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つみたてNISA(積立NISA)とiDeCo(イデコ)の違いとは?併用はできるか?それぞれの特徴を解説!

つみたてNISA(積立NISA)とiDeCo(イデコ)の違いとは?併用はできるか?それぞれの特徴を解説!
公開日:2022年6月9日
長期でコツコツ、投資信託などの金融商品を積み立てる「積立投資」を行う人が増加中です。この背景として、税制優遇措置のある「つみたてNISA」と「iDeCo」の広がりがあります。
金融庁のデータによれば、「つみたてNISA」の口座数は、2021年12月末では約518万口座(*1)。iDeCoの加入者数は2022年3月時点で約238.7万人です(*2)。
つみたてNISAの口座数は、2019年12月末で約189万、2020年12月末に約302万でした。iDeCoも2020年3月で約156万人、2021年3月は約194万人でしたので、どちらの加入者数も右肩上がりで増えています。
制度の認知、加入が広がる今、まだ始めてはいないものの、「つみたてNISAやiDeCoって何がおトクなの?」「始めるならどちらがいいの?」と、なんとなく気になっている方も多いのではないでしょうか。そこで今回は両制度の特徴を比較し、税制優遇の効果や使い分け方などについて解説します。

つみたてNISAとiDeCoの違いとは?

つみたてNISAもiDeCoも、国が個人の資産づくりを支援するために設けた制度で、どちらも税制優遇があるのが特長です。両制度に共通すること、異なる部分を整理してみましょう。

つみたてNISAとiDeCoの共通点は?

どちらにも共通する点として、運用時の税制優遇措置があります。通常、運用で得た利益には20.315%の税金がかかりますが、これらの制度では非課税となり、運用益を丸々手元に残すことができるため、大変おトクです。
また、どちらも長期で資産を形成することを目的としており、手法は積み立てが前提である点も同じです。このように、つみたてNISAとiDeCoは、積み立てで資産を形成し、運用益が非課税になる点は共通しています。
ただし、投資金額の上限や運用期間、ルールには違いがあるため、目的に合わせて使い分けることが大切です。それぞれの特徴を見ていきましょう。

つみたてNISAとは?

つみたてNISAは、少額投資非課税制度のことです。少額投資非課税制度には、投資先が自由で、方法も積み立てに限らない「NISA(2024年から新NISAに移行)」などがありますが、つみたてNISAは文字通り、積立投資に特化しているのが特徴です。
積立投資とは、毎月定額でコツコツと投資信託などの金融商品を購入する投資の手法のことです。NISAとつみたてNISAはどちらかひとつしか選べず、切り替えは可能ですが、併用はできません。つみたてNISAでは、投資する商品を選び、毎月(金融機関によって設定方法は複数あります)定額で購入します。
金融機関によって取扱商品は異なりますが、どれも運用管理費用(保有中にかかる手数料)が一定の水準以下、購入時の手数料が無料など、金融庁の定めた基準に合格した商品のみですので、投資経験がなくても安心して選べます。なお、商品は投資信託・ETFが中心で、元本保証のある預貯金は含まれません。
加入は20歳以上(2023年1月から18歳以上)で、年間の投資額は40万円が上限です。その年に投資した額を非課税で運用できる期間は20年となります。つみたてNISAは2037年で終了の予定でしたが、2042年まで5年間の延長が決まっています。運用で得た利益は非課税で、資産の売却はいつでも可能です。積み立てる金額も自由に変更でき、目的も限定されていません。
用途に合わせて利用でき、必要なときに現金化できるのがメリットといえるでしょう。さらにつみたてNISAを知りたい方はこちらの記事もチェックしてみてください。

iDeCoとは?

