外貨建て保険にはどのような種類がある?メリットとデメリットも解説
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2021.8.11
超低金利時代の今、注目を集めている外貨建て保険。この記事では、外貨建て保険の種類やメリット・デメリットを紹介するとともに、「掛け捨て保険+資産運用」という選択肢との比較も行いました。外貨建て保険に投資していいか悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。
外貨建て保険とは?種類別に内容を紹介
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まず、外貨建て保険の仕組みを簡単に解説し、種類別にどんな外貨建て保険があるかを紹介していきます。ひとくちに外貨建て保険といっても、保険商品によって、内容は大きく異なります。その種類について理解を深め、自分に合った商品選びをしましょう。
外貨建て保険とは
外貨建て保険とは、保険料を外貨で払い込み、保険金や解約返戻金も外貨で受け取る保険商品のことです。多くの場合、保険料を払い込む時点で、日本円を外貨に換えます。また、保険金や解約返戻金を受け取ったときは、外貨を日本円に換えます。
そのため、日本円で払い込んで日本円で受け取る保険とは異なり、為替レート(異なる通貨を交換するときの交換レート)の影響を受けるという特徴があります。
外貨建て保険は、投資性の強い生命保険といわれています。それは、為替レートによって、受け取れる保険金や解約返戻金が変わるからです。うまくいけば日本円で払い込むより大きな金額を受け取れますし、うまくいかなければ日本円で払い込むより損をしてしまうリスクがあります。
続いて、外貨建ての保険商品について、その種類を紹介していきます。
終身保険
終身保険とは、一生涯死亡保障が続く生命保険のことです。保険期間が決まっていて掛け捨ての定期保険とは異なり、保険料が高い分、貯蓄性があるという点が特徴です。終身保険では、保険料払込期間に応じて、保険を解約した場合に解約返戻金を受け取れます。そのため、保障を受けながら、貯蓄もできるというメリットがあります。
養老保険
養老保険とは、死亡時には死亡保険金が、満期時には満期保険金が受け取れる保険商品です。死亡リスクに備えるだけでなく、何ごともなければ満期金を受け取れるため、こちらも貯蓄性のある保険です。満期になる前も、途中解約すれば、解約返戻金を受け取れることがほとんどです。終身保険同様、貯蓄性があることから、掛け捨ての定期保険よりは保険料が高い傾向にあります。
個人年金保険
個人年金保険とは、支払った保険料と運用益を原資として、将来年金を受け取れる保険商品です。万一の場合の保障だけではなく、貯蓄をメインにした保険といえるでしょう。年金の受取期間について、10年など定めがあるタイプや、生存している限りずっと年金を受け取れるタイプなどがあります。
医療保険
医療保険とは、病気やケガで入院したときや、診断や手術を受けた際に、給付金や診断一時金を受け取れる保険商品です。保険期間が決まっているタイプと、一生涯保障を受けられるタイプがあります。
このように、外貨建て保険にも、さまざまな種類があります。保障のために加入するのか、貯蓄をメインにしたいのか、自分の目的に応じて保険商品を選びましょう。
外貨建て保険の5つのメリットを解説
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続いては、外貨建て保険のメリットを5つ解説していきます。
円建て保険より利回りが高いことが多い
外貨建て保険は一般的に、円建て保険より利回りが高いといわれています。運用実績や市場金利、為替相場の変動等で、損益が発生します。そのため、純粋に保障だけを目的にするのではなく、貯蓄や投資を目的として購入する人が多い傾向があります。
保険でありながら資産運用も同時に実現できるのが、外貨建て保険のメリットです。
配当金引き出しや契約者貸付が可能な場合も
保険商品には、配当金のある有配当の保険と、配当金のない無配当の保険があります。配当金のある保険には、いくつかの受取方法があります。外貨建て保険でも、有配当の保険で受取方法が「積立」になっている場合、積み立てた配当金の全部、または一部を途中で引き出すことが可能です。
また、契約している生命保険に解約返戻金がある場合、解約返戻金の一定範囲内で、貸し付けを受けられることがあります。これを、契約者貸付といいます。外貨建て保険でも、契約者貸付が可能な場合があります。契約者貸付があると、いざというときも資金を臨機応変に活用できます。
相続税の非課税枠を活用できる
