アルゼンチン共和国債権者グローバルコミッティー第2回会合の開催について

アルゼンチン共和国円貨債券保有者の皆様へ

 各国のアルゼンチン共和国(以下「ア共和国」といいます。)の債権者代表が参加するアルゼンチン共和国債権者グローバルコミッティー(以下「本コミッティー」といいます。)は、2月24日にニューヨークで第2回会合を開き、当行もアルゼンチン共和国円貨債券(以下「サムライ債」といいます。)の債券の管理会社として同会合に参加いたしました。以下、会合終了後発表された本コミッティーの声明文の内容をお知らせします。

声明文和訳

グローバルコミッティーはアルゼンチン共和国に対し誠実な交渉を開始するよう求めます。

アルゼンチン共和国債権者グローバルコミッティー(以下「本コミッティー」といいます。)は、2004年2月24日に第2回会合を開催しました。本コミッティー運営委員会は、アルゼンチン共和国(以下「ア共和国」といいます。)の債務再編に向けて誠意ある交渉を開始するため、ア共和国政府に対し書簡を送付し同国政府代表を本会合に招聘しておりましたが、ア共和国ラバーニャ経済産業大臣はこれに応え同国財務代表のフェデリコ・モリーナ氏をオブザーバーとして本会合に派遣しました。モリーナ氏は本コミッティー終日会合の午後の部に参加しました。

運営委員会共同議長のニコラ・ストック氏は、「私たちは本会合へのモリーナ氏派遣についてア共和国政府に敬意を表するが、同氏の派遣によりア共和国が同国の債権者を代表するコミッティーと交渉するため誠意ある努力を行ったということはできない。ドイツ財務大臣が先週ブエノスアイレスにて言及していたとおり、ア共和国は国際社会のルールを尊重しなければならない。」と述べました。

運営委員会は、ア共和国に対し、公正かつ持続性ある債務再編の合意に達することができるよう真剣に議論する場である運営委員会と直接交渉を開始するよう期待しています。本コミッティーの枠組みは、1993年のア共和国の債務再編を含む1990年代の主要な国家債務の再編や民間企業の債務再編における債権者集会の先例に倣ったものです。

本コミッティー運営委員会は、地理的にも(イタリア、スイス、オーストリア、日本、フランス及び米国)、また投資家のタイプによっても(機関投資家及び小口投資家)、主要な海外債権者組織を代表しています。運営委員会のメンバーは、ア共和国発行にかかる全通貨建105種類からなる額面金額約370億ドルの債券、すなわち海外投資家が債権を有する額面金額530億ドルのア共和国債務の3分2以上の債券の保有者を直接代表しています。

2003年9月に合意されたIMFとの趣意書において、ア共和国政府は債務再編について議論するためのコンサルタティブグループを結成するべく「民間債権者の代表」を選別したと言明しております。本コミッティーには、当時コンサルタティブグループに参加することが出来なかった1機関を除き、コンサルタティブグループの当初全メンバーが参加しております。

本コミッティーのメンバーは、ア共和国政府に対し、コンサルタティブグループを債務再編について有意義な交渉を行うための適当な組織とは看做さない旨通知しました。なぜなら、現時点では本コミッティーがア共和国債券保有者を代表する重要な組織であるからです。さらに本コミッティーは、ア共和国政府が発表したアルゼンチン債債権者の任意登録がア共和国と債権者との交渉を進展させるとは考えておりません。

本コミッティーは、IMFに対して、本コミッティーがア共和国債権者を代表する地位にあることを示す証拠書類を提出しました。これによりIMFはア共和国が債権者を代表する本コミッティーと誠意ある交渉を行う必要があるという融資条件が遵守されているかを確認することになるでしょう。

今後の対応

 ア共和国は、本コミッティーの各メンバーが債権者の真正な代表者であるか否かを確認出来ないことを理由として、現時点では本コミッティーを債務再編のための正式な交渉相手として認知しない旨主張しております。

 一方、債券の管理会社である当行は、既にIMF及びア共和国よりサムライ債の管理委託契約証書及び債券の要項に基づきサムライ債債権者のための交渉権を有すると認知されております。現在、本コミッティーの他のメンバーが債権者の代表であることを示す証拠書類をIMFに提出し、ア共和国が早急に交渉のテーブルにつくよう呼びかけを行っております。

 当行としては、今後も本コミッティーのメンバーの一致団結を図り、IMF等の国際金融機関及び各国政府の協力を仰ぎつつ、ア共和国政府に対し本コミッティーと交渉に応じるよう鋭意交渉を続けていく予定です。

以上

(平成16年3月5日現在)

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