iDeCoとは、個人が任意で加入する私的年金制度です。つみたてNISAと違い、目的が老後の資金づくりのため、原則として60歳になるまで引き出しは不可です。
ほかにも口座管理手数料がかかる、最低の月額掛金は5,000円以上など、気をつけたいポイントはいくつかありますが、つみたてNISAと違い、拠出時の税制優遇措置があるのが特長です。その年に拠出した掛金は、全額所得控除対象で、年末調整や確定申告で申告すれば、毎年の所得税と住民税を軽減できます。
受取時も、退職金所得控除や公的年金等控除といった税金の軽減措置があるなど、iDeCoはつみたてNISAより、大きな税制優遇メリットが用意されています。掛金を積み立てできる期間は最長で65歳未満までですが、資産を現金化せずにそのまま受け取り開始時点まで(最長で75歳未満まで)、運用し続けることができます。
さらにiDeCoを知りたい方はこちらの記事もチェックしてみてください。
次につみたてNISAとiDeCoの違いをまとめてみましょう。
  つみたてNISA iDeCo
加入できる年齢 20歳以上(*1) 20歳以上65歳未満(*2)
非課税期間 20年 運用期間中(*3)
年間投資額の上限 40万円 14万4,000円〜81万6,000円(*4)
積立額 金融機関によって異なるが少額から可能 最低5,000円以上
積立額の変更 いつでも可 変更は年に1回のみ
運用できる商品 金融庁が認めた投資信託・ETFなど 預貯金・投資信託・保険
税制優遇 運用益は非課税 運用益は非課税
掛金は全額所得控除対象
受取時に控除がある
資産の売却 可(*5)
資産の引き出し 60歳まで原則不可
口座管理手数料 なし 必要
  • 2023年1月1日より18歳以上に引き下げ
  • 60歳以上は国民年金被保険者であれば加入可能
  • 2022年5月より、75歳未満までに延長
  • 加入する年金、働き方によって異なる
  • 売却し、ほかの商品にスイッチングが可能
つみたてNISAは資産の売却や引き出し、積立金額の変更などが自由である点がメリットで、iDeCoはつみたてNISAよりやや制約がありますが、税制優遇が大きい点がメリットと言えます。

つみたてNISAとiDeCoはどっちを選ぶべきなのか?

つみたてNISAとiDeCoはどっちを選ぶべきなのか?
では、つみたてNISAとiDeCoはどちらを選択すべきなのでしょうか?その答えは目的や価値観によって異なります。ここでは、使い分けのポイントについて整理してみましょう。

フレキシブルに運用したいなら「つみたてNISA」

つみたてNISAはiDeCoと違い、いつでも資産を売却でき、手元に現金を戻すことができるのがメリットです。ですから、10年後や15年後などに利益が出ていたら自分の好きなタイミングで売却をしたいと考える方には、こちらが適しています。
あくまで投資なので、必ずしも利益が出ているとは限りませんが、いつでも売却して現金化できるのは安心と言えるでしょう。
積立金額の調整も家計の状況に合わせて自由に変更できるので、投資資金が少ないうちや、教育費や住宅ローンなど、家計の変動が大きい時期は、つみたてNISAが使いやすいでしょう。
iDeCoのように口座管理手数料もかからず、途中で積み立てを休んでも特にペナルティはありません。初めて投資を始められるのであれば、まずはより気軽なつみたてNISAから開始するのはおススメです。

確実に老後資金をつくりたいなら「iDeCo」

これからコツコツ積み立てをし、老後のために備えたい場合は、iDeCoが選択肢となります。60歳まで引き出しができないのは、裏を返せば、確実に老後資金を積み上げていけるということですので、強制力があります。
そしてiDeCoには、掛金が全額所得控除の対象となるなど、つみたてNISAよりも強力な税制優遇措置があるので、よりお得に老後資金をつくることができます。ただし、iDeCoは口座管理手数料がかかり、原則として解約はできません。
所定の手続きを踏めば、掛金の拠出を休止することはできますが、積み立てた資金は引き出せず、そのまま60歳まで運用し続ける必要があり、その間も口座管理手数料はかかり続けます。
途中で苦しくならないためには、家計に無理のない掛金の設定をするのはもちろん、万一、途中で何かあった場合に使うことができる預貯金を、十分に確保しておくことがポイントといえるでしょう。

