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投信積立とは?初心者にぴったりのはじめ方と商品選びを詳しく解説

投信積立とは?初心者にぴったりのはじめ方と商品選びを詳しく解説
公開日:2021年5月31日
更新日:2024年1月30日
投資に興味があっても、どのような商品を選べばいいのかわからず、なかなかはじめることができない人も多いでしょう。一般的にはじめやすいと言われる投資の1つに「投信積立」があります。投信積立とはどんなものか、メリットや注意点とあわせて税制優遇制度を活用した初心者にぴったりのはじめ方を解説します。

投資信託の買い方は2種類

投資信託の買い方は2種類
(画像提供:imtmphoto/stock.adobe.com)
投資信託(投信)をはじめとした金融商品の買い方は「一括購入」と「積立購入」の大きく2つに分けられます。

一括購入と積立購入はどちらがいい?

一度にまとまった金額で購入する一括購入と、一定の金額で継続的に購入を続ける積立購入は、どちらもメリットとデメリットがあるので、どちらか一方がよいということはありません。ただし、それぞれの特徴を踏まえると、投資初心者には積立購入のほうがはじめやすいと考えられます。
そこで、この記事では投資の中でも比較的はじめやすい投資信託を積立購入する、「投信積立」について詳しく解説していきます。

投信積立とは

はじめに、投資信託についておさらいしておきましょう。
投資信託(投信)は、個人の投資家から集めた資金を1つにまとめ、投資のプロが運用する金融商品です。それぞれの商品は、国内外の「株式」や「債券」などさまざまな金融商品に分散して投資し、運用の成果を個人投資家に分配する仕組みになっています。
この「投資信託」を毎月1,000円、5,000円、1万円など、一定の金額で積み立てる投資方法を「投信積立」と言います。

投信積立のメリット

投信積立のメリット
(画像提供:SB/stock.adobe.com)
投信積立のメリットには、「積立購入」のメリットと「投資信託」のメリットが揃っています。どんな点があげられるかチェックしてみましょう。

毎月自動で積み立て!手間いらず

投信積立は、最初に投資する商品(ファンド)を決めて、毎月の積立金額を設定すれば自動的に購入されるため、そのあとの購入に関する手続きは必要ありません。
一括購入の場合は、"安いときに買って、高いときに売る"ことで利益を出すことになるため、市場の動向や価格の変動が気になるでしょう。これに対して、投信積立は自分で売買のタイミングを計る必要がないので、「いつ買ったらいいのか、いつ売ったらいいのか」と悩むことなく、投資することができます。

少額からはじめられるので投資初心者にぴったり!

投資には、何十万円ものお金が必要と考えている人も多いでしょう。実際に株式を購入するのには一般的に大きなお金が必要ですし、投資信託を一括購入する場合も利益をあげようとすれば、まとまったお金が必要となるでしょう。
一方で、投信積立は少額からはじめられるのが大きな魅力です。金融機関によって最低投資金額は異なりますが、銀行などの場合は1,000円程度から、ネット証券などでは100円からはじめられるケースもあります。

購入するタイミングを分散してリスクを抑える!

投資信託の値段(基準価額)は、株価のように値動きがあり、安くなったり高くなったりします。購入する口数(購入単位のこと)を決めて買う場合は、この値段が安いときも高いときも当然ながら買う量は同じです。
これに対し、毎月5,000円、1万円など一定の金額を決めて買う場合は、安いときに多く買って、高いときに少なく買うことができ、長く続けるほど購入価格を平準化できます。これはドルコスト平均法といってリスク分散の方法として広く知られており、積み立て方式で投資する大きな特徴です。

投信積立の注意点

投信積立の注意点
(画像提供:kai/stock.adobe.com)
ここまで紹介した以外にも、投信積立のメリットはたくさんありますが、いくつか注意点もあります。

投資信託は手数料がかかる!

まず気をつけたいのが、投資信託は運用のプロに任せることから、その分、さまざまな手数料がかかる点です。おもな手数料として次のようなものがあります。
  • 販売手数料(投資信託を購入するとき)
  • 信託報酬(投資信託を保有している期間)
  • 信託財産留保額(投資信託を換金するとき)
これらの手数料は一律ではなく、商品によって異なります。一方で、販売手数料のかからない「ノーロード」といった商品や、信託報酬が低い商品もあるので、チェックしてみるといいでしょう。投資信託を購入するときには、目論見書などで事前にこれらの手数料を確認することが大切です。

運用結果により価格の変動があり、元本は保証されない

投資信託は運用をプロに任せるといっても、必ず利益が出るというものではなく元本の保証はされません。元本割れするリスクがあることを想定しておく必要があります。

利益に対して、税金がかかる

投信積立をはじめとした投資では、その利益に対して約20%の税金がかかります。投資で利益をあげても、その分を税金で引かれてしまっては結果的に元本程度しか手元に残らない、もしくは元本割れすることも考えられます。
とくに少額から運用する場合、最初は大きな利益を期待できないので注意が必要です。そこで利用したいのが、次の章で紹介する"税制優遇制度"です。

投信積立は、つみたてNISAではじめよう!

