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外国送金のISO20022移行について(送金依頼方法の変更)

外国送金では、1970年代から銀行間での情報のやり取りをMT(メッセージタイプ)と呼ばれるフォーマットで行ってきました。2023年3月から2025年11月にかけて、コンピュータシステムとの親和性が高いフォーマットへ移行しました。

外国送金のISO20022移行とは

外国送金の仕組み

お客さまからの外国送金のご依頼は、Swift(国際銀行間通信協会)によるグローバルネットワークを介して決済されています。
「外国送金」と聞くと、資金が国境を越えて送られるイメージをされるかもしれませんが、実際は銀行同士で「送金指図」=「〇〇さんの口座XXXXXXにUSD XXX.XXを入金してください」という情報により実行されています。送金指図はSwiftを介して行い、資金決済は銀行間の取り決めに基づいて行われます。各国の決済制度が使われる場合もあります。
お取引のイメージ
お取引のイメージ

送金依頼フォーマットの変更

送金指図のフォーマットは、1970年代から利用され通信容量にも制限がありました。送金人から取引銀行への送金依頼、受取人への入金通知に銀行の個別フォーマットが使われることもあり、昨今の国際的なアンチマネーローンダリング規制強化の高まりや、データビジネスへの活用、事務処理の効率化が困難でした。こうした外国送金の課題に対応するため、Swiftは2023年3月から2025年11月にかけて、ISO20022という国際標準規格に準拠した送金フォーマットへ移行しました。
これまで
これまで
移行後
移行後

ISO20022とは?

ISO20022は金融通信メッセージフォーマットの国際標準規格で、Swiftや世界各国の国内決済において採用されています。
ISO20022は、外国送金を依頼するお客さまから銀行への送金指図に始まり、送金銀行・中継銀行・受取銀行、さらには受取人に至るまでの情報受け渡しにおいて、データフォーマットの共通化・標準化を目指す国際規格です。資金決済に必要な情報だけでなく、お客さまの取引に関わる豊富な情報を、システム処理に適した形で送受信することが可能です。

ISO20022メッセージフォーマットの例(MTフォーマットとの違い)

従来の規格であるMTは40年以上も前に生まれたもので、アナログな仕組みになっていました。例えば、フィールドと呼ばれる入力欄には、複数の情報を一括入力することを求めており、アンチマネーローンダリングのスクリーニングを困難にしていました。
例えば下図のように、MTフォーマットにおける送金受取人情報は、「59」という一つのフィールドに受取人名・住所・都市名・国名の多数の情報が入力されます。
これに対し、ISO20022メッセージフォーマットは、XMLというコンピュータ言語に準拠したフォーマットであり、多くのシステムやソフトウェアでの活用において高い柔軟性を持つ仕組みになっています。なお、ISO20022フォーマットはMXフォーマットとも呼ばれます。
<ご参考>XMLは「Extensible Markup Language」の略で、日本語では「拡張可能なマークアップ言語」と訳されます。
~XMLの特徴~
  • XMLでは、<〇〇>と</〇〇>のようにタグと呼ばれる記号で文字を囲むことで、データの内容を明確に記載することが可能。
  • 拡張性が高く、多くのコンピュータシステムへの取込・応用が可能。

従来の規格

ISO20022規格

MTフォーマットからISO20022フォーマット

従来の規格

MTフォーマット

ISO20022規格

ISO20022ファーマット

Swift及び当行(本邦)における移行のスケジュール及びお客さまへの影響

Swiftは2025年11月にMTフォーマットを廃止しており、当行でも仕向送金はMTフォーマットの受付を終了しました。送金依頼のフォーマット変更にご対応いただきありがとうございました。
被仕向送金では、2026年12月までの間、ISO20022フォーマットで到着した外国送金をSwiftの定める変換ルールに則って当行内でMTフォーマットに変換したうえで従来通り、お客さまの口座へ入金しています。ISO20022フォーマットで受信するRemittance Information(送金情報)等、一部項目で情報量が増加した場合、全ての情報を従来のレポート・到着案内明細には表示しきれない可能性があります。

SwiftによるISO20022移行が目指す姿

決済処理の迅速化・高度化
送金で必要なデータがISO20022フォーマットに統一されることで、送金処理の迅速化が期待される住所情報における国や都市の情報を明確化することで、コンプライアンス対応が向上

情報の高度化
拡張性が高く、コンピュータシステムで広く活用が可能なデータフォーマット
従来のフォーマットと比べてデジタル化に対応しやすく、送金データ取込後の消込などの自動化が可能に

ビジネスへの活用
新しいデータ項目の設定や、送金情報詳細といった多くの情報を送金依頼と同時に送信することができる
今後はより高度な次元で標準化を求める動きが加速し、情報活用や各種サービスの高度化にも繋がっていく可能性があります。
(2026年2月9日時点)

よくあるご質問

ISO20022全般

Q1.
ISOとは何ですか?
A1.
ISOとは国際標準化機構(International Organization for Standardization)の略称です。 各国の代表的標準化機関からなる国際標準化機関で、各産業分野に関する国際規格の作成を行っています。

Q2.
ISO20022移行の対象取引範囲を教えてください。
A2.
2023年3月から2025年11月にかけて移行した主なスコープは、顧客送金(MT100番台)、銀行間送金(MT200番台)、資金管理(MT900番台)です。

Q3.
三菱UFJ以外の銀行も、新しいISO20022フォーマットを利用するのでしょうか?
A3.
はい。Swiftネットワークで使用されていたMTフォーマットは2025年11月に廃止されました。銀行間で使用するデータフォーマットはISO20022フォーマットに統一され、当行以外の銀行でも同フォーマットを利用しています。

Q4.
Swiftネットワークの外国送金以外でも、ISO20022フォーマットの利用が進んでいるのでしょうか。
A4.
はい。ISO20022移行は、各国地場決済制度を含んだ潮流です。決済制度とは、たとえば日本国内で円の振込を行う際、全国銀行協会が運営する「全銀システム」を介して決済される仕組みをさします。なお、日本は振込と外国送金で異なる決済制度が運用されており、2025年11月に円建外国送金制度(外国為替円決済システム)のみ移行しました。
海外では、2023年3月に欧州ユーロ決済制度(Target2・EURO1)、2023年6月には英国ポンド決済制度(CHAPS)、2024年1月には香港、2024年4月には米国ドル決済制度(CHIPS)、2025年7月に米国ドル決済制度(Fedwire)が移行しました。

被仕向送金

Q1.
被仕向送金の取扱いについて教えてください。
A1.
ISO20022フォーマットで当行が受信した被仕向送金は、当行でISO20022フォーマットをMTフォーマットに読み替えて、お客さまのお口座への入金を手続いたします。
なお、この手続は上述の「Swift及び当行(本邦)における移行のスケジュール及びお客さまへの影響」に記載の通り、2026年12月まで継続いたします。

Q2.
「全ての項目を従来のレポート・到着案内明細には表示しきれない可能性があります」とのことですが、具体的には、どのような場合に影響をうけるのでしょうか?
A2.
2026年12月までは、ISO20022フォーマットで到着した外国送金を当行内でMTフォーマットに変換します。MTフォーマットで各項目毎に定められた文字数の上限値を超過した場合に、当行からのレポート・到着案内明細に表示されるメッセージは原データの一部しか表示されません。但し、Swiftが定める変換ルールに則った対応を行いますので、影響は限定的であると想定されます。