投資における「5つのリスク」を徹底解説!はじめての投資に役立つ基礎知識をおさえよう
- 2020年10月23日
- 2024年9月24日
投資を始めてみたいけれどリスクがあるから不安……。こう思って、一歩を踏み出せていない人は多いのではないでしょうか。重要なことはきちんとリスクを理解した上で、自分が許容できるリスクの範囲内で投資を行うこと。そこで投資におけるリスクにはどんなものがあるのか、「5つのリスク」を解説します。
目次
リスクを知る前に、資産運用について知っておこう
投資におけるリスクを知る前に、資産運用の基本について理解しておきましょう。資産運用は「貯蓄」と「投資」に大別されます。
資産を守る「貯蓄」
貯蓄は「資産を守るためのもの」といった側面が強い資産運用の方法であるといえるでしょう。銀行が破綻するなどの特別なケースを除き、基本的には元本割れのリスクがありません。
ただし貯蓄におけるリターンは多くを期待できないでしょう。とくに日本は超低金利の時代にあるので、金融機関にお金を預けても資産が増えることにはほとんどつながりません。
つまり貯蓄は「ローリスク・ローリターン」の資産運用であるといえます。
資産を増やす「投資」
一方で、投資は「資産を増やすためのもの」といった側面が強くなります。
株式や投資信託など金融商品に投資する場合、元本割れや資産が目減りするリスクがありますが、投資期間が長期になれば、その期間を平均すると金融機関にお金を預けるよりも利回りが高くなることが期待できます。
つまり投資は、貯蓄よりリスクは大きくなりますが、同時に貯蓄より大きなリターンを得られる可能性があるということになります。
そもそも「リスク」って何のこと?
投資は貯蓄よりも大きな「リスク」を抱えることになりますが、そもそもリスクとはどのようなものか、あらためて考えておきましょう。
リスクとは、必ずしも「危険なこと」ではなく、正確には「危険の生じる可能性」をいいます。たとえば、災害のリスクとは「災害に見舞われて危険な状態になる可能性がある」ということを意味しています。
投資におけるリスクは、リターン=資産運用による成果(収益または損失)の“変動幅”をあらわしています。
ハイリスクはリターンの変動幅が“広いこと”で、うまくいけば大きな収益を上げる可能性があるものの、逆に大きな損失を被る可能性もあるということです。
一方で、ローリスクはリターンの変動幅が“狭いこと”ですから、大きな収益は期待できないが、損失が出てもさほど大きくはならないだろうということになります。
重要なのは、そのリスクが現実のものとなった場合に、自身の生活や将来に大きな損失を与えない範囲で投資を行うことです。そのためには、どの程度の変動幅までなら受け入れることができるか、考えておくことが大切です。
投資における5つのリスク
5つのリスク「株価変動リスク」「信用リスク」「流動性リスク」「金利変動リスク」「為替変動リスク」について、それぞれ理解を深めていきましょう。
株価変動リスク
株(株式)の価格が上がり下がりする可能性のこと。株式に投資する場合は、この「株価変動リスク」を常に抱えることになります。
株価は、景気やその企業の業績、国内外の政治情勢などの要因で変動します。株式の売買でキャピタルゲイン(売却益)を得ることを目的としている場合は、こうした要因を分析し、将来的な株価の変動を予測することが重要です。
信用リスク
デフォルト・リスクとも呼ばれ、株式や債券を発行している企業や国が債務不履行に陥る可能性のことを指します。株式投資においては、企業が倒産すれば最悪の場合は元本が戻りません。
株式投資の場合には、なるべく財政難や経営不振などに陥る可能性が低そうな企業に投資することで、「信用リスク」を抑えることができます。
流動性リスク
流動性とは、換金の容易さや市場に出回る数の多さのことなどを指します。流動性が最も高いのは現金です。この現金を金融商品に変えると、(現金のように使いたいときに使える状態ではなくなるため)流動性は低くなります。
現金は手元に置いておけばいつでも使えるので、「流動性リスク」は極めてゼロに近い状態です。金融商品も、すぐに売ることができる商品であれば流動性リスクは決して高くないですが、売りたくても売ることができない金融商品は流動性リスクが高くなります。一般的に、不動産投資は高額商品のため買い手がすぐには見つからず流動性リスクが高めです。
金利変動リスク
債券の市場価格は金利の変動と関係しています。金利が上がれば債券価格は下落し、逆に金利が下がると債券価格は上がります。債券投資においては、金利の変動が債権の市場価格に影響する可能性があり、これを「金利変動リスク」といいます。
為替変動リスク
金融商品そのものの価値が下がらなくても、為替の変動が資産運用に影響する可能性があります。これが「為替変動リスク」です。
例えば、ドル建ての金融商品に投資している場合、ドルベースでその金融商品の価値が変わらなくても、為替相場がドル安に動くと、日本円ベースでみるとその金融商品の価値は下がったことになります。
これらのリスクによるダメージを抑えるためには、どうすればいい?
このように投資には主に5つのリスクがある一方で、「分散投資」を心がけることで、全体としてリターンの変動幅を小さく抑えることが可能です。分散投資には、次の3つが挙げられます。
資産の分散:株式や債券など複数の金融商品を組み合わせて投資すること
地域の分散:複数の国や地域、通貨を組み合わせて投資すること
時間の分散:金融商品の購入時期を分けて投資すること
このように分散した投資を実践できていれば、「ある特定の金融商品が、急激に下落する」「ある国の経済情勢が、極端に悪化する」「マーケット全体で、一時的な値下がりが起きる」といった状況に備えられるので、自分の資産全体に与えるダメージを分散できるというわけです。
正しくリスクを理解して、投資をはじめよう
損失が出るのを恐れるあまり、すべてリスクを小さくすればいいとは限りません。ハイリスク・ハイリターンを期待できる商品と、ローリスク・ローリターンの商品とを組み合わせて運用したり、違う値動きをする商品を組み合わせたりして、結果としてローリスク・ハイリターンを目指すことも可能でしょう。
いずれにせよ、リスク=危険・損失とばかり考えるのではなく“起こりうる可能性”として捉え、備えておくことが肝心です。
執筆者:株式会社ZUU
※記事内の情報は更新時点のものです。最新情報は別途ホームページ等でご確認ください。
- 「Facebook」及びそのロゴマークは、Meta Platforms, Inc.の商標または登録商標です。
- 「X」及びそのロゴマークは、X Corp.の商標または登録商標です。
- 「LINE」及びそのロゴマークは、LINEヤフー株式会社の商標または登録商標です。
- 上記記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品等の勧誘目的で作成したものではありません。商品の購入・申込時にはお客さまご自身でご判断ください。
- 上記記事の情報は、記事の公開日または更新日時点での情報であり、その正確性、完全性、最新性等内容を保証するものではありません。
- 一部、当行にて取り扱いのない商品に関する内容を含みますが、商標登録されている用語については、それぞれの企業等の登録商標として帰属します。
- 上記記事の内容は、予告なしに変更することがあります。
あわせて読みたい
株式会社 三菱UFJ銀行
(2024年9月24日現在)