想いを未来につなぐ「MUFGウェルスマネジメント」
富裕層の資産管理・運用・承継はどうあるべきか?
世界的なインフレや地政学的な不確実性の高まり、国内の高齢化・事業承継問題など、社会を取り巻く経済環境はかつてないほど複雑化しつつあります。とりわけオーナー経営者をはじめとする富裕層にとって「資産の管理・運用・承継」は、多岐にわたる専門知識と総合的な視点による対応が求められています。慶應義塾大学大学院教授で経済評論家の岸博幸氏と、北川常務執行役員が、富裕層が抱えているリスクとその解決策について意見を交わしました。
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現状維持のリスクを回避し、変化を前提に資産を考える
―オーナー経営者をはじめとする富裕層は、複雑化する経済環境の中、さまざまな悩みを抱えています。具体的にどのような課題、リスクに直面しているとお考えですか。
岸 長く続いたデフレの時代は、資産を動かさず現状維持しておくことが合理的でした。しかし、インフレへの転換が進みつつある現在、そうした前提が大きく崩れています。加えて、経営者の高齢化が進み、事業や資産をどのように動かし、次世代につなぐのかを判断しなければならない局面を迎えています。地政学リスクやAIによる産業構造の変化、税制の見直しなど、リスクが多層化しており、従来の感覚だけで意思決定すること自体が大きなリスクになっています。
北川 また、富裕層の資産形成の背景や資産の成り立ちが多様化しています。特にオーナー経営者の場合には、事業の承継と資産承継を切り離して考えることが難しく、判断の変数がとても多いです。
次世代からの視点も踏まえた「何を変え、何をまもるのか」を明確にできないまま、意思決定を先延ばししてしまうこともあります。その結果、時間だけが過ぎてしまい、大きなリスクにつながる可能性もあります。
―そうしたリスクに対し、富裕層はどのような行動をとるべきでしょうか。また、金融機関にはどのような役割が求められますか。
岸 富裕層がとるべき行動として、分散投資と長期投資という投資の基本をあらためて徹底することが重要です。インフレや金利環境の変化、海外株式市場の調整リスクなどを考えると、現金や特定の資産に偏ったままでは不安定ですので、国や地域、資産の種類を分け、制度変更の影響も含めて全体のバランスをとる必要があります。
北川 多くの方は、将来「誰に」、「どのように」資産や事業をまかせていくのか、さまざまなシナリオを描きながら、あらゆる選択肢を検討されます。選択肢を整理しながら、ご自身にとって何が最適かを見極めていくプロセスが重要です。私たち金融機関は、その選択肢を広げるため多様な事例やメリット・デメリットを提示する役割を担っています。事業内容や家族構成、次世代への承継といった背景も踏まえながら課題を整理し、判断材料を提供することが求められていると感じています。
岸 北川さんが言われたように、資産運用だけでなく、事業や家族を含めた全体設計が大切ですね。そのためにも、金融機関には国内外の情勢を踏まえ、資産・事業・承継を一体でとらえた総合的な助言が求められます。
北川 変化が激しい時代だからこそ、専門性を束ねて中長期的な視点に立ってお客さまに伴走し、複雑な意思決定を支える存在であらねばならないと思っています。
「想い」を起点に将来設計を支援するMUFGウェルスマネジメント
―それを具現化したのが、MUFGウェルスマネジメントですね。そもそも、ウェルスマネジメントとは、どのような枠組みなのでしょうか。
北川 ウェルスマネジメントは、資産運用のサービスにとどまらず、富裕層が保有する資産全体を包括的に管理し、将来に向けた選択を支援する総合金融サービスを指します。富裕層と一言でいっても、先祖代々の土地を引き継いだ方、親族企業を承継した方、自ら起業した方などさまざまで、資産形成の背景や資産の内容はそれぞれ異なります。そのために画一的な資産管理・運用ではなく、個別性を前提とした対応が欠かせません。お客さまが何を大切にし、どのように資産をまもり、次世代へどのようにつないでいきたいと思われているのかをお聞きし、その実現に向けて中長期で支援するところが、ウェルスマネジメントの本質です。
岸 海外では、個人の資産運用だけでなく、事業やファミリー全体を含めて助言するブティック型のコンサルタントやプライベートバンキングが一般的です。日本では、銀行・証券・不動産といったように分野ごとに切り分けることが一般的でしたが、日本流の包括的なアプローチが求められている段階に来ていると感じます。
―「MUFGウェルスマネジメント」がめざす姿や、強みについてお聞かせください。
北川 MUFGウェルスマネジメントは、お客さま一人ひとりの「想い」を起点に、資産をまもり、ふやし、つなぐことを使命としています。お客さまがどのような人生や事業の未来を描いているのかも丁寧に受け止め、その実現に向けて伴走する存在でありたいと考えています。
強みは、法人と個人を分断せず一連でとらえる「法人×ウェルスマネジメント」というアプローチと、銀行・信託銀行・証券が連携したMUFGグループ一体の体制です。MUFGグループにはウェルスマネジメントに関わる人材が全国で4000人以上在籍しており、事業承継や資本戦略、資産運用や相続といった多様なテーマを横断的に扱えます。これはMUFGならではの大きな特長であり、今後も強化していく予定です。また、ファミリービジネスをテーマとした産学連携にも取り組んでおり、知見とネットワークを積み上げています。理論的な知見と実務経験の両面からノウハウを蓄積し、お客さま一人ひとりの状況に応じたご提案ができるよう課題解決力の向上を図っています。