投資資金に余裕があるなら、つみたてNISAとiDeCoの併用もおススメ

つみたてNISAもiDeCoも、どちらか1つだけではなく、併用して利用することができます。iDeCoの掛金は、働き方や加入する年金によって上限があり、たとえば、企業年金・企業型DCのない会社員は、年間27.6万円(月2.3万円)です。
もう少し老後資金に力を入れたいという場合は、つみたてNISAを併用することで、年間最大40万円を非課税枠の運用に追加することができます。
もちろん、上限額まで使い切る必要はなく、たとえば「世界1周旅行に行きたいからつみたてNISAで毎月1万円、老後資金も少しためていきたいからiDeCoに月1万円だけ積み立てよう」といった利用もできます。
目的と制度の仕組みを良く理解し、家計の余力に応じて使い分けると良いでしょう。

つみたてNISAとiDeCoをシミュレーション

では、これからつみたてNISAとiDeCoで積立投資を始めた場合、どのぐらい税制優遇効果があるのかシミュレーションしてみましょう。まず、運用中の税制優遇メリットです。どちらも、非課税で運用ができますので、まず運用益を試算し、そこから本来であれば引かれてしまう税金部分を試算します。

月2万円ずつ、20年間積み立てるとどうなる?

シミュレーションする積み立てのケースは、金額は月2万円、期間は20年間とします。
●月2万円×20年間の運用収益シミュレーション(運用時の税制優遇メリット)
想定利回り 1%
元本(20年) 480万円
運用益 約51.1万円
資産合計 約531.1万円
運用時の税制優遇メリット 約10.4万円
想定利回り1%は比較的低めのリスクでの運用です。それでも、20年間で51.1万円の運用効果が期待できます。通常の運用では、ここから20.315%の税金がかかりますが、つみたてNISAやiDeCoならば非課税です。この場合、約10.4万円の税制優遇メリットがあります。

iDeCoの税制優遇効果

iDeCoでは、掛金が全額所得控除となるため、上記以外にも所得税と住民税が軽減されるという、拠出時の税制優遇メリットがあります。
同じ月2万円の掛金で20年間積み立てた場合で、どのぐらいの効果があるのかをシミュレーションしてみます。試算の条件は年収500万円の会社員で、扶養する配偶者、扶養家族はいないものとします。
●月2万円×20年間のiDeCoでの拠出時の税制優遇メリット
  1年 20年間の累計
拠出時の税制優遇メリット 約4.85万円 約97万円
iDeCoとつみたてNISAで月2万円を20年間、想定利回り1%で積み立てた場合で税制優遇効果を比較してみると、次のようになります。
●月2万円×20年間の積み立てを、想定利回り1%で行った場合の税制優遇メリットの比較
  つみたてNISA iDeCo
運用時の税制優遇メリット 約10.4万円 約10.4万円
拠出時の税制優遇メリット - 約97万円
合計 約10.4万円 約107.4万円
つみたてNISAでは、運用時の税制優遇メリットのみとなるため、iDeCoのほうがより大きな恩恵があることが分かります。しかし、前述のとおりiDeCoは60歳になるまで引き出しができない、途中解約は原則不可、口座管理手数料がかかるなどの制約もあります。
繰り返しになりますが、「税制優遇メリットが大きいから」など損得だけで判断せず、目的と家計の状況に合わせて使い分けることが大切です。

まとめ

つみたてNISAとiDeCoは、積立型の長期の資産づくりに特化した制度です。どちらも、運用時の税制優遇メリットがあり、運用益には税金が課せられません。ただし、細かいルールに違いがあり、目的をよく考えて活用することが重要です。
老後資金を作る目的であれば、より税制優遇メリットが大きいiDeCo、それ以外の目的で必要なときに現金化したい場合や、掛金を柔軟に調整したい、積立投資をまず経験してみたい場合は、より自由度が高いつみたてNISAがおススメです。
ただし、どちらかひとつしか使えないわけではなく、併用も可能ですので予算と目的を考えて上手に活用していきましょう。

執筆者:大上 ミカ(おおうえ みか)

執筆者保有資格:日本ファイナンシャル・プランナーズ協会認定 AFP認定者、2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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(2022年6月9日現在)