[ ここから本文です ]

高校無償化とは?2025年からの所得制限撤廃や申請方法をわかりやすく解説

高校無償化とは?2025年からの所得制限撤廃や申請方法をわかりやすく解説
  • 2026年1月27日

  • この記事はこんな方におススメ!
  • 高校無償化について知りたい方
  • 高校無償化の対象か気になる方

高校無償化は、高校に通う生徒の授業料を国が支援する制度で、従来あった世帯の所得制限が2025年度から2026年度にかけて撤廃される予定です。
この記事では高校無償化の内容や対象者、申請方法などについて、くわしく解説します。

目次

高校無償化とは

最初に、高校無償化がどのような制度かを見ていきましょう。

高校無償化とは?いつから始まった?

高校無償化とは、一定の要件を満たす高校生に対して、授業料に充てる支援金を給付する制度です。正式名称は「高等学校等就学支援金制度」で、2010年4月に文部科学省によって施行されました。
2014年度には、所得制限(世帯年収の目安約910万円未満)が導入されました。その後、2020年度には私立高校の実質無償化が実現し、段階的に拡充されています。
さらに2025年度には、物価高騰対策の観点から、年収約910万円以上の世帯も含めた高校生も給付を受けられる「高校生等臨時支援金」が新たに設けられました(2025年度限り)。2026年度からは公立・私立を問わず就学支援金の所得制限の撤廃や、私立高校等の加算額の引き上げも検討されています。
高校無償化のイメージ

高校無償化の目的

高校無償化の目的は、教育における経済的な格差の解消です。家庭の教育費の負担を軽減し、経済的な理由で高校への進学を諦める子どもをなくすことを目指しています。

高校無償化の対象者

高校無償化の対象者は、国公立・私立を問わず、以下のような学校に在籍している生徒です。ただし、一定の基準を超える収入がある世帯の生徒や、専攻科・別科の生徒、科目履修生、聴講生などは対象外です。

  • 国公私立の高等学校(全日制、定時制、通信制)
  • 中等教育学校後期課程
  • 特別支援学校の高等部
  • 高等専門学校(1~3学年)
  • 専修学校(高等課程)
  • 専修学校の一般課程や各種学校のうち国家資格者養成課程に指定されている学校
  • 各種学校のうち一定の要件を満たす外国人学校(告示で指定)

  • 文部科学省「高等学校等就学支援金制度に関するQ&A」
    https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/mushouka/1342600.htm#q3

高校無償化の所得制限撤廃はいつから?

高校無償化における所得制限の撤廃は、2026年度に向けて段階的に実施されています。所得制限がどのように変わり、いつから全世帯が対象になるのかを解説します。

2024年度までは所得制限あり

高等学校等就学支援金制度は、2024年度までは世帯年収の所得制限がありました。国公立高校に通う生徒の場合、世帯年収が約910万円未満であれば、年額11万8,800円(公立高校の授業料相当額)を上限に支給されました。さらに、私立高校に通う生徒の場合、世帯年収が約590万円未満であれば、年額39万6,000円(就学支援金の基準額+私立加算分)を上限に支給されていました。
しかし、世帯年収が約910万円以上の世帯の生徒に対しては、国公立・私立ともに支給されませんでした。

2025年度は高校生等臨時支援金により実質所得制限なし

2025年度は、既存の高等学校等就学支援金と、年収約910万円以上世帯を対象とした「高校生等臨時支援金」が併存するため、高校の種類や世帯収入に関係なく、国公私立共通の基準額である年間最大11万8,800円が支給されます。よって、実質所得制限なしで、すべての高校生が基準額の支援金を受けられます。
なお、私立高校を対象とした加算(最大39万6,000円)については、世帯年収約590万円未満の世帯のみが対象です。

2026年度からは私立高校の支給上限額を引き上げ予定

2026年度以降の高校無償化については、所得制限の撤廃や私立高校への加算額の上限引き上げ(45万7,000円まで)が予定されています。2025年12月時点ではまだ最終決定していないものの、制度の拡充により、より多くの家庭で支援を受けられる見込みです。
高等学校等就学支援金制度の変化の流れ
  • 文部科学省「高等学校等就学支援金等」
    https://www.mext.go.jp/content/20251226-mxt_shuukyo03-100002595_0002.pdf

東京都や大阪府では独自の制度が適用されている

国の制度とは別に、独自の授業料支援制度を設けている自治体もあります。東京都では、2024年度から所得制限を撤廃し、国と都の助成を合わせて私立高校の平均授業料(48万4,000円)を上限に支援しています。
また、大阪府は2024年度から段階的に高校3年生から無償化を開始しており、2026年度には全学年に拡大し、国の就学支援金と府独自の補助を合わせて年間最大63万円まで授業料を支援する方針です。所得制限についても、段階的に緩和・撤廃される方向が示されています。
\お金をためる・ふやすには?/

高校無償化の申請方法

高校無償化の申請方法
高校無償化の適用を受けるには、どのような手続きが必要でしょうか。ここでは、申請手続きの方法を解説します。

「高等学校等就学支援金制度」の適用を受けるには申請が必要

高校無償化制度(高等学校等就学支援金制度)の支援金は、直接保護者や生徒の口座に支払われるのではなく、国から学校に支給され授業料に充当されるという特徴があります。また、支援金は自動的には支給されず、利用するには申請手続きが必要です。
高等学校等就学支援金の申請は原則として入学時の4月に学校の案内に従い、手続きします。「高等学校等就学支援金オンライン申請システム(e-Shien)」を利用したオンラインによる申請が可能ですが、対応していない学校もあり、その場合は書面による手続きとなります。

