生成AIが変える産業と社会　人と技術はどう共生していくべきか

ビジネスの現場では「いかにうまく仕事にAIを取り入れるか」などと模索が続いています。これからの時代、人と技術はどう共生していくべきか。長年AI研究に従事してきた、三菱ＵＦＪリサーチ＆コンサルティング株式会社ココロミルラボ室長の梅木秀雄氏に、その展望などを伺いました。

ChatGPTなどが普及し、多くの人が実際にAIに触れています。その進化も日進月歩で、5年後の2030年にはAGI（汎用人工知能）^（*1）が完成し、以降は人間の知能を超えたASI（人工超知能）^（*2） の段階に到達していくと予測されています。そうなれば、人間が担っていることもどんどんAIに置き換わっていくことでしょう。

―一部では「AIに仕事が奪われてしまう」という不安も取り沙汰され、淘汰されるはずがないと言われてきた「ホワイトカラーは何をするのか」という問いも浮上しています。

私は、18世紀後半の産業革命で機械化が進み、労働効率が飛躍的に高まったことと同じように、AIの活用によって新たなビジネスの可能性が広がると考えています。