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会話で変わるリーダーシップ 明治大学教授 齋藤孝氏が教える組織力を高める話し方
会話で変わるリーダーシップ 明治大学教授 齋藤孝氏が教える組織力を高める話し方

会話で変わるリーダーシップ 明治大学教授 齋藤孝氏が教える組織力を高める話し方

組織を的確にマネジメントして成果につなげるには、チームとしてのコミュニケーションが不可欠といえます。リーダーの話し方や言葉遣いが経営に与える影響や、社員のやる気を引き出すコミュニケーション術、信頼を築く対話のコツを、教育学・コミュニケーション論に深い知見を持つ明治大学の齋藤孝教授に伺いました。

目次

  • コミュニケーションの現在地
  • 社員が自律的に動く組織文化の作り方
  • 社員の個性を潰すNGコミュニケーション
  • 雑談とストレス管理が組織を変える

コミュニケーションの現在地

対面コミュニケーションの機会減少がもたらす組織への影響

―最近のコミュニケーション手段の多様化により、どのような問題が起きているでしょうか。
生成AIやオンライン会議など、コミュニケーション手段が多様化する中で懸念されるのは、対面におけるコミュニケーション能力の低下と、その機会の減少です。
コミュニケーションは「身体レベル」と「言語レベル」の2つで成り立っています。身体レベルでは感情が伝わりやすく、言語レベルでは意味や論理的な内容が伝わりやすいという特徴があります。対面では両方が機能するため、気心の知れた関係を築きやすくなりますが、オンラインでは身体レベルが欠けるため、相互理解が難しくなるのです。
また、リモートワークの浸透などで人と会う機会が減ると、対面でのコミュニケーションに苦手意識を持つ人がふえる恐れがあります。直接会う機会を設けずに、「なるべくオンラインで」という状態が続くと、チームとしての結束力を高めるのは難しくなるでしょう。
企業活動におけるコミュニケーションツールの利用状況

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利用しているツール 件数 割合
TV 会議 868 99.7%
チャット 744 85.4%
ファイル共有 657 75.4%
リモートアクセス 466 53.5%
タスク管理 339 38.9%
VR・AR 24 2.8%
  1. 全国の企業5,000社を対象に実施し、910社(有効回答数884社)が回答
出典:内閣府「テレワークやデジタルツールの利用が企業活動に及ぼす影響―企業アンケートの結果から―」(2025年4月)より一部抜粋
日常業務でチームのメンバーと直接会う機会が少ない職場の場合、飲み会のような交流できる場があると、仕事上もプラスに働きます。ハラスメントに配慮しつつも、負担のない形で交流機会を設けることで、組織の一体感が生み出されるでしょう。

社員が自律的に動く組織文化の作り方

チームで支え合う仕組みづくり

―自律的に動く社員が多い組織には、どのような特徴がありますか。
自律的に働く社員の多い組織はチーム意識が高く、お互いにカバーし合う文化があります。誰かがミスをしてトラブルが起きても、その人を責めずに解決に向かってみんなで話し合い、スピード感を持って対応していくのです。その結果、組織の心理的安全性が高まり、メンバーはミスを恐れなくなり、正直に話すようになります。

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(2025年12月12日現在)
株式会社三菱UFJ銀行

登録金融機関 関東財務局長(登金)第5号

加入協会 日本証券業協会、一般社団法人 金融先物取引業協会、一般社団法人 第二種金融商品取引業協会

三菱UFJ信託銀行株式会社

登録金融機関 関東財務局長(登金)第33号

加入協会 日本証券業協会 、一般社団法人 金融先物取引業協会、一般社団法人 日本投資顧問業協会

宅地建物取引業 届出第6号

三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第2336号

加入協会 日本証券業協会、一般社団法人 日本投資顧問業協会、一般社団法人 金融先物取引業協会、一般社団法人 第二種金融商品取引業協会、一般社団法人 日本STO協会