「日本のDEAN & DELUCAにソバはあるのか?」━━苦境から学んだ、WELCOME GROUP・横川正紀のブランドの育て方
DEAN & DELUCA(ディーンアンドデルーカ)やCIBONE(シボネ)など数々のブランド事業、そして虎ノ門横丁やsequence MIYASHITA PARKなど街や空間のプロデュースを手がける、WELCOME GROUP。本シリーズでは、株式会社ウェルカム代表の横川正紀氏に、グループが大切にしてきたブランドの育み方や、横川氏自身の経営者としての軌跡を伺いました。
初めてのライセンス事業として、DEAN & DELUCAの日本市場への展開に携わった横川氏ですが、最初はなかなかうまくいかず、「どんどん沼にはまっていった」と語ります。苦境を乗り越え、日本でDEAN & DELUCAが成長する起点となったのは何だったのか。そして、その経験からあらためて横川氏が感じた、ブランドづくりに大切なものとは。
前編では、日本におけるDEAN & DELUCAの歩みを軸に、横川氏のブランドに対する考え方を伺います。
目次
- ブランドを育むうえで大切にしているのは「人格」
- 「ニューヨークと同じようにやっているのに」……DEAN & DELUCAでぶつかった壁
- 起点となった、「憧れるのをやめなさい」という創業者のアドバイス
- ブランド事業で培った経験を、街づくりに活かす
ブランドを育むうえで大切にしているのは「人格」
―WELCOME GROUPでは、食のセレクトショップであるDEAN & DELUCAをはじめ、インテリア、レストランなどのさまざまなライフスタイル事業を展開しています。ブランドを育むうえで、大切にしている考え方やポリシーはありますか。
ポリシーやルールというようなガチガチに固まったものではありませんが、ブランドについて考える際、僕はよく社員のみんなに「人格」の話をしています。「人格」と言葉にすると重く感じるかもしれませんが、要はそれぞれのパーソナリティとかキャラクターとかですね。
一人ひとりの人格は、いろいろな要素によって時間をかけて形成されていくものです。お店も同じで、そのお店を始めた人の想い、お店を一緒につくる仲間、お客さまやお取引先との出会い、そして街や地域との関わり……多様な感性が共鳴し化学変化を起こしながら、そのお店やひいてはブランドの人格が生まれ、成熟していきます。そして、それぞれの人格ならではの「こういうものを届けたい」とか、「こういうことを担いたい」といった、想いも生まれてくる。それこそがブランドを育むうえで大事なものではないかと考えています。
つまりここでいう人格とは、その店だけが持つ、良い意味で偏ったオリジナリティのことです。ブランドに限らず、「人格」は、すべての事業において必要なものだと思います。
―DEAN & DELUCAについては、どのように人格を築いていったのでしょうか。今の形になるまでの変遷を教えてください。
まず、僕の学生時代からさかのぼってお話しさせてください。
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(2026年10月9日現在)
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