ベストなタイミングは40代？ 超VUCA時代の事業承継戦略と成功ポイント
これまでの事業承継は、企業価値を高めて売却するノウハウや、次世代への株式移転、負債処理などが中心的な課題とされてきました。
しかし、消費者嗜好の変化やIT技術の目覚ましい進歩など予測不能な環境変化が常態化する超VUCA（*）時代の中、事業承継のあり方にも変化が求められています。事業承継の専門家であるイグジットプランナー協会 代表理事 金子 智彦氏は、「価値観の多様化や市場環境の変化が激しい現代は、単なる資産の承継だけではなく、ブランド価値や経営ビジョンなどの『目に見えない経営資源』の引き継ぎが事業承継の成功ポイント」だといいます。
- Volatility（変動性）・Uncertainty（不確実性）・Complexity（複雑性）・Ambiguity（曖昧性）
「目に見えない経営資源」を次世代に受け継ぐには、想像以上に長い時間が必要です。「事業承継は、企業の未来を形作る重要な転換点」と語る金子氏に、早期に事業承継の準備を進めるべき理由と、そのポイントを伺いました。
目次
- 変わる事業承継の常識
- 早期の事業承継が会社を救う
- スムーズな事業承継、押さえるべきポイント
- 引退後の「自分の幸せ」と向き合う
変わる事業承継の常識
事業承継の「今」
平成初期までは、広大な敷地を確保して工場を建て、機械などの設備投資を進めることで大量生産した商品が売れる時代でした。企業価値を生み出す主要な経営資源は「モノ」と「金」だったこの時代、事業承継はこれらを円滑に引き継ぐことができれば、大きな支障なく事業を継続できていたのです。
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（2025年5月30日現在）
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