法人口座の開設は必要？メリットや必要書類とあわせて手続きの流れを解説

会社の起業に伴い、個人の財産と事業用の財産を分けるために法人口座の開設が必要になる可能性もあります。また、法人口座の有無が事業の進行に影響をもたらすケースも考えられます。

本記事では、法人口座を開設するメリットや、必要な手続きについて解説します。

法人口座とは、口座名義人が個人名ではなく会社の商号になっている口座のことです。

法人口座があれば事業専用として利用できるため、資金管理がしやすくなります。取引に利用すれば、取引先の通帳に会社名が記載されるため、自社だけでなく取引先の経理処理もスムーズに進められるでしょう。ここでは、法人口座の概要について見ていきます。

個人口座は、名義が個人名になる点が法人口座と異なります。

事業を進めるために、個人口座を利用しても問題はありません。しかし、個人の財産と会社の財産は分けて管理する必要があります。法人口座の開設はそれぞれの財産を明確に分けられるため、経理処理での混乱を防げます。また、事業に関わる入金や出金だけを管理できるため、資金の動きも把握しやすくなります。

法人口座を開設することで、事業を円滑に進められたり個人財産と分けて管理ができたりするため会計処理がスムーズになり、業務効率化が期待できます。

それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。

法人口座の開設には、金融機関の審査があります。法人口座開設は、個人口座開設よりも審査に時間がかかることが多く、開設まで時間がかかるケースも少なくありません。個人口座の開設時とは審査内容が異なるため、三菱UFJ銀行の場合は約4週間程度要することがあります。

会社と個人の財産を分けて管理できるため、経理処理においてもメリットがあります。個人口座で事業をおこなう場合、個人使用分と会社使用分を分ける作業が発生するため、経理処理に時間がかかります。口座が分かれていれば、個人使用分を分ける時間が省けるため、業務効率化につながります。

法人口座開設には、WEBで申し込みする方法と最寄店で申し込みする方法の2種類があります。最近では三菱UFJ銀行を含め、WEB上で申し込みできる銀行が増えています。

口座申し込みする店舗は、最寄りの店舗となります。

申し込みを行うと、情報の確認に入ります。WEBの場合、スマートフォンやパソコンの端末から必要書類を添付（アップロード）し送信すると情報確認を進める旨のメッセージが表示されます。不足資料や添付漏れなどの不備、WEB面談の実施方法は登録したメールに送信されます。

申請した内容に基づき、法人口座開設の目的や事業内容など詳しく面談で説明します。このとき、事業計画書があれば、より詳細に法人口座の必要性や今後の事業展開について説明できるので準備しておくと安心です。

WEB面談終了後、追加で書類を提出するときはWEB上で提出します。追加が必要ない場合はそのまま結果を待ちます。結果は電話で通知されます。通知後、通帳やカードなどをはじめとした情報の追加入力が必要になります。郵送で取引担当者宛に封書と会社宛に手続き書類が届くので、取引担当者宛に届いた封書に従ってシステムへの入力が必要です。

申込書は、すでにWEB上で入力したものが郵送されてきますので、内容に誤りがないかを確認し、日付、暗証番号を記載後捺印をすれば完了です。

捺印した書類と、履歴事項全部証明書、法人の印鑑証明書の原本を同封し郵送で返送します。印鑑証明書は原本が必要になるため、できれば法人登記と一緒に印鑑登録をしておくと、手続きがスムーズに進みます。また、原本には有効期限がありますので、必ず有効期限内のものを使用しましょう。

書類を返送し、手続きが完了すると会社宛てに通帳やキャッシュカードが郵送され、手続きが完了します。

法人口座開設には、代表者の本人確認書類などが必要になります。ここからは、必要書類と取得方法について見ていきます。

履歴事項全部証明書は、会社の謄本です。個人の場合は戸籍謄本ですが、法人の場合は履歴事項全部証明書になります。法務局へ直接行くか郵送、オンラインで取得可能です。なお、銀行に提出するものは、コピーではなく有効期限内の原本が必要です。

法人口座開設のポイントは、メインバンクとしての利便性があります。また開設までに一定期間を要するため、余裕をもって申し込むことが必要です。

法人口座は会社のメインバンクとして、取引先の入金や経費の支払いに使用する口座となります。そのため、金融機関の選択は重要と言えるでしょう。例えば、会社の近くに店舗がある金融機関を選べば、万が一、窓口で対応して欲しい業務が発生した場合にもスムーズに処理を進められるでしょう。そのため、利便性を考慮し金融機関を選択することも大切です。

 

ほかにも、手数料やインターネットバンキングで利用できるサービスなど考慮すべきポイントがあります。

 

三菱UFJ銀行では、調査レポート・マーケット情報を閲覧できる「MUFG REPORT」や、お客様にあわせて最適なニュースがピックアップされる「Biz NEWS」といった貴重な情報収集ができる法人向けポータルサイト「MUFG Biz」や、スピーディーな銀行取引ができるインターネットバンキング「BizSTATION」をご用意しています。

金融機関によって異なりますが、法人口座開設には一定の時間を要します。そのため、余裕をもって申し込むことが大切です。三菱UFJ銀行の場合は、約4週間程度要する場合もあるため、早めにお申し込みいただくと安心です。

 

法人口座お申込にあたっての確認事項

法人口座開設とは、会社の名前で事業用の銀行口座を開設することです。特にメインバンクとして使う際、どこの銀行で法人口座を開設するかは、利便性を含め、総合的に検討することが大切です。法人口座開設には、事業を円滑に進めやすくなるメリットがあり、個人の財産と法人の財産を明確にわけて管理ができるため、経理処理においてもスムーズに進められます。