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期限の利益喪失事由発生公告

債権者各位

第4回 アルゼンチン共和国 円貨債券(1996)
第5回 アルゼンチン共和国 円貨債券(1999)
第6回 アルゼンチン共和国 円貨債券(2000)
第7回 アルゼンチン共和国 円貨債券(2000)

 標記各債券のうち、第4回アルゼンチン共和国円貨債券(1996)につき平成14年12月20日に支払われるべき元金および利息の支払いが行われませんでした。かかる事由は、第5回アルゼンチン共和国円貨債券(1999)、第6回アルゼンチン共和国円貨債券(2000)および第7回アルゼンチン共和国円貨債券(2000)の債券の要項第11項(ハ)に掲げる「期限の利益喪失事由」に該当しますので、同項に基づき、その旨をここに公告いたします。
 なお、債券の管理会社としましてアルゼンチン共和国経済省に対し、国際通貨基金(以下、「IMF」)との交渉・対外債務取扱について、ニールセン金融次官による状況説明を求めております。これに対しまして、同省ニールセン金融次官の来日の意思を確認し、その際には説明の機会を設定する旨、今般回答を得ました。また、同国は現在IMFとの合意に向けた調整を行っている決定的な段階にあり、政治的な問題が解決されればIMFとの合意がさらに近づくだろう、との説明を受けました。ニールセン次官の来日は来年になるものと思われます。日程が決まりましたら、お知らせ申し上げます。

以上

平成14年12月24日現在

債券の管理会社

第4回債 株式会社新生銀行、株式会社東京三菱銀行、株式会社みずほコーポレート銀行
第5、6、7回債 株式会社東京三菱銀行

ご照会窓口

第4回債 株式会社新生銀行プロセスサポート部:電話 03-5511-5612
第5、6、7回債 株式会社東京三菱銀行市場金融部:電話 03-3240-6922

また経済省ニールセン金融次官来日の準備といたしまして、先般同省マドクール金融局長が来日、サムライ債管理会社、 引受証券会社と意見交換を行いましたので、以下の概要をお知らせいたします。

参加者 アルゼンチン共和国経済省マドクール金融局長、
管理会社3行、幹事証券7社
日時 2002年12月3日午前9時30分〜正午
場所 アルゼンチン大使館会議室

面談内容

1. アルゼンチン経済・国内情勢について、マドクール局長から説明

  • 国内経済は回復の兆しをみせており、GDPもこのままのペースで成長すれば、1998年以来初めて2002年は第2四半期以降、四半期ベースでプラス成長を維持できることとなる。
  • 2002年4月に20%近かったPPI(生産者物価指数)は、直近10月時点で1%を割り込むなど、落ち着いている。CPI(消費者物価指数)も同様に沈静化している。
  • 税収も順調に増加している。2002年財政収支は、基礎的財政余剰を確保できる見込み。その一因として、公務員給与の引き上げがまだ行われていない事があげられる。
  • IMFとの交渉が第7次(Letter of Intentは7回目のドラフト)までいっても決着がつかないのは、IMFによる数多くの要求条件を、個別に交渉していて時間がかかったためである。技術的交渉はほぼ終了したので、あとは政治的判断となっている。
  • アルゼンチンはIMF等にニューマネーを要求している訳ではない。あくまで現行借り入れのロールオーバーを求めるだけである。中銀の外貨準備を使ってでも、返済すべきとの声もあるが、外貨準備に一度手をつければ、直ちに払底してしまうことは明らかである。外準残高はなんとしても維持しなくてはならない。ロールオーバーも新規融資も無いまま、外貨準備金からIMF、世銀、米州開銀への元本を返済したとすると、2003年6月で準備金はゼロと成り得る。
  • 金融システムに毀損をあたえた1ドル:1.4ペソでの銀行による預金払い戻しは、補填国債を110億ドル相当交付してある程度救済した。
  • 銀行預金の低下(850億ドルから150億ドルへ)はほぼとまり、徐々に回復してきた。2002年12月2日に流動性預金の凍結を解除した。
  • 為替相場も(3.5ペソ/ドル)で安定推移している。中銀による相場介入も、かつてほど大規模には行わずに済むようになっている。因みに先物相場は、例えば2002年の6月時点での1年物為替予約相場が9.5ペソ程度と大幅なペソの先安であったものが、11月には5ペソ程度と先安度合いは減少し、為替相場における先物相場への減圧を示している。中銀による金融システム支援は、2002年5月をピークに減少に転じ、今現在はほとんどゼロとなっている。
  • 貿易収支においては黒字幅が増加したが、これは輸入が減った結果で輸出そのものが伸びた訳ではない。輸出を促進するためには、貿易金融(輸出前貸し)が必要だが、これが不足している。
  • 対外債務に関する金融アドバイザー(FA)の選定作業中であるが、あくまでも債務交渉はアルゼンチン政府が責任をもって自らあたる。

