その自己投資は本当に必要？良い自己投資と悪い自己投資とは？

成長意欲、上昇志向の高い人にとって自己投資は魅惑的な響きを持つ言葉です。自己投資は確かに重要ですが、それ以上に自己投資という言葉の魔力にとらわれ、お金を使いすぎていることも少なくありません。

あらゆる物事の吸収力が高い20代だからこそ、本当に必要な自己投資に時間を割きたいものです。あれもこれもと手を出しすぎるのは、かえって自分自身の成長を妨げます。

また、自己投資にお金を使いすぎてしまい、チャンスが巡ってきたときにお金が足りないのでは目も当てられません。自己投資にかかるお金や時間の使い方にはバランスが大切なのです。

自己投資といってもたくさんの種類があります。まず思い浮かぶのが仕事に関する自己投資でしょう。書籍や教材DVDの購入、セミナーや勉強会への参加、ビジネススクールへの通学、資格取得などです。

仕事という枠組みを超えた習い事も自己投資です。業種や業界を問わず自分自身のスキルとなる英会話やウェブ制作スクール、健康増進のためのスポーツジム通いなどがあります。

人脈作りのために投じる費用も自己投資です。飲み会や異業種交流会、社交パーティへの参加などがあります。

意外かもしれませんが美容にかかる費用も自己投資です。エステやヨガに通うこと、洋服や化粧品を購入することで人生を豊かにしてくれるのであれば、広い意味での自己投資にあたるのです。

旅行や映画、芸術鑑賞なども人生経験を豊富にし、価値観を磨けるため自己投資です。

さて、さまざまなタイプの自己投資を紹介しました。

「洋服を購入することが自己投資になるの？」という意見もあると思いますがそれは目的次第です。洋服ならなんでもいいと購入したものは当然ですが自己投資にはなりません。これは投資ではなく消費です。

しかし、自分自身をきれいに保つことが本業に直結する業界である場合や、美を保つことで自分のやる気スイッチが入りモチベーションアップや人生が豊かになるのであれば、美容にかけるお金も十分に自己投資になります。

良い自己投資の条件は「目的意識があり成果が伴っている」ことです。

目的意識のない自己投資は、たとえば「週末予定がなかったためとりあえず参加したセミナー」「衝動買いした自己啓発本」「セールだから買ってしまったあまり欲しくない洋服」などです。

すべての自己投資は目的意識ありきです。仕事やプライベートを含めて自分の人生を見つめ、どんなことを達成したいのかを考えたとき、自己投資の目的は自然と見えてきます。

成果が伴っていない自己投資は、たとえば「ダイエット目的で通い始めたが効果が実感できないスポーツジムの会費」「気乗りしないが付き合いで行った飲み会」などです。

成果については短期的には見極められない場合もあります。しかし、どこかで線を引く必要はあるでしょう。目的意識を持ち、成果を計測する意識を常に持っておくことが良い自己投資にするポイントです。

目的意識もあり一定の成果も感じられる。それでも良い自己投資か悪い自己投資かの判断に迷うときは、次の3点を参考にしてください。

1つ目は効果の持続性です。モチベーションアップ系のセミナーに参加したけれど、1ヵ月経ったら元通りの状態になってしまったというのでは、そこにお金を投じる意味はあまりないといえるでしょう。他の方法を検討したほうが目的を達成できる可能性があります。

2つ目は費用対効果です。同じ成果でもかかる費用によっては他の方法を検討した方がいい場合もあります。英会話やスポーツジムなど、選択肢が他にもたくさんある場合では、いくつかの選択肢を試してみることも大事です。

3つ目は本当にその自己投資でなければ成果が得られなかったかどうかです。たとえば、資格取得の場合では通信教育で学ぶ、スクールに通うだけでなく、独学で勉強するという方法もあります。美容の場合では月1回エステに通うより、毎日のボディケアを欠かさず行うほうがキレイになることもあります。

迷ったときはこれらを参考にして、自分にとって良い自己投資か悪い自己投資かを見極めてください。世間での評判や周りの口コミに左右されず、あくまで自分にとって良い自己投資なのかという視点で考えることが大切です。

自己投資で学んだことが仕事の成果につながり収入が増え、自己投資でスキルが身につき望む働き方を手に入れることができれば、人生はより豊かになるでしょう。

時間は有限資産ですから、自己投資の目的や成果を明確にして、良い自己投資と悪い自己投資を見極めて、お金や時間を無駄に使うことがないよう注意したいものです。