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保険は掛け捨て型と積立型どっちがいい?自分に向いている保険の選び方

保険は掛け捨て型と積立型どっちがいい?自分に向いている保険の選び方
2021.7.21
「そろそろ保険に入ろうと思うけれど、本当に保険金をもらうかどうかわからないし、掛け捨てはもったいない気がする」みなさん一度は、このように考えたことがあると思います。保険加入を考えるとき、どのような場合に掛け捨て型、もしくは積立型を選べば良いのでしょうか。自分に向いている保険選びのポイントを解説します。

保険の種類について

保険,掛け捨て
(画像提供:REDPIXEL/stock.adobe.com)
一口に「保険の種類」といっても、分類の仕方はいくつかあります。ここでは、人生で起こり得るリスク、つまり保障したい目的別に代表的な保険の種類をご紹介します。

死亡に備える

生命保険の代表ともいえる死亡保障ですが、大きく2つの目的に分けられます。
まず「終身保険」や「養老保険」は死後の整理資金、つまり葬儀費用やお墓の購入費用などの準備に向いています。「終身保険」はその名の通り一生涯の死亡保障ですが、「養老保険」は一定期間の保障となります。
次に、遺族の生活費を保障するのに向いている「定期保険」や「収入保障保険」などがあります。保障金額を大きく設定できるので、子育て世代の夫婦の遺族保障に向いた保険です。一般的には、世帯主の死亡によって収入が無くなり、遺族が経済的に困窮することを防ぐための保障として考えられています。最近では共働き世帯が多く、夫婦両方の死亡保障を考えるケースが増えています。
一方で、夫婦どちらかが専業主婦(夫)の世帯は、専業主婦(夫)の死亡保障が必要ないかといえば、そうとも限りません。専業主婦(夫)である配偶者の死亡によって生活が変化し、世帯主が今までと同じように働けなくなってしまい、収支のバランスが崩れてしまう可能性があります。やはり共働き世帯と同様に、世帯主だけでなく配偶者の保障の必要性を考えてみたほうがよいでしょう。

病気やケガに備える

これはテレビやネットなどの広告で見かけることも多い「医療保険」や「がん保険」などが該当します。病気やケガが原因の入院・所定の手術・通院などに備えます。最近では、生活習慣病の改善や健康促進をサポートするオプションなども増えてきました。

介護に備える

近年注目が高まっているのが「介護保険」です。寝たきりや認知症になって、介護が必要になったときの介護費用に備えます。独立した介護保険だけでなく、医療保険などの特約になっていることも多くあります。

将来必要な資金に備える

将来に備える代表的な保険に「個人年金保険」や「学資保険」があります。保険の機能も備えながら、将来の資金準備ができます。

掛け捨て型保険と積立型保険の違い

保険,掛け捨て
(画像提供:88studio/stock.adobe.com)
保険には目的によって多くの種類がありますが、さらに「掛け捨て型」と「積立型」とに大きく分類されます。それでは掛け捨て型と積立型にはどんな違いがあり、どのようなときにどちらを選べばよいのでしょうか。

掛け捨て型保険の特徴

生命保険は、もともと加入している大勢の人たちが少しずつ公平に保険料を出し合い、その集まったお金で困った人を助けるという相互扶助の精神で助け合う仕組みです。
仮に自分が保険金を受け取ることがなかったとしても、自分が支払った保険料は、病気などで経済的に困ってしまった誰かを助けているのです。
別の言い方をすると、掛け捨て型保険は「病気や死亡が原因の経済的なリスクに備える」という保障のみを購入するものです。つまり保障を購入しているだけなので、満期や中途解約のときに基本的には戻ってくるお金はありません。
・代表的な保険種類と特徴

・定期保険

被保険者(保険の対象者)が死亡したときの遺族の生活費を保障するのが主な目的です。一定期間、保障する金額が同じであり、安い保険料で大きな保障を得られます。

・収入保障保険

被保険者(保険の対象者)が死亡したときの遺族の生活費を保障するのが主な目的です。契約時から満期時まで、だんだん保障する金額が減っていくので、定期保険よりも保険料が安くなります。安い保険料で、ライフステージの実態に合わせながら、大きな保障を得られます。

・医療保険、がん保険

病気やケガでの入院や所定の手術、がんの入院・手術や治療費に備えます。多くが掛け捨て型ですが、積立型の医療保険もあります。保険期間が終身(一生涯)保障するものと、一定期間のみで更新の必要があるものもあります。更新時には保険料が高くなります。

