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アルゼンチン共和国との債務返済交渉について

アルゼンチン共和国円貨債券保有者の皆様へ

 2003年10月2日付日本経済新聞上に公告致しました通り、2003年9月22日にアルゼンチン共和国(以下「共和国」といいます。)政府は、75%の債務削減という具体的な数値を含む債務削減案(以下「本件債務削減案」という。)を発表致しました。本件債務削減案につきまして、共和国円貨債券(以下「サムライ債」といいます。)の債券の管理会社である当行としては、①債務削減が必要だとする共和国の主張の根拠が明らかでないこと及び②公的機関(国際機関等)も含めた関係当事者間での損失負担方針が明白でないことの2点がまず問題となると考えており、この点につき共和国政府に対し説明を求めております。また、本件債務削減案に対しては、欧米の投資家グループから非難の声が上がっております。

 債券の管理会社は、発行体に対して、元本の償還・利息の支払いを求める権限を有しており、その権限を債権者のために誠実に行使していく立場にあります(但し、元本・金利・期限等の条件変更が交渉の結果回避できない場合には、予め債権者集会で債権者の意向を確認することになります。)。当行は、今後もこの立場から共和国政府と引続き協議して参る所存ですが、この協議を展開していく為には、全世界の民間債権者が一丸となり、債務国たる共和国と協議を重ねることが大切です。この困難な協議は決して一部投資家グループの活動だけで行えるものではないと考えます。また、既に市場毎に債権者と交渉を開始しようとしている共和国のやり方も債権者にとって好ましくないと考えます。
 この意味から、欧米の機関投資家グループや欧州の個人・中小法人投資家グループ等の国際的な動きと歩調を合わせ、共和国と継続的且つ忍耐強い協議を行っていくことが大切と考え、当行は、サムライ債の債権者が国際的に孤立させられることがないよう、42万人(130億ユーロ)の債権者を擁するイタリアの個人投資家グループの代表者及び欧米の主要な機関投資家グループと直接連絡を開始しております。また、IMF等の国際機関及び先進諸国の協力も仰ぎつつ、関係債権者間での徹底的な議論と共和国政府が発表した本件債務削減案の検証作業を行う必要があると考えております。

 債券の管理会社たる当行は上記の観点から、引続きサムライ債の債権者の権利を最大限に実現するべく尽力して参りたいと思います。

 尚、既にご案内申し上げました通り、共和国は全ての債権者を公平に扱うことを公約しており、またIMFと取り交わした趣意書(Letter of Intent)の中でも債務者の公平・公正な取り扱いを約束しています(この趣意書に基づきIMFは同国に対して支援融資を行うとされています。)。今後の交渉の過程で一部の債権者グループの交渉力が債務再編の妥結に向けて効果を発揮する場面があるかも知れません。しかしながら、過去に行われた国家債務再編手続きの結果からすると、その一部債権者グループの代表者に対して交渉のための手数料を支払った債権者のみが、他の投資家グループよりも優位に取り扱われる可能性が高いとはいえません。

ご意見、ご要望等がございましたら、以下までお寄せください。

〒100-8388 東京都千代田区丸の内2-7-1
(株)東京三菱銀行市場金融部(Fax 03-3240-3660)

以上

平成15年10月15日現在

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