岸 法人と個人を分けずに支援するという考え方は、日本のオーナー経営者にとって理にかなっています。また、個人の経験や属人的な対応に頼るのではなく、MUFGグループ各社が連携した組織として総合力を発揮しようとしている点も強みですね。こうした体制があることで、複雑な課題に対しても継続的で安定した支援が受けられます。中長期的な視点で富裕層に寄り添うサービスは、今後ますます重要になっていくでしょうね。
―具体的にはどのような方法で提案を行うのですか。
北川 資産運用をはじめ事業承継や相続、不動産の売買・有効活用、M&A(合併・買収)、財団設立といった富裕層が直面する多様なテーマに対応しています。特長は、お客さまの将来像を共有したうえで、資産配分や承継のあり方を設計する「ゴールベースアプローチ」です。オーナー経営者の場合、事業と個人資産が密接に結びついているため、ご本人だけでなく後継者の方々とも対話を重ね、資産をどのように活用し、どのタイミングで、どういった形でつないでいくのかを中長期で考えます。状況に応じて新たな法人設立や事業展開を含めた提案を行うこともあります。
MUFGウェルスマネジメントのゴールベースアプローチ
岸 単に資産をまもるだけにとどまらずトータルに支援することで、富裕層が直面する複雑な判断に対応できるのですね。特にオーナー経営者は日々の意思決定に追われて中長期的な視点を持ちにくいものです。選択肢を整理し、考える材料を提供してくれる存在がいることは大きな支えになります。日本の富裕層が、資産の有効活用と人生のエンジョイを両立するには、米国のまねではない“日本型ウェルスマネジメント”の確立が必要だと思っています。
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人生を楽しむための資産へ 後悔しない承継のあり方とは
―富裕層はどのような考えのもとで、「資産管理・運用・承継」を進めていくとよいのでしょうか。
岸 重要なのは、資産をふやすこと自体を目的にしないことだと思います。環境変化を前提に、人生をどう生きたいのか、事業をどこでどう終わらせたいのか、次の世代に何をのこしたいのかを整理し、その全体像の中で資産の管理・運用・承継を考えることが大切です。しかしながら、それらをすべて自分一人で判断しようとすると、どうしても先送りになりがちです。そこで早い段階から、外部専門家の知見を取り入れ、さまざまな選択肢を比較しながら意思決定していくことが、結果として納得感のある資産管理につながると思います。
北川 岸先生のお話を伺い、環境変化を前提に資産管理の方向性を見極める視点を持つことが重要だとあらためて認識しました。不確実性が高まるこれからの時代において、従来の延長線で判断することには危うさがあります。短期的な損得だけでなく、何をのこして何を変えるのかを整理するためにも、ご自身の価値観や想いを言語化し、それを軸に資産のあり方を設計していくことが、望ましい進め方だと思います。
―最後に、あらためてこの記事の読者の方々に向けたメッセージをお願いします。
岸 資産管理にお悩みの方の多くは非常に真面目で、これまで事業や仕事を最優先にして取り組んできたのだと思います。結果として資産を築いたわけですが、その分、自分自身の人生を後回しにしているケースも少なくありません。せっかく築いた資産ですから、まもることだけを考えるのではなく、人生を楽しむためにどう使うのか、どう意味を持たせて次につなぐのかを考えてほしいと思います。資産の使い方や承継の形に正解はありませんが、何も考えずに時間だけが過ぎてしまうことは後悔につながります。
北川 同感です。資産を持つこと自体がゴールではなく、その資産を通じてどのような人生や事業の未来を描くのかが大切ですね。ご自身の想いや価値観をあらためて見つめ直すプロセスにおいて、私たちは中長期的な視点で伴走し、人生や事業の節目に寄り添えるパートナーであることを願っています。
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岸 博幸慶應義塾大学大学院
メディアデザイン研究科 教授
経済評論家
1986年一橋大学卒業、通商産業省(現・経済産業省)入省。92年コロンビア大学ビジネススクール(MBA)卒業。小泉政権で経済財政政策担当大臣補佐官、金融担当大臣補佐官、郵政民営化担当大臣秘書官、総務大臣秘書官を歴任し、不良債権処理、郵政民営化などの構造改革を推進。2021年に菅政権で内閣官房参与。大学院での地方活性化などに関する研究と実践のほか、経済評論家として多くのテレビ番組に出演。
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北川 千晶株式会社三菱UFJ銀行 常務執行役員
ウェルスマネジメント担当
複数支店の支店長を歴任し、個人富裕層・法人顧客対応に強み。現職では全国の顧客を訪問し、特にオーナー経営者や個人顧客の領域で豊富な経験を持つ。ウェルスマネジメント担当役員として、MUFGグループ全体の資産運用・承継戦略を牽引(けんいん)するとともに、法人×ウェルスマネジメントの融合など、事業課題と社会課題の両面でのアプローチに取り組む。
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- 記事内容・所属はインタビュー時(2025年12月時点)のものです。
- 本ページの内容は、MUFGウェルスマネジメントで提供するサービス概要の紹介を目的としたものであり、各商品・サービスの勧誘および提案を目的としたものではありません。
(2026年3月27日現在)
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