生命保険の死亡保険金は、「みなし相続財産」に該当するため、死亡保険金を受け取ると相続税がかかります。しかし、遺族の生活を守る観点から、生命保険の死亡保険金には非課税枠があります。非課税枠の範囲内であれば、死亡保険金を受け取っても相続税はかかりません。
生命保険の死亡保険金について、相続税の非課税枠は次のように計算します。
500万円×法定相続人
たとえば妻と子2人の合計3人が法定相続人というケースでは、非課税枠は1,500万円です。つまり、死亡保険金が1,500万円以内であれば、死亡保険金に相続税はかかりません。
終身なら支払い後も保障は一生涯続く
外貨建て保険というと、投資目的で購入する人も多いことから、つい貯蓄性に目が向きがちです。しかし、終身保険を選べば、一生涯の保障を受けられることも忘れてはなりません。保険本来の機能である一生涯の死亡保障も、見落としてはならないメリットの1つです。
インフレ対策として効果的
外貨建て保険では、日本円を外貨に換えて保険料を払い込みます。そして、保険金や解約返戻金の受け取りも外貨です。そのため、インフレによって日本円の価値が下がった場合のリスクヘッジになります。
外貨建て保険の4つのデメリットを解説
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外貨建て保険では、保障を受けられることに加え、高利回りで貯蓄や資産運用ができます。また、配当金引き出しや契約者貸付を利用して、いざというときの資金を捻出できるというメリットも。さらに、相続税対策やインフレヘッジにもなります。
一方、外貨建て保険にはデメリットもあります。続いて、外貨建て保険のデメリットを4つ紹介します。
為替リスクで元本割れする可能性がある
外貨建て保険は、為替レートの影響を受けます。そのため、保険料を払い込むタイミングや、保険金や解約返戻金を受け取るタイミングによっては、為替差損が生じてしまうことがあります。このようなリスクを、為替リスクと呼びます。為替リスクによって元本割れしてしまうこともあるため、注意しましょう。
保障設計がしづらい
為替レートの影響を受ける限り、保険金に関しても、いくら受け取れるかはその時になってみないとわかりません。その意味で、保障の設計がしづらいというデメリットもあります。
契約後しばらくは解約返戻金が低い
終身保険や養老保険には貯蓄性があり、中途解約しても、解約返戻金を受け取れる可能性が高いことを説明しました。しかし、いつ解約しても十分な解約返戻金を受け取れるというわけではありません。とくに加入から間もない時期は、支払った保険料に対して、受け取れる解約返戻金が低いケースがあります。
どのくらいの保険料払込期間で解約返戻金が保険料の何割に達するのか、理解した上で外貨建て保険を購入しましょう。
流動性が低い
流動性が低いのもデメリットです。手放したいと思ったからといって、株式のように、すぐに売却することはできません。このような流動性の低さも踏まえて外貨建て保険を購入する必要があります。
「掛け捨て保険+資産運用」という選択肢も検討しよう
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外貨建て保険は、保険と資産運用を一体化した商品です。保障を受けつつ、貯蓄性があり資産運用もできるのが外貨建て保険のメリットです。一方で、一体化していることでかえって保障がみえにくかったり、資産運用でありながら流動性が低かったりと、複雑な設計になっているのも事実です。
そのため、保障は掛金の安い掛け捨て保険でまかない、別途資産運用をするという選択肢もあります。
「保険なら安心できるが、自分で投資商品を選ぶのは負担」という場合や「保障と資産運用を一体で行いたい」という場合は、外貨建て保険を活用しましょう。
一方「投資商品についても勉強し、自分で自分に合う商品を見極めたい」という場合や「保障と資産運用は必ずしも一体でなくてもいい」という場合は、「掛け捨て保険+資産運用」も検討してみてください。
リスク許容度の範囲内で、為替リスクを理解して外貨建て保険の購入を
外貨建て保険には、貯蓄性のある保険商品が多いとはいえ、為替リスクによる元本割れの可能性があります。為替リスクを理解した上で、無理をせず、余裕資金で外貨建て保険を購入することが大切です。あわせて、外貨建て保険にこだわらず、「掛け捨て保険+資産運用」という選択肢も検討しましょう。
執筆者:水瀬理子
ファイナンシャル・プランナー
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個人年金保険・終身保険等の保険(以下「保険」といいます)をお申し込みの際は、次の点にご注意ください。
- 保険は預金ではなく、当行が元本を保証する商品ではありません。
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(2022年3月28日現在)