2. 引き続き、参加した債券管理会社、引受証券会社から質疑が実施され、同国は以下の内容を確認。

  • 同国はあくまで債権者を全て公平且つ平等に扱うことを原則とする。(決してサムライ債が他に劣後することはない。ユーロ円債も同様。)
  • 2002年12月20日の第4回債償還日までに朗報を申し上げることができれば良いが、残念ながら今より事態が好転しているとは考えにくい。
  • サムライ債投資家には個人が多く、情報の少なさに不満を感じる事態は理解した。管理会社が5月に訪亜した際、又、今回の金融局長来日の際においても、情報発信が重要な決定事項である事を認識し、コミュニケーションチャンネルの改善に善処する。例えば今日の資料は邦訳して準備したように、今後も大使館を利用して、できるだけ日本語の環境を整備したい。
  • 対外債務交渉と関係のないソース・要人の発言に齟齬がないよう努力する。 しかしながら、「政治家の発言をコントロールする」ことは立場上どこまで抑制が効くのかわからない。FA(フィナンシャル・アドバイザー)が就任すればより効率的な形での情報発信ができるだろうと期待している。
  • IMFとの交渉については、まだ具体的な日付についてコメントできないが、国際金融市場に復帰するため、国内景気を回復するため、IMFと合意に達することは重要な要因となる。IMFはまず財政が悪化した国家に手を差し伸べる最初の組織であり、アルゼンチン経済が回復する上で必須のものである。従ってIMFとの関係を重視しており、2001年は、95億ドルの国際機関からのインフローがあったが、今年は既に40億ドルのアウトフローとなった。例えば社会セーフティネットの財政支出が13億ドルであることを考えれば、40億ドルという返済がいかに負担として大きいものか想像してもらえるであろう。しかし、IMFとの交渉は如何なる理由があろうとも、諦めない。合意に達するまで続ける。
  • 債務リストラ等今後の対外債務取扱については、まだ具体的な話をする段階にない。債務返済計画の再構築に対処する為の財政資金が調達できる見通しが立つようになってから検討する。
  • 現大統領は辞任を表明しており、かつ2003年5月25日に辞任することで正式に国会の承認も受けている。大統領選挙が若干延期されたがIMFとの交渉には影響はない。しかしまだ候補者選びの段階であり、選挙の動向については何とも言えない。少なくとも国民に選任された大統領が就任することは、IMFの求める更なる政治的安定にも繋がるはずである。
  • 報道では誇張されているようだが、訴訟問題(イタリア、ドイツ、アメリカ)はいずれも極めて少額の個人投資家によるものであり、かつ今すぐに結論がでるものでもない(2,3年はかかるだろう)。アルゼンチンは、引き続きこれらの訴訟において積極的に防御を行っていくつもりである。このような法的手段は、すべての債権者を平等に取り扱う、維持可能な合意に導くものとはいえない。それは、アルゼンチンの債務の再構築のための秩序ある交渉によってのみ実現されると考えられる。
  • 本ミーティングはニールセン金融次官来日の準備である。またIMFとの交渉に関してG7諸国の理解と支援を得る努力をしている。IMFとの合意が近く、またG7の各国の理解を得ることには成功した。またFAが近々選定されることも投資家にとり朗報と考える。早ければ年内、もしくは年初にIMFと合意できると見ている。まだ確定できないが、ニールセン金融次官の来日の意思を確認し、その際には説明の機会を設定する。
  • 社会情勢は引続き、デリケートな状態が続いている。2001年12月20日の政府の崩壊は、アルゼンチンにとっても悲しい日であったが、もうすぐ一周年となる。

以上

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