投信積立は、つみたてNISAではじめよう!
(画像提供:mayucolor/stock.adobe.com)
投信積立は、投資信託を積立で購入する方法であるのに対して、つみたてNISAは、投資信託を積立で購入する際の税金を優遇する制度です。これは少額からの長期・積立・分散投資を支援するため、2018年にスタートした比較的新しい制度です。
とくに初心者が投信積立をはじめるなら、メリットの多い「つみたてNISA」の制度を活用しない手はありません。ここからは、つみたてNISAの特徴を紹介します。

運用益が非課税

前述の通り、投資で得られる利益には税金がかかりますが「つみたてNISA」を利用することで、一定の条件において最長20年間非課税となります。これは、つみたてNISAの大きな魅力です。

積み立てできる金額は?

投信積立をはじめとした投資は、一般的に金融機関が定めた範囲で好きな金額を投資することが可能です。一方で、つみたてNISAの非課税枠は1年間で40万円と定められていますので、1ヵ月に換算すると上限額は約3万3,000円となります。

対象となる投資信託の種類

つみたてNISAで購入できる投資信託は、一定の商品に限定されています。具体的には、長期の積立・分散投資に適している「公募株式投資信託」と「上場株式投資信託(ETF)」です。選択肢がせまくなるのでは?と考える人もいるかもしれませんが、厳選されているからこそ安心して選ぶことができるとも考えられるでしょう。

積立はいくらからはじめるのがいいか

積立はいくらからはじめるのがいいか
(画像提供:Takahiro/stock.adobe.com)
積み立てる金額は、貯蓄や収入などを踏まえて、余裕資金の中ではじめることが大切です。
また、何のために積み立てるのか目的も考えましょう。子どもの教育資金や老後資金など目的と目標額を決め、積立金額を逆算します。こうすることで、「何のために資産を形成しているかわからない」という状況より、モチベーションが高まるはずです。
もしくは、つみたてNISAの非課税枠に準じて、月に3万3,000円程度を目安に考えるほか、毎月5,000円、1万円など少額からはじめて、慣れてきたら金額を増やしてもいいでしょう。

どんな商品を選ぶといいか

投資信託にはたくさんの種類の商品がある一方で、たとえば「つみたてNISA」の対象となる商品は、大きく「複合資産型」と「株式100%型」の2つに分けることができます。商品を選ぶ場合は、次の通り自分のリスクを踏まえて選ぶとよいでしょう。

できるだけリスクを抑えて運用したい

投資信託は、複数の金融商品に投資することでリスクを分散できる仕組みです。その中でも「複合資産型」は、株式、債券、REIT(リート)などを組み合わせて投資するもので、資産を分散させられることからリスクを抑えられるのが特徴です。
この資産配分については、目論見書などに記されているので確認するようにしましょう。一般的に、株式の割合が小さいほど、リスクを抑えることができます。ただし、リスクを抑えるほどリターンも期待できなくなるという関係(ローリスク・ローリターン)です。

積極的にリターンを狙っていきたい

複合資産型に対して、もう一方の「株式100%型」は大きなリターンを狙うことが可能です。株式の値動きは債券に比べて大きい傾向があり、ほかの商品(債券など)と組み合わせないことで、リスクが高まるのと同時にリターンの期待も高まる(ハイリスク・ハイリターン)というわけです。
株式の中でも、「国内株式<外国株式(先進国)<外国株式(新興国)」の順でリスク(リターン)が大きくなると言われています。なお、株式100%型の場合は同じ投資先(たとえば「国内」など)であれば、商品名が異なっても中身はほとんど同じという傾向にあるので、手数料が低いものを選ぶとよいでしょう。

毎月コツコツ、投信積立をはじめてみよう!

投信積立は株式投資などと比べて、個人投資家の手間がかからず、リスクを抑えながら資産形成ができる投資の1つです。少額から購入できるので、投資初心者でも取り組みやすいでしょう。また、つみたてNISAのように運用益が非課税になる制度もできて、取り組みやすい環境が整ってきています。投資に興味がある人は、まずは投信積立からはじめてみませんか。

執筆者:黒木留美

ファイナンシャル・プランナー

AFP、ファイナンシャルプランニング技能士2級

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