店舗発行のプリペイドカードへのチャージといった機能があります。
全国約56万カ所以上の加盟店で利用可能ですが、大手コンビニエンスストアやスーパーでは利用できず、また利用は日本国内に限られます。
この記事では、より利用できるシーンが多いブランドデビットについて説明します。

デビットカードの使い方は?

ブランドデビットは、クレジットカードと同じような使い方ができるデビットカードです。カードを提示して「Visaで」や「カードで」などと伝えるだけで決済できます。
前述のとおり、決済代金は銀行口座から即時引き落とされるため、銀行口座残高が利用限度額となります。

クレジットカードとの違い

  デビットカード クレジットカード
支払い方法 即時払い(決済と同時) 後払い(締め日の翌月)
支払い回数 1回払いのみ 1回払い、リボ払い、分割払いなど
利用金額の上限 口座残高 設定された限度額
デビットカードとクレジットカードは、どちらも国際ブランドの加盟店でカード払いができる仕組みですが、3つの点で違いがあります。

支払い方法

クレジットカードは、締め日までに利用した金額が翌月以降の支払日に銀行口座からまとめて引落しされます。
一方で、デビットカードには締め日および支払日がなく、利用した代金が即座に銀行口座から引き落とされます。

支払い回数

クレジットカードは一括で支払う1回払いから、数回に分けて支払う分割払い、毎月定額を支払うリボ払い、ボーナス月にまとめて支払うボーナス払いといった支払い方法を選択できます。
それに対し、デビットカードは前述のとおり即座に銀行口座から引き落とされるため、分割設定や支払時期の指定はできません。利用時に選択できる支払い回数は1回払いのみです。

利用金額の上限

クレジットカードの利用限度額は、カード会社による与信審査の結果を踏まえて設定されます。その審査において銀行口座残高は審査基準にならないため、銀行口座残高よりも高い利用限度額が設定される場合があります。
また、クレジットカードを利用する際にも銀行口座残高の照会はされませんので、カードの利用限度額までなら、銀行口座に入っている金額を超えた買い物ができます。
一方でデビットカードは、銀行口座残高が利用限度額となるため、デビットカードの利用時点で口座に入っている金額までしか利用できません。

ブランドデビットは使いやすくメリットも多い

ブランドデビットには、主に以下のようなメリットがあります。

  • チャージせずに、キャッシュレスで買い物ができる
  • ATM手数料を節約できる
  • 使いすぎを防げる
  • 海外でも使える
  • QRコード決済支払いでポイ活ができる

チャージせずに、キャッシュレスで買い物ができる

デビットカードは、利用前にチャージする必要がありません。即時決済できる点はプリペイドカードと似ていますが、プリペイドカードと違って事前チャージが不要である分、スムーズな買い物ができるでしょう。

ATM手数料を節約できる

デビットカードを利用するようになると、買い物のために現金を引き出す必要がなくなるため、ATMの利用頻度が大きく下がります。
うっかり平日の日中に引き出しておくのを忘れてしまった場合にATM利用手数料を払う必要がなくなるため、小さな出費を節約できるようになります。
また、デビットカードはお買い物で利用した時の手数料がかかりません。発行時の手数料や年会費が無料のカードもあります。カードに関わる手数料を減らしたいと考えている人にもピッタリです。

使いすぎを防げる

デビットカードは、前述のとおり銀行口座の残高を超えた利用はできません。また、銀行口座残高よりも低い金額の上限額を自分で手軽に設定することもできるため、銀行口座残高を全て使ってしまうことも防止できます。
そのため、銀行口座の残高を問わずにカードの限度額まで利用できるクレジットカードと比べると、支払い能力を超えて使ってしまうリスクを大幅に軽減できます。

海外でも使える

ブランドデビットは、国際ブランドに加盟している海外の店舗でも利用可能です。
現地の通貨に慣れていない国での買い物をスマートに済ませられるうえに、多くの現金を持ち歩かずに済むのは大きなメリットであるといえます。
また、現金が必要になった場合も、デビットカードの種類によっては現地のATMで現地通貨を引き出すことが可能です。
残高が足りなくなった場合には、日本国内の家族などがデビットカードの支払口座に登録している日本の銀行口座へ振り込むだけで済むため、海外口座への入金や現金の送付に比べると大変手軽です。
海外旅行先での資金調達に利用できるだけでなく、留学する子どもに持たせるカードとしても使い勝手がいいでしょう。

QRコード決済支払いでポイ活ができる

多くのブランドデビットは、クレジットカードと同じようにQRコード決済アプリに登録できます。
ポイントやキャッシュバックを受け取れるデビットカードを登録すれば、QRコード決済アプリによってはもらえるポイントとの二重取りが可能です。

ポイント付与型とキャッシュバック型の違い

デビットカードの多くは、利用のたびに受け取れるポイントやキャッシュバックといった還元サービスが付帯しています。
ポイント付与型では、利用額の数%程度のポイントが付与されます。ポイントは加盟店で現金と同じように利用できる場合や、商品やサービスなどと交換できる場合もあります。
なお、一般的にポイントには有効期限が定められており、期限内に使い切れなかったポイントは失効されるため注意が必要です。
キャッシュバック型は、利用額の数%程度が紐づけされた銀行口座にキャッシュバックされる仕組みです。キャッシュバックのタイミングは月1回や半年ごとなど、デビットカードによって異なります。
ポイントのように有効期限や交換の手間を気にする必要がありません。
いつもポイントを使い切れないまま有効期限が来てしまうという方は、自動的にポイント分が口座に入金される、キャッシュバック型のデビットカードも検討すると良いでしょう。

デビットカードのデメリットは?

