円高・円安とは?どっちがいい?メリット・デメリットや覚え方をわかりやすく解説!
- 2026年5月28日
-
この記事はこんな方におススメ!
-
ニュースでよく聞く「円高」「円安」の意味を正しく理解したい方
-
為替の動きが日々の生活や物価にどう影響するのか知りたい方
「円高」や「円安」という言葉について、何となく意味はわかっていても、「具体的にはどんな状況のこと?」「結局、円高と円安はどちらが良いの?」と、はっきり説明できる人は意外と少ないかもしれません。
実はこの2つの言葉、私たちの生活に関わる、とても身近で大切なテーマです。この記事では、言葉の意味が曖昧な方もイメージしやすいように、円高・円安の基本からわかりやすく解説します。
目次
円高・円安とは?
テレビのニュースで「本日の東京外国為替市場の円相場は…」というフレーズを耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
この「為替相場」の動きは、実は私たちの暮らしに大きな影響を与える要因であるため、日々のニュースで取り上げられています。
この「為替相場」の動きは、実は私たちの暮らしに大きな影響を与える要因であるため、日々のニュースで取り上げられています。
では、その為替市場では一体どのような取引が行われているのでしょうか。そして、なぜ「円高」になったり「円安」になったりするのでしょうか。
その仕組みについて学んでいきましょう。
その仕組みについて学んでいきましょう。
世界の通貨の交換比率は一定ではない
日本に住む私たちは、「日本円」を法定通貨として使用しています。しかし、海外とお金のやり取りが発生する場面では、日本円のままでは支払いができません。そのため、日本円を「外貨」に交換する必要があります。そのときに使われるのが為替市場での「交換比率」です。
たとえば、「日本円から米ドルへ交換する」というときは、「1米ドル = 〇〇円」という交換比率が決まっており、これを「為替相場」や「為替レート」と呼びます。
では、この為替レートはどのように決まるのでしょうか。実はとてもシンプルで、「通貨を買いたい人(需要)」と「通貨を売りたい人(供給)」のバランスによって決められており、そのバランスが変わることによって為替相場が影響を受けて動く仕組みです。
「円高」とは?
円高とは、ほかの通貨に対する日本円の相対的な価値が高まることです。
わかりやすく、日本円と米ドルで考えてみましょう。
わかりやすく、日本円と米ドルで考えてみましょう。
「1米ドル = 100円」の水準のときに、日本円の需要が増加すると「米ドルを売って日本円を買う」という動きが強まります。
これにより日本円の価値が高くなることで為替相場が変動し、「1米ドル = 90円」や「1米ドル = 80円」へと推移することを「円高へ進行」するといいます。
「円安」とは?
反対に、円安とはほかの通貨に対する日本円の相対的な価値が低くなることです。
これも日本円と米ドルを例に考えてみましょう。
これも日本円と米ドルを例に考えてみましょう。
「1米ドル = 100円」の水準のときに、「米ドルを買いたい」という人の需要が増加すると、「日本円を売って米ドルを買う」という動きが強まります。
これにより米ドルの価値が高くなることで為替相場が変動し、「1米ドル = 110円」や「1米ドル = 120円」へ推移することを「円安へ進行する」といいます。
\もっと知りたい方はこちら!/
「ドル高」「ドル安」も考え方は同じ
為替相場の状況を表すときに、「ドル高」や「ドル安」といった言葉を使うことがあります。たとえば、ドル高は「ドルの相対的な価値が高まること」を指しており、円高と考え方は同じです。
また、為替相場は2つの通貨間の需給のバランスによって決められますので、「円高 = ドル安」、「円安 = ドル高」と必ず相反する動きとなります。
円高・円安のわかりやすい覚え方
円高・円安という言葉について考えるとき、「2つの意味を混同してしまう」、「なかなか意味を覚えられない」という人も少なくありません。
たとえば、為替レートが「1米ドル=100円」から「1米ドル=80円」に変わった場合を見てみましょう。数字だけを見ると、日本円が減っているため、「円の価値も下がっているのでは?」と疑問に感じる人も多いでしょう。しかし、これは実は「円高」の状態です。
円高・円安の言葉の意味を覚える時は、「相手の通貨(ここでは米ドル)から見た日本円の価値を表している」と考えるとわかりやすくなります。
先ほどの例では、1米ドルを両替して100円を受け取る状況から、80円を受け取る状況へと変化しています。同じ1米ドルでも、得られる日本円の金額が減っているため、「米ドルから見て日本円の価値が高まっている = 円高」ということになります。
反対に、円安も同じで、1米ドル = 100円から1米ドル = 120円へと推移することは、一見すると数字がふえているため、「円安」という言葉とは結び付かないように感じられます。しかし、米ドル側から見ると、1米ドルで100円を得ていた状況から120円へと変化しているため、「円の価値が安くなっている = 円安」ということになります。