積立型保険の特徴

一方で積立型保険は保険としての保障機能のほかに、一般的にお金を貯める機能が備わっているものです。満期時に満期返戻金を受け取れたり、解約時に解約返戻金を受け取れたりします。また、貸付を受けることもできます。
・代表的な保険種類と特徴

・終身保険

保障は一生涯続き、被保険者が死亡したときや高度障害になった場合に備える保障です。掛け捨て型の定期保険や収入保障保険に比べると保険料が割高なので、大きな保険金額を設定しにくく、遺族の生活費というよりは死後の整理資金(葬儀費用等)を目的とすることが多いです。

途中解約すると解約返戻金を受け取れますが、最近では保険料負担を抑えるため、「低解約返戻金型」の保険が主流になっていて、その場合は保険料の払い込みが終わる前に解約すると、解約返戻金が少なくなるデメリットが生じます。

・養老保険

被保険者が死亡したときに死亡保険金を受け取れ、保険の満期時に生存していた場合には死亡保険金と同額の満期金を受け取れる保険です。万が一の死亡にも備えながら、貯蓄することも大きな目的の1つになります。

・個人年金保険

老後の資金を貯めることが目的ですが、死亡保障などの保険機能が付帯されています。

・学資保険

おもに子どもの学費を貯めることが目的の保険で、保険契約者(保護者など)が万が一死亡した場合に保険料の払い込みを免除する特約が付いている場合もあります。

掛け捨て型保険と積立型保険はどちらを選べばいい?

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(画像提供:shumytskaya/stock.adobe.com)
では実際、掛け捨て型保険と積立型保険のどちらを選べばよいのでしょうか。その判断をするために、それぞれのメリットとデメリットを考えてみましょう。

掛け捨て型保険のメリット

保険料が保障の準備のためだけでよいので、積立型に比べて割安になります。従って、定期保険や収入保障保険などのように、安い保険料で大きな保障を得ることができます。

また、積立金額の損得を気にする必要がないので、保険の見直しがしやすくなります。

掛け捨て型保険のデメリット

保険期間内に万が一の病気や死亡が起こらなかったら、自分が支払った保険料は、他の誰かの役に立ってはいますが、自分には何も返ってきません。それをもったいないと感じる場合があるかもしれません。

積立型保険のメリット

積立型保険はなんといっても、万が一の保障という保険機能を得ながらお金を貯めることができます。
また保険料の支払いが難しくなった場合に自動振替貸付制度を利用することや、一定の割合で契約者貸付を利用することができます。

積立型保険のデメリット

積立型保険の保険料には、将来の契約者の受け取りに備えて運用に回す部分が含まれますので、掛け捨て型保険に比べて割高になります。
加入時から事情が変わって、途中で解約した場合には返戻率が悪くなり、期待している積立金額になっていない可能性があります。

掛け捨て型保険と積立型保険のそれぞれに向いている人

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(画像提供:takasu/stock.adobe.com)
掛け捨て型と積立型の特徴がわかってくると、どんな人がどちらに向いているのかがわかってきます。

掛け捨て型保険に向いている人

掛け捨て型保険に向いているのは、保険料をなるべく安く抑えたい人です。また、貯蓄は銀行預金や運用で行い保険は保障のみを購入したいという人、資産づくりと保障を切り離して考え、ライフスタイルの変化に合わせてフレキシブルに保障を考えたい人は、掛け捨て型保険を選ぶとよいでしょう。

積立型保険に向いている人

積立型保険は、保険料が高いので、現在支払い能力に余裕がある人に向いているといえます。
保険料支払いが高くてもよいので、将来保障だけでなく、積立金の受け取りを希望する人が選ぶとよいでしょう。また保険期間中に病気や介護などが起きなかった場合や死亡しなかった場合に、払った保険料がもったいないと感じ、何かしら受け取るものが欲しいと思う人に向いています。

受取後の状況を考えて保険選びを

ほかの金融商品にはない保険の最大の機能は、負担した保険料が少なくても、加入してすぐから大きな金額の保障を得られることです。まず自分はどんな保障が、いつまで、どれくらい必要なのかを確認してみてください。
たとえ保険料が掛け捨てではなく満期金や生存給付金を受け取れたとしても、保障が切れてしまったり、更新後の保険料が高くなってしまったりしても大丈夫かどうか、受取後の状況をよく考える必要があります。
保険加入するうえで一番大切な保障をどうするかをしっかり考えたうえで、自分は積み立てたお金を受け取りたいのか、それとも保障のみを購入して資産形成は別で行いたいのかを決めるとよいでしょう。

執筆者:細田佳代

ファイナンシャルプランナー、公的保険アドバイザー。

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(2022年3月28日現在)