デビットカードは便利である一方、デビットカード特有のデメリットも存在します。
キャッシュレス決済に求めるものによってはクレジットカードのほうが便利という場合もありますので、以下のようなデビットカードの特性を理解したうえで使い分けると良いでしょう。

支払い回数が1回と決まっている

デビットカードの利用時、支払い回数は「1回」しか選べません。
銀行口座から即時に利用代金が引き落とされる仕組みである関係で、分割払いは利用できないためです。
大きな買い物の代金支払いを数カ月に分割できないため、家計に与える負担も分散させることができません。
一方で、銀行口座の出金履歴がそのまま買い物と残高の推移を可視化してくれますので、現在の口座残高の状態を把握しやすくなります。

支払いに対応していない店舗・サービスもある

ブランドデビットは、原則として国際ブランドのクレジットカードが使える店舗での利用が可能です。
しかし一部の店舗やサービスでは、デビットカードでの支払いに対応してない場合があります。
一般的には「ガソリンスタンド」「高速道路料金」「飛行機の機内販売」「新聞の購読費」などはデビットカードでの支払いに対応していません。
また上記以外の支払いにおいても、サービスを提供する会社単位で対応しない場合があります。
デビットカードを使った支払いをする前には、該当のサービスがデビットカードに対応しているか確認しておきましょう。

安心の補償制度やセキュリティ対策がある

デビットカードは利便性が高いだけでなく、補償制度やセキュリティ対策が充実しているというメリットがあります。

盗難・紛失時の補償制度がある

デビットカードの多くは、盗難・紛失に対する保険・補償の制度が付帯しています。
「ショッピング保険」や「不正利用補償」の付帯が一般的であり、デビットカードで購入した物品が盗難にあった際の補償、またデビットカードそのものを盗難されて使われてしまった場合に補償が行われます。

使用時のメール受信で利用を確認できる

デビットカードは、利用時にお知らせメールを配信する設定が行えます。
利用者に関係なくお知らせメールが届くので、盗難や第三者によって不正利用された場合に気がつきやすく、被害を最小限に抑えることが可能です。

FPがブランドデビットをおススメする理由

筆者は日常生活の中でさまざまなキャッシュレスサービスを使用していますが、デビットカードには特有の使い勝手の良さがあり、おススメできる決済方法だと考えています。
ここではFPの観点からデビットカードをおススメする理由をご紹介します。

混雑時でも支払いがスムーズ

キャッシュレス決済のメリットのひとつに、スムーズな支払いがあります。
財布から小銭を取り出す必要なく、代金の支払いを即座に済ませられるのは、キャッシュレス決済ならではの利点です。
中でもデビットカードはアプリを立ち上げる必要なく、カード一枚を差し出すだけで支払いを完了できる簡単さがあります。
さらに交通系ICカードはチャージ金額に上限がありますが、デビットカードは銀行口座にお金が入ってさえいれば大きな金額の買い物にも利用できます。
あらゆるシーンでスムーズに決済を済ませられるのは、デビットカードがもつ大きなメリットです。

ATMが開いている時間を気にせず買い物ができる

大きな買い物をするため、事前にATMで現金を下ろしておくという方も多いでしょう。
しかし大金を持ち歩かないために買い物直前に下ろしておこうと思っても、なかなかATMを見つけられなかったという経験をした方も少なくないようです。
デビットカードがあれば、手元に現金が無くても買い物を済ませることができます。買い物のために現金を下ろしておかなくても良いため、ATMの営業時間を気にする必要がありません。
また、時間帯によっては現金を下ろすためにATM手数料を支払う必要がありますが、デビットカードの利用時に手数料はかかりませんので、土日祝日や平日夕方以降の買い物も安心です。

使った金額を把握しやすく、毎月の買い物プランを立てやすい

デビットカードの利用状況は、銀行口座の履歴として都度記録されます。
口座の履歴はアプリなどですぐに確認できるため、「今月はどれだけ使ったかわからない」「今月はあといくら使えるのか把握できない」という事態に陥りにくくなります。
利用状況を可視化しやすいデビットカードなら使いすぎを避けやすくなるため、毎月の買い物プランも立てやすくなるでしょう。

まとめ

デビットカードは、銀行口座から即時引き落としで支払いができるサービスで、ブランドデビットが主流です。
使える加盟店が多く、VisaやJCBなど国際ブランドのマークがあれば、基本的にはどこでも利用できます。
支払うときはクレジットカードと同じように使用できるうえ、最近ではタッチ決済で支払える加盟店も増加中です。
ただし、ガソリンスタンドや高速道路料金などの支払いには使えない場合もあります。
また、口座残高以上の支払いはできませんので、残高不足には十分に注意したうえで、使いすぎが心配な人は、限度額を設定するのもおススメです。
執筆者:手塚 裕之(てづか ひろゆき)
執筆者保有資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士
※記事内の情報は更新時点のものです。最新情報は別途ホームページ等でご確認ください。
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