申請のタイミング

高等学校等就学支援金は2025年度時点では、入学時だけでなく、在学中も毎年申請が必要です。在校生には、毎年7月頃までに学校から継続申請の案内があります。入学時と同様に、オンライン申請システム(e-Shien)または書面にて申請します。

申請時に必要なもの

高等学校等就学支援金をオンラインで申請する際には、学校から配布されるログイン用のID・パスワードが必要です。書面による申請の場合、受給資格認定申請書(学校を通じて配布)と、マイナンバーが確認できる書類の写しなどを提出します。必要書類や提出期限は、学校や都道府県によって異なるため、必ず学校からの案内を確認しましょう。

高校無償化に関する注意点

高校無償化は家計の負担を大きく軽減する支援策ですが、事前に確認しておいたほうが良いポイントもあります。ここでは、注意すべき点を解説します。

授業料以外の費用は保護者が支払う必要がある

高校無償化(高等学校等就学支援金制度)は、高校の「授業料」を支援する制度です。そのため、この支援を受けた場合での授業料以外の費用は、これまでどおり保護者が負担となります。最近では学校で必須とされるタブレット端末の購入費用などで、まとまった出費が必要になるケースもあります。
授業料以外に必要となる、主な費用は以下のとおりです。

  • 入学金
  • 修学旅行費
  • 学校納付金(校外学習費、家庭科実習費など)
  • 図書・学用品・実習材料費
  • 教科外活動費(クラブ活動費・行事費など)
  • 通学関係費(バス代、電車代など)

  • 文部科学省「2調査結果の概要」
    https://www.mext.go.jp/content/20241225-mxt_chousa01_000039333_3.pdf

授業料以外の助成を受けられる場合もある

高校無償化制度とは別に、授業料以外の教育費負担を軽減するための制度として「高校生等奨学給付金」があります。生活保護世帯や住民税の所得割が非課税の世帯が対象となります。教科書費・教材費・学用品費・部活動費といった授業料以外の幅広い費用に利用でき、返還不要です。なお、高校無償化制度(高等学校等就学支援金制度)と併用が可能です。
給付額は世帯の状況や学校の種類によって異なりますが、たとえば、生活保護受給世帯で公立高校に通う場合は、年額3万2,300円(2025年度)が支給されます。ただし、都道府県によって異なるため、くわしくはお住まいの都道府県の窓口で確認してください。
高校生等奨学給付金 給付額(令和7年度)
  • 文部科学省「奨学のための給付金高校生等奨学給付金」
    https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/mushouka/1344089.htm

手続きができていないと支援を受けられなくなる

前述のとおり、高校無償化制度による支援は、自動で開始されるわけではありません。支援を受けるためには、必ず事前に申請手続きが必要です。手続きを怠ってしまうと、たとえ所得要件を満たしていても支援金を受け取れなくなるため、十分注意しましょう。
特に、書類の不備があったり、提出期限に遅れたりすると、支援の開始時期が遅れる原因になります。高校への入学時や在学中の継続手続き時には、学校からの案内を受け取り次第、なるべく早く準備を進めるようにしましょう。

場合によっては授業料を一時的に自己負担する必要がある

高校無償化の制度を利用しても、授業料を一時的に自己負担するケースがある点にも注意が必要です。多くの私立高校では入学手続き時や入学直後に、数ヵ月分や1年分の授業料を一旦納入する仕組みを採用しています。
しかし、支援金の申請が受理され、実際に支給が始まるのは入学後になります。そのため、支援金が学校に支払われるタイミングによっては、授業料の納入期限に間に合わない場合があります。この点も考慮して資金計画を立てておきましょう。ただし学校によっては納入期限に猶予を設けてもらえる場合もありますので、学校に相談してみるのもおススメです。
高等学校等就学支援金 申請手続きの流れ

まとめ

従来は所得制限のあった高校無償化(高等学校等就学支援金制度)は、2025年度から2026年度にかけて所得制限が段階的に撤廃され、支援の対象者が広がります。支援を受けるには毎年度の申請が必要であり、無償化の対象は授業料に限られ、それ以外の費用は引き続き保護者の負担となります。
高校無償化をきっかけに世帯の教育費全体を見直し、授業料以外の費用や大学進学後の負担も踏まえた、より希望に沿う高校選びと将来設計を考えてみてはいかがでしょうか。
\資産運用の必要性とは?/
執筆者:松田 聡子(まつだ さとこ)
執筆者保有資格:日本ファイナンシャル・プランナーズ協会認定 CFP®認定者、DCアドバイザー、二種外務員資格
※記事内の情報は更新時点のものです。最新情報は別途ホームページ等でご確認ください。
この記事をシェアする
  1. 「Facebook」及びそのロゴマークは、Meta Platforms, Inc.の商標または登録商標です。
  2. 「X」及びそのロゴマークは、X Corp.の商標または登録商標です。
  3. 「LINE」及びそのロゴマークは、LINEヤフー株式会社の商標または登録商標です。
  • 上記記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品等の勧誘目的で作成したものではありません。商品の購入・申込時にはお客さまご自身でご判断ください。
  • 上記記事の情報は、記事の公開日または更新日時点での情報であり、その正確性、完全性、最新性等内容を保証するものではありません。
  • 一部、当行にて取り扱いのない商品に関する内容を含みますが、商標登録されている用語については、それぞれの企業等の登録商標として帰属します。
  • 上記記事の内容は、予告なしに変更することがあります。

あわせて読みたい

人気記事ランキング

株式会社 三菱UFJ銀行
(2026年1月27日現在)