中川淳が取り組む日本の工芸支援「経営の概念の導入が工芸を支え未来につながる」
伝統工芸品の製造・販売で300年以上の歴史を有する、株式会社中川政七商店。「中川淳のVISION 工芸と経営の道のり」第1回で取り上げたのは、13代目社長の中川淳氏が同社に経営の概念を持ち込み、息長く工芸品作りができる体制を整えたことでした。
一方、会社のビジョンとして掲げた「日本の工芸を元気にする!」を実現するには、工芸品のサプライチェーンをまもる取り組みが必要だと、中川氏は気づきます。
第2回は、中川氏が取り組む「日本の工芸支援」がテーマです。全国の工芸メーカーや産地活性化の支援を続けてきた背景にある考え方や、取り組みを通じて感じた工芸の世界の変化などについて、伺いました。
目次
- ビジョン「日本の工芸を元気にする!」を掲げた背景
- 工芸メーカー支援のコンサル事業を開始し、初のクライアントが大成功
- 「経営の家庭教師」として、一つひとつを改善していった
- 日本の工芸支援が、中川政七商店にもたらす価値とは
- 日本の工芸の未来に向け感じた、明るい「変化」とは
ビジョン「日本の工芸を元気にする!」を掲げた背景
社長に就任する前年、中川氏は「日本の工芸を元気にする!」という会社としてのビジョンを打ち出しました。
家業である中川政七商店に入社し、工芸の仕事に携わってきた中川氏ですが、最初は特に工芸に興味を持っていたわけではありませんでした。
家業の工芸品などを扱う雑貨部門に立て直しが必要だと感じて担当し、経営を学びつつ売り上げを伸ばし、黒字化を達成。「どうすべきか、何をすべきか」をひたすら考えて結果を出したものの、工芸に対する想いやビジョンはさほどなかったといいます。
「中川政七商店は幸いうまくいったものの、工芸そのものは斜陽産業であることは明らかです。長く続けていくためにはこのままではダメだ、なんとかしなければいけないと考え、ビジョンを作りました。『日本の工芸を元気にする!』というビジョンができて初めて、工芸としっかり向き合うようになったのではないかと思います」
工芸メーカー支援のコンサル事業を開始し、初のクライアントが大成功
ビジョンを掲げた以上、その達成のために必要なことをやろうと考えた中川氏は2007年、日本全国の工芸品作りを営む会社の再生支援をする、コンサルティング事業を始めました。自身が入社した直後と同じように、ほかの会社にも同様の課題があるのではないか、これまで取り組んだ5年間の経験が役に立つのではないかと、考えたためです。
しかし、やろうと決めたものの、どこからもコンサルティングの依頼はやってきません。まずはコンサルティング事業を始めたと知ってもらうために、中川氏は書籍を出版し、事業のスタートを本の中で宣言しました。すると、出版から半年ほどが経った頃、本を読んだ有限会社マルヒロの社長から電話がかかってきました。長崎県の陶磁器を取り扱う会社で、コンサルティングをお願いしたい、という相談です。
「まだ実際にコンサルティングの事業が動き出せていなかったので、電話を受けたうちの社員は、相手が何を言っているのかよく分からなかったみたいです。『コンサルとか何とか、よく分からないことを言っているので、社長、電話を代わってください』と困っていました(笑)。
最初の依頼が来たら、どんな内容でもお引き受けしようと決めていたので、やっと実行に移せるぞ、という感じでした」
電話をかけてきた社長と当時23歳だったその息子、そして中川氏のチームで、手探りの「事業立て直し」が始まりました。
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(2026年2月27日現在)
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