このように、「相手通貨の視点」で考えることが、円高・円安を理解するうえでの重要なポイントとなります。
円高・円安のメリット・デメリット
為替相場は、実は私たちの身近な暮らしにも大きく関わっています。日用品や食品の価格、さらには電気やガスといった光熱費などにも影響を与えるため、円高・円安は決して遠い世界の話ではありません。
また「円高のほうが良い」「円安のほうが良い」と一概に言い切ることはできず、それぞれにメリット・デメリットがあります。
円高のメリット・デメリット
円高では、円の価値が高まり他の通貨の価値が安くなることから、海外のモノを安く購入できるメリットがあります。たとえば、100米ドルのバッグを購入するときに、1米ドル = 100円から80円へと推移すると、以前は1万円だったバッグが8,000円で購入できるようになります。
外貨も安く調達できるため、海外旅行や海外留学へ行きやすくなるのも大きな利点です。
また、経済全体で考えると、輸入にかかるコストが安くなるため、輸入企業の利益がふえる傾向にあります。
その一方で、外貨建ての資産を持っている場合は、円に換算した際の価値が目減りしてしまう点に注意が必要です。加えて、輸出企業にとっては円建てでの売り上げが減少してしまうため、企業業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
円安のメリット・デメリット
円安では円の価値が下がり他の通貨の価値が高まるため、すでに保有している外貨建て資産の価値が上がるメリットがあります。たとえば、1万米ドルの外貨預金を日本円へ換えるとき、1ドル = 100円のときは100万円ですが、1ドル = 120円の場合は120万円へと受け取る金額が増加します。
このように、円安へ進行したときに日本円へ換えることで為替が変動した分の利益(為替差益)を得られる可能性があります。
また、輸出企業にとっては円建てでの売り上げがふえるため、利益が増加しやすいのも大きな特徴です。
ただし、円安になると輸入にかかるコストが高くなることから、海外からの輸入商品の値段が上がる傾向にあります。たとえば、ほとんどを輸入に頼っている原油などの資源の価格も高くなるため、電気代やガス代・ガソリン代なども高騰しやすくなります。
加えて、輸入企業にとっても商品を仕入れるコストが高くなることから、利益が減少する大きな要因のひとつとなります。
円高のときにするといいこと
為替相場が円高に推移しているときは、次のような取り組みが有効といえます。
- 高価な輸入品を購入する
- 海外旅行や海外留学を計画する
- 円高の恩恵を受けやすい企業へ投資する
- 外貨建て資産を購入する
それぞれくわしく紹介していきましょう。
高価な輸入品を購入する
海外の商品が安く買えることから、高価な輸入品を購入するにも良いタイミングです。たとえば、1,000米ドルの商品を購入するとき、1米ドル = 100円のときは10万円が必要ですが、1米ドル = 95円になると95,000円で購入することができます。
「欲しいけど値段がネックになっている」という海外商品がある場合は、円高を機に購入を検討してみると良いかもしれません。
海外旅行や海外留学を計画する
海外への渡航費用を安く抑えやすい円高の環境下では、海外旅行や海外留学の計画を立てるのもひとつの方法です。円高へ進行しているときは外貨を安く調達できるため、より費用を抑えられるメリットがあります。
円高の恩恵を受けやすい企業へ投資する
日本円の価値が高くなる円高では、海外からモノを輸入する企業の業績が上がりやすくなります。そのため、円高の恩恵を受けやすい企業へ投資をするのも良いでしょう。
また、海外旅行の需要もふえることから、輸入企業だけでなく旅行業界や航空業界へ投資することも選択肢のひとつです。
ただし、必ずしも「円高 = 輸入企業が儲かる」というわけではありません。将来的に、円安へ転じて利益が減少してしまうことも考えられるでしょう。
株式投資に取り組む際は、きちんと企業分析を行い、リスクを理解したうえで資金を投じることが大切です。
外貨建て資産を購入する
将来の為替変動にそなえる方法のひとつとして、今のうちから外貨建て資産を購入しておくことも有効です。
為替市場は常に変動しており、需要と供給の変化によって円高へ動いたり、円安へ動いたりを繰り返しています。つまり、円高が進行している場合であっても、今後同じような状況が継続するわけではありません。
こうした点を踏まえると、円高のときは比較的少ない円で外貨を購入できるため、将来円安へと転じた場合(=円の価値が下がった場合)にそなえて、今のうちから外貨建て資産を購入しておくこともひとつの選択肢といえるでしょう。
\もっと知りたい方はこちら!/
円安のときにするといいこと
一方、為替相場が円安へ推移しているときは、次のような取り組みが有効です。
- 国内旅行を楽しむ
- 外貨建て資産を売却する
- 輸出関連企業へ投資する
- 国内産の商品を中心に購入する
- 節約や家計の見直しを行う
それぞれくわしく紹介していきましょう。
国内旅行を楽しむ
海外旅行のコストがかさんでしまう円安の環境下では、「なかなか海外旅行へ行くのが難しい」、「どこか旅行へ行きたいけど、海外は費用面のハードルが高い」ということも珍しくありません。このような状況下では、費用を抑えやすい国内旅行を楽しむと良いでしょう。
当然のことですが、国内旅行であれば外貨への両替の必要がなく、為替の変動による影響を考慮する必要がありません。
また、これまで訪れたことのない土地や観光名所をたずねることで、知らなかった日本の魅力にあらためて気付くことができるのも大きなメリットです。
外貨建て資産を売却する
円安の状況では外貨建て資産の価値が円換算で高くなるため、売却することで為替差益を実現し、利益を得られる可能性があります。
さらに、売却で得た資金を円建ての資産や他の投資機会に再投資することで、ポートフォリオのバランスを整え、リスクを分散することができます。これにより、資産の安定性を高めるだけでなく、新たな投資先での成長の機会を捉えることができます。
市場の変動にそなえるためにも、円安時に外貨建て資産を売却することは有効な手段となり、資産運用の柔軟性を高めることが期待できるでしょう。
輸出関連企業へ投資する
円安が進行しているときは、その恩恵を受けやすい企業へ投資することも考えてみましょう。たとえば、海外へモノを輸出する企業では、円建てでの売り上げが増加することから、業績が上向く期待があります。
ただし、前述のとおり、市場は常に変動しており、今後も同じような状況が続くとは限りません。「円安だから輸出企業に投資する」と安易に判断するのではなく、企業の強みや財務状況、今後の見通しなどをきちんと分析したうえで投資するようにしましょう。
国内産の商品を中心に購入する
海外からの仕入れコストが増加する円安では、輸入商品の価格が上がってしまうデメリットがあります。そのため、同じ商品を購入する場合であっても、「気付いたら値段が高くなっている」ということも少なくありません。
家計の支出をより抑えるためには、為替の影響を受けにくい国内産の商品を中心に購入するのも良いでしょう。
節約や家計の見直しを行う
円安が進行すると、食費や日用品の値段が上がったり、電気代やガス代などの固定費が増加したりするなど、私たちの生活の負担も大きくなります。健全な家計を保つためには、「削減できる支出はないか」、「無駄遣いしていることはないか」など毎月の家計を見直し、節約に取り組むことも大切です。
最近では、手軽に家計管理ができるアプリなどもありますので、そうしたものを活用してみるのも良いでしょう。
まとめ
為替相場は、私たちの生活に大きな影響を与える要因のひとつです。円高・円安のどちらか一方がいいということではなく、それぞれに良い影響・悪い影響があります。大切な自分の資産をまもるためには、為替の動きによるリスクを理解し、ご自身の生活や資産がどのような影響を受けるか把握しておくことが大切です。
執筆者:椿 慧理(つばき えり)
執筆者保有資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士、1種外務員資格、内部管理責任者
執筆者保有資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士、1種外務員資格、内部管理責任者
※記事内の情報は更新時点のものです。最新情報は別途ホームページ等でご確認ください。
三菱UFJ銀行で外貨預金を始める方法
インターネットバンキングからお取引いただくと為替手数料がおトク!
- 「Facebook」及びそのロゴマークは、Meta Platforms, Inc.の商標または登録商標です。
- 「X」及びそのロゴマークは、X Corp.の商標または登録商標です。
- 「LINE」及びそのロゴマークは、LINEヤフー株式会社の商標または登録商標です。
- 上記記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品等の勧誘目的で作成したものではありません。商品の購入・申込時にはお客さまご自身でご判断ください。
- 上記記事の情報は、記事の公開日または更新日時点での情報であり、その正確性、完全性、最新性等内容を保証するものではありません。
- 一部、当行にて取り扱いのない商品に関する内容を含みますが、商標登録されている用語については、それぞれの企業等の登録商標として帰属します。
- 上記記事の内容は、予告なしに変更することがあります。
あわせて読みたい
外貨預金をお申し込みの際は、次の点にご注意ください。
- 外貨預金は預金保険制度の対象ではありません。
- 為替相場の変動により、円貨を外貨にする際(預入時)の為替相場に比べ、外貨を円貨にする際(引出時)の相場が円高になると引出円貨額が預入円貨額を下回る場合があります。
- 円貨を外貨にする際および外貨を円貨にする際に手数料がかかるため、為替相場に変動がない場合でも、引出円貨額が預入円貨額を下回る場合があります。
- 新興国通貨は先進国通貨に比べて大きなリスク(カントリーリスク等)があります。流動性や市場機能の低下、および大幅な為替変動により、場合によってはお取引を即時停止することがあります。
- お申込前に必ず最新の契約締結前交付書面・説明書をご確認ください。
株式会社 三菱UFJ銀行
(2026年5月28日現在)
(2026